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無の片鱗  作者: 安藤言葉
第Ⅰ章 火の国ベルフレム王国編~異世界の住人~
21/33

XX 100回失敗したなら×小学校で習わなかったのか?=意図

ナワエside


今わたしの前に広がる光景は今までに見てきた戦いの場とはまったく違っていました。


今まではアレスが負けることなんてなかった。


学園でみんなに気づかれないようにわざと負けててくれていたときとも違う。


そのアレスが目の前でとてつもなく大きいゴーレムにまったく敵わない・・・


「っが!!」


「アレスさん!?大丈夫ですか?」


「っ・・・問題あらへん。しっかし強いのぉ、こいつ」


「ええ。しかも・・・・・・くっ」


会話をしているクロさんたちにも容赦などしません。


さっきからアレスもクロさんも何度かあの化け物に斬りつけてはいるのだが、驚いたことに斬った腕が数秒でまた生えるのだ!


ダニエルくんもがんばってる。なのに・・・・


わたしは魔法が使えない役立たずだ。


無属性魔法は使えるとは言ったが、ほとんどの無属性魔法は主に生活に役立つものばかりなのだ。


お世辞にも戦闘向きとはいえない。


だからわたしはこんなときには黙って見ていることしかできない・・・



「『スネーク・ファイア』!!」


バゴ~~~ン!!


隣で爆発音がしたかと思うとヒスイさんが魔法を唱えて失敗したみたいだった。


「む~・・・『スネーク・ファイア』!!」


バガ~ン!!


何度やっても同じだ。なのに・・・なんで!!


「ヒ、ヒスイさん!わたしたちは魔法が使えないんですよ!あ・・・足手まといになるだけです!」


「それでも何もしないなんて絶対にいやだわ」


「!・・・」


「確かにわたしは魔法が使えないわよ。ええ、そうよ!へたくそよ!落ちこぼれよ!!でもそれがなん


だっていうの?料理ができないなら練習しちゃダメ?魔法が使えないから努力しちゃダメ?仲間がピン


チなのに助けようとしちゃダメ?」


「・・・・・・そ、そんなわけ・・・」


「ならアンタもなんかしなさいよ。わたしはこれしか思いつかなかったけど、魔法意外トップクラスの


あんたならもっとなんかできるんじゃないの?」


あっ、わたしのことただの落ちこぼれだとわ思ってなかったんですね・・・


でも・・・ヒスイさんの言うとおりですね。


じっとしているのは・・・もう嫌なんです!!


「『スパーク』!!」


ジュドガ~ン!!


やっぱり失敗はしてしまうみたいです・・・


でも、100回失敗したなら101回がんばればいいだけです!


「なによ、わたしのマネしないでよ」


そんな不満をいいながらもヒスイさんは笑ってくれていました。



クロside


くそ・・・冗談じゃねぇぞ・・・


この怪物、さっきの石版のゴーレムよりはるかにでかいくせして、しかも再生能力つきだと?


「おらぁ!!」


何も打開策を見つけられないため、ひたすら斬る。


こいつの体は木でできているみたいだから血はもちろんない。


とりあえず、最優先すべきなのは・・・・・・


「ガアアアァァァァァァァァアァァァ!!!!!」


「っそんな大振りな攻撃、あたらないぜ!!」


俺はゴーレムの左でのパンチを軽くかわし、その逆の腕、つまり右手に着地する。


そう、怪盗シルフのいるところに。


「ほら、早く!!」


「っけ!そんなふうに手を差し出したってこの宝石はわたしやしないぜ」


・・・あきれた。


心の中でため息をつきながらもう一度手を差し伸べる。


「じゃなくてさ、俺の手、つかめよ」


「・・・え?」


「ちょっと痛いかもだけど、そこから出してやる」


「ちょ・・・ちょっと待てよ!」


「?」


「お前、あたしを助けんのか?」


「?あたりまえだろ?何聞いてんだよ」


「はぁ?ばかじゃねぇの?あたしはお前らをマジで攻撃したし、だましたんだぜ?偽善者気取ってん


な!!さっさとあたしから宝石奪って逃げりゃいいじゃねぇか!!」


アレ?宝石とって欲しいの?


まぁ、いいや。そんな質問答えなくてもわかると思うんだけど・・・


「あんた、小学校で習わなかったのか?困ってる人がいたら助けてやれって」


「・・・・・・けっ!そうかよ!」


ふぅ・・・やっと手をとってくれたか・・・・


「おい、お前、クロとかいったか?」


・・・なに?やっぱ覚えてなかったわけですか?


「そう。もはや漢字で呼ばれてない気がするけど、柳川 黒 十六歳だ」


「・・・クロ・・・これはお前に預けるぜ」


「おっとっと。っておい。いいのか?」


シルフから渡されたのは宝石だった。


「こいつはこれを取った途端出てきやがったんだ。元の場所に戻しゃ、なんとかなるかもしれねーだろ


ーが」


なるほどね・・・んじゃ。


「ヒスイ、パース!!」


「!?バカか!!あの子はてめぇと違って強くねえんだぞ!さっきから魔法を失敗しまくってる!!」


・・・やっぱこの人、悪い人じゃないわ。


さすが先生、というべきなのかね?


「クロ!!受け取りなさい!!」


っておい!!


まだ渡してから10秒もたたないうちに帰ってきたよ?どういう神経してんだろ?


しかし宝石を受け取ってからその意図がわかった。どうやら・・・この宝石は俺とヒスイのためにあったようだな・・・



タ「こんばんわ、タクミンです^^今日も元気にトークやりたいんですけど、今から夜飯作るんで、今日は勘弁!!でわ!後は任せた!!」


ク「っておい!タクミン?・・・まぁいいか。次回予告です!俺が気づいたヒスイの意図とは?そしてVSボス戦はどうなる?お楽しみに!!」

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