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無の片鱗  作者: 安藤言葉
第二章 闇の国クースネダ王国 ~王と龍騎士と姫編~
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第六話 遺跡と工場とかごのなかの鳥

アレスside

『テスト合格です、アレス。あなたが片鱗だということを認めましょう』


その声と同時に仲間たちの呪縛が解かれる。


まぁなんとかうまくいってよかったというべきか。


「お、おめでとうアレス」


「すごいッスねアレスさん!」


「ん、おおきに・・・それよりトコヤミ、いろいろ聞きたいことが・・・・・・」


ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!


わしの言葉は遺跡が崩れゆく音にかき消されてしまった。


「は、はやく逃げましょう!!」


「この感じからすっとすぐ壊れるぞここ!てめぇら急げ!っておい!アレス!!」


シルフちゃんの忠告を無視し、トコヤミに駆け寄る。


今まで何も知らなかった。


自分にこんな魔法を仕える力まであるなんて。


だが今は大きな手がかりが近くにいるのだ。片鱗そのものが。


知りたかった。


なぜ自分たちはこの世界に召喚されたのか。


きっとこのチャンスを逃せば次はない。


そう思うととてもじゃないが逃げる気にはなれなかった。


ドーン!!


目の前に大きな瓦礫が落ちてくる。


とっさのことで常闇を出す余裕もなかった。


(あきらめられるかい!!)


必死に手を伸ばすがその手は虚しく空をきり、何もつかむことができなかった。


同時に地面にも亀裂が走る。まるでアレスの落胆を表すかのように。


「教えてくれ!自分らは何をすればええんや?トコヤミッ!!」


悪あがきとして、無駄なことだとわかっていても叫んだ。心のそこから叫んだ。


「あな----------ンクロ------るように-----------・・まずはあなた----んを----とか------」


深い闇に落ちていく前にトコヤミが何かをいっていた気がした・・・・・・



クロside

「いててて・・・・」


左足に鈍い痛みを感じながらゆっくりと起き上がる。


まぁこのくらいならすぐに治るだろう。


あたりを見渡すと瓦礫の山だった。


「ちょ、ちょっと!!早くおろしなさいよ!!」


俺の両手の中ではヒスイがそういってジタバタしている。


ポカポカとヒスイの拳があたるがそこまで痛くない。


得意のけりも「お姫様だっこ」をされているヒスイは出すことができない。


「ゴメンゴメン、でもこーしねーとヒスイ死んでたかもしれないぜ?」


「う、うっさい!!いいからおーろーせ~!!!」


いい加減うるさいので優しくおろしてやる。


けりが来るかと身構えた俺だったが、ヒスイは顔を真っ赤にして背中を向けてしまった。


・・・けっこう恥ずかしかったみたいだ。


なんかそういうのを見てしまうとこっちまで恥ずかしくなってきてしまう。


・・・空気重めぇー・・・


「お~い、クロくん、ヒスイちゃん!大丈夫なんか~?」


「・・・い、いくか」


「そそ、そうね、うん。いくわよ」


アレスさん、ナイスタイミング!














全員無事なのを確認してからとりあえず通路っぽいところを歩くことにした。


なんとか外に出れればいいのだが、入ってきたところから考えるとおそらくまだ城の中心部に近いのだろう。


たいまつで薄暗く照らされているからまったく使われていない、というわけではないのだろう。


人に会うとかなり危ないのでみんな黙っている。


いつまでも同じ通路が続くんじゃないか?と思ったが少し先に開けたところがあるようだった。


小走りでその部屋に向かう。


そこにあったのは・・・・・・


「なんやコレ・・・」


「あのときの、ゴーレム・・・・・・」


そこにあったのはベルフレム校の遺跡で戦ったときと同じ、木のゴーレムだった。


しかもあのときみたいに壊れかけ、上半身しかないのと違い、全身が20メートルはあろうかという巨体だった。


それが三体も・・・・・・


まるで工場のような場所だった。


日本のように機械こそないもののそういう印象を受ける。


あとから遅れてきたアン先生やクルムーン先生も息をのむ。


「アレスさん、これ絶対やばいッスよね・・・今のうちに壊しておきますか?」


「いや、それはやめなさい。まだこれが戦争に使われると決まったわけではない。それに私たちは留学生としてここに来ている。そんなことしたら確実に犯罪人となってしまう。許可出来ない」


これはアレスさんではなくクルムーン先生の言葉だ。


確かにこれを壊す必要性はない。


今回の目的はあくまで闇の宝石の入手。


それが達成されている以上、下手に動かないほうがいい。


「しゃーない。これは見んかったことにして先進もか」


アレスさんに促されみんなが再び歩き出す。


俺も一緒に行こうとおもったのだが左足がいたんでガクッとなる。


そこで俺は見てしまった。


さっき立っていては見えなかった部屋。


そこには牢屋に入れられた女の子がいた。


純白のドレスをまとい、貴金属もつけてお姫様のようだがあきらかに疲労している。


それも問題なのだが、俺が気にしたのはそこじゃない。


その女の子の髪の色は今までずっとそばで見てきた。


俺は見つけた--------------------------





















月よりも美しい銀髪をもった少女、天音夢羽あまね むうを---------------------------





タ「・・・・・・・・・」

ク「お~い、タクミンどうした?」

タ「いや、いろいろ疲れてさ・・・なんかもうやる気でねぇ・・・・・」

ヒ「なにいってんのよ!!いいからもっとがんばりなさい!!」

タ「・・・・・・・・・・・」

ク「ダメだ、本格的に疲れてるぞこいつ」

ヒ「じゃあ何かこのバカが喜ぶことしなさいよ!」

ク「ん?これ読んでくれって?なになに・・・・・」

ヒ「タクミンは感想を欲しがっていますーそんなにおもしろくないのかもしれないけど、無の片鱗を読んでる読者様のためにも(棒読み)」

ク「・・・まぁこんなやつだけど感想は書いてやってみてくれないか?wたぶんそれがすごく元気とかになると思うんだ」

ヒ「ま、一言でもいいから書いてくれるとうれしいわね」

タ「・・・・・・・・・・うん」

ク「まぁとりあえず次回予告しようか。突如目の前に転がり込んできた旅の目的。クロは夢羽を助け出すことができるのか?お楽しみに!!感想も待ってま~す^^」

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