XI 焔×TALK TIME=和解
予約掲載って便利ですね^^
アレスside
「来い!!!焔!!!!!!」
クロくんがそう叫んだあと、クロくんの右手に日本刀【焔】が握られる。
(よし、うまくいった!)
クロくんは「魂の欠片」を無事発動させたのだ。
あとはクロくんを正常に・・・
「うわっ」
クロくんが焔で斬りつけてくる。
自分も常闇の柄でなんとか受け止める。
元々日本刀と大鎌では相性が悪すぎる。
大鎌ではすばやい日本刀に反応しきれない。
しばらくそんな攻防が続いていたが、そろそろ限界・・・
「死ね・・・」
そういうとクロくんは焔で突いてきた。
「ぐっ、」
なんとかよけようとしたのだが、肩に深く刺さってしまった。
そろそろ正常に戻さんと自分がやばいわ!!
「ヒスイちゃん!!ヘルプミーや!!!」
「こら!!!クロ!!!やめなさーい!!!!!!」
クロside
二度と聞けないと思っていた声が聞こえたことでおれの理性が戻ってくる。
「え?ヒスイ?」
思わず目を見開く。
「ふぅ~、やっと動けたわ」
ヒスイのその声で完全に自我を取り戻す。
「ひ、ヒスイ!?生きてたのか!?」
「ええ、ちゃんとピンピンしてるわよ」
「幽霊じゃないよな!?」
「失礼ね!」
「グフッ」
よかった・・・けられてるってことは足がある。
幽霊じゃない。
でもなんで?確かにあの時ヒスイはアレスさんに斬られて死んだはず・・・
「すまんかったのぉ、今から自分が説明するからよぉ聞いてや」
「アレスさ・・・」
そこまで言って、おれはおれやアレスさんについている大量の血を見て気絶してしまった。
「おっ起きたみたいやな」
そういうアレスさんにもう血はついていなかった。
よく見るとおれの傷もふさがっていて、血はなかった。
「ナワエとわたしが『ヒーリング』で傷をふさいで、『クリア』で服を元通りにしたのよ」
!?ヒスイが魔法を使えたのか!?
「今、ぜったい失礼なこと思ったわよね」
痛い痛い、ごめんなさい。
謝るから顔を踏みつけている足をどかしてください。
「まぁまず、すまんかった!!!」
アレスさんが土下座してきた。
・・・!そういえば!!!
「・・・なんであんなことしたんすか?」
若干怒りを込めて問う。
「今から順を追って説明するさかい、怒るのはもうちょい待ってや」
「・・・わかりました」
いろいろ疑問があるが、それは話を聞けばわかるのだろう。
「まず、この武器「魂の欠片」や。戦ってるとき言うたけど、しまい方わかる?」
焔のことか・・・
そういえばわからないな。
「あ、その顔は覚えてへんね?もっかい言うけどこれは心で念じるだけで出したり消したりできるで。出てこい!消えろ!ってな」
そしてアレスさんは常闇を三回出ししまいした。
真似してみると案外簡単に出来た。
「こんなの知りませんでしたよ」
「そうなんや。魂の欠片は最初からだせるもんとちゃう。感情が最高まで高まったときに初めて発動するんや」
「そ、その、アレスもわたしが魔物に殺されそうになったときに常闇を発動できたから・・・」
なるほど。主人のピンチに発動すると思ったわけだ。
・・・アレ?
「でもさ、アレスさんはヒスイを斬ったんじゃないんですか?実際倒れたし」
アレスさんはちょっと申し訳なさそうに頭をかくとある袋を取り出した。
それに入っているのは・・・
「血!?」
おれはまた固まる。
「正確には偽物やけどね。知り合いに頼んで錬金してもろたんや」
もうやだぁ・・・こっちの世界にきてから血をいっぱい見てるよ・・・
実際二日しかたってないのに一年分の恐怖を味わった。
「これを斬ったと見せかけてヒスイちゃんにぶっかけたんや」
「おかげで服が一個台無しになっちゃったわ、よ!」
「けぺ!!」
どうやらアレスさんもヒスイのけりは痛いようだ。
「と、とにかく、話をまとめると今回はクロくんを覚醒させるためにみんなでグルになっとったっちゅうことや。すまんかった!!!!焼くなり煮るなりなんでもしてくれ!」
でもおれはもうやることはわかっていた。
パコッ
「あイタ」
「・・・これでチャラです」
アレスさんは目を見開いておれを見る。
「そんな、こんなんで許してもらえるんか?」
「いや、許さない」
間も入れずにおれは言う。
「アレスさんがおれやヒスイを傷つけたのは事実だ。許す気は、ない」
「ならもっと厳しいこ「でも!!」
アレスさんの言葉をさえぎる。
「でもさっきまでのおれならいざ知らず、今のおれにはアレスさんが悪い人にはみえないんすよ」
「なんでや?自分はクロくんのためとはいえ、君らを危険にさらしたんやで?」
ほら、やっぱりだ。
「それはおれのためだったんでしょう?それにちゃんと謝ってくれた。それだけでおれはあなたを信用することができますよ」
「クロくん・・・ありが「ウギャア!!!」
ものすごく空気を読まない声がした方向に振り返ると残りのヤマザルとさらにボスザルが一匹いた。
「・・・クロくん。ここは自分に任せといて」
ちょっとしたお返しや。そういうとアレスさんは常闇を顕現させ、ヤマザルたちを斬りつける。
あっという間にボスザルだけになったが、ボスザルがアレスさんに向かって飛びかかる。
「ワレはだれに向こうてケンカ売っとんのや」
それだけ言うとアレスさんはなめらかな動きで常闇を振り回した後、ボスザルに向かって走り出した。
ザシュザシュザシュッ
ボスザルは一瞬で肉塊になってしまった。
「ワシに生意気した罰や」
親指を下に向け、首を切るように横に動かすアレスさんはとてもかっこよかった。
もしかしたらとてつもなく強い人を仲間にしたのかもしれない。
タ「こんにちわ、ひじを突いてご飯を食べる癖がなかなか直らないタクミンです。クロ、ダニエル、好きな曲とかある?」
ク「おれはナルトとかはがれんの曲が好きだな。かっこいいし」
ダ「僕は貴族だからね、ベートーベンとかモーツアルトの作曲したものが好きかな」
タ「ふ~ん、みんないろいろなもん好きなんだね。ちなみにおれは「うたかた花火」と「さよならメモリーズ」が好きだぜ」
ク「あ、うたかた花火のほうは知ってる。ナルトの今のエンディング曲だろ」
タ「うん、あれはいいと思うよ。みなさんも暇でしたら聞いてみてはいかがですか?それでは次回予告です。いろいろわかったXI 話。次回はアレスの本当の頼みが。さらに敵の予感・・・お楽しみに!!」