球技大会 2
ガイア学院の球技大会は
グラウンド、体育館を
使用して開催される。
そしてグラウンドで
男女混合による
8人対8人の
クラス対抗の
ドッチボールの試合が
始まった。
試合になれば男女は
関係なくなるので
当然敵チ-ムは
女子生徒を狙ってくる。
それが分かっており
女子生徒を守る為に
男子がカバーに入るが
ムリな体勢で
フォローすると
自分がボ-ルを
落としてしまい
アウトになってしまう。
だが1組の女子は
誰一人アウトに
なっていない。
1人鬼神のような
活躍で女子を守る
守護神がいるからである。
『光君すごいね?』
1組の女子が一緒のチ-ムの
レナに話し掛けると
『そうだよね』と
レナが嬉しそうに
答えているが
光1人対3組のような
試合は他人が見ても
驚きである。
ボ-ルが敵チ-ムに渡れば
通常は
ボ-ルを持った選手から
距離を取るように
離れるのが定石だが
光はあえて
ボ-ルを持った敵に
近づいていき
さぁ、狙えとばかりに
両手を広げて大の字で
立ちふさがる。
その距離2m
絶対に外さない
そう確信した
敵チ-ムの選手が
光の左手を狙って
ボ-ルを投げるが
光は、そこにボ-ルが来るのが
分かっていたかのように
身体を動かして
腹の中心で受けて
攻撃権を奪取していた。
敵チ-ムも、こいつは
ダメだと考えて
外野にパスをして
外から女子を狙おうとするが
パスを出した時には
光が敵チ-ムの外野の前に
回り込んでいて
女子を守っている。
さっきまで前線で
戦っていた光が
後衛に来ており
敵チ-ムも
ビックリしている。
パスを出す時に
中を通すと光に
横取りされる
可能性があるので
ボ-ルを山なりに
バレーボ-ルのサ-ブのように
外野にパスしているので
動きが素早い光は
先回りをしていたのであった。
そして敵チ-ムが
外野から光を狙うが
あっさりとボ-ルを奪われて
光に攻撃されて
返り討ちにあう。
バイクレ-スでは
時速200kmで
前のバイクとの距離50cmで
命懸けの
ドッグレ-スをしている
光にとって
2mの敵チ-ムは
至近距離ではない。
更に真正面で向かいあった
17才の一般人
その人の目線で
投げる場所が分かり
筋肉の動きで
投げるタイミングも分かる。
分かっているからと言って
誰にでも出来る芸当ではない。
バイクレ-スでいつも
前を走る選手の動きを
後ろから観察しており
抜くタイミングを
常に狙っている光が
鍛えた動体視力の賜物であった。
そんな事を知らない
敵チ-ムは
エスパ-のような動きをする
光1人に翻弄されて
負けてしまったのである。
結果、全8クラスのト-ナメントで
行われたドッチボールの試合は
1組の優勝で幕を閉じた。
優勝した1組には
4点が加算されて
他の競技の点数と合わせて
総合的な勝ち点で
優勝クラスが決まる。
そして現在、最後の競技
ソフトボ-ルの結果次第で
光達のクラスの1組か?
7組で?
優勝チ-ムが決まる。
7回裏ツ-アウト満塁
4対1で負けており
一打サヨナラの大チャンス
バッタ-ボックスに向かう
1組の選手はここまで
2回連続の三振で
プレッシャーに
押し潰されそうで
青い顔をしている。
バットを持って
ブルブル震えている
男子生徒に
クラス委員の棟方が
『誰かに代わって貰うか?』と
聞くと
クビをブンブン
縦に振って承諾する。
学年優勝が、かかった試合
打てずに負けた時に
A級戦犯扱いになるのは
誰でも怖い。
既に試合が終わり
1組のクラス全員が
ソフトの試合を観戦している。
その中から棟方は
1人を見つけだして
『こんな状況で悪いんだけど
代打を頼めるか?』と
バットを差し出して
頼むと
『しょうがねぇな?』と
笑いながら
バットを受け取って
バッターボックスへと
向かっていく。
『そうしたら、
そのままホ-ムランですよ?』
『すごくないですか?』
レナはテレビ局に向かう
BlackExpressに
乗りながら
ライトに興奮気味に
説明をしていた。
当事者の光は
苦笑するしかない。
『それに2人で写真も
撮って貰ったし』
『LINEのIDもゲットしたし』
『今日は色々と大収穫です』と
レナはご満悦である。
やがてテレビ局に着き
彼女を降ろす準備をしながら
『今日は帰りも送迎ですよね?』と
ライトが聞くが
レナからの返事はない。
『中止になったんですか?』
ライトが、そう質問すると
『私の好きな人が
打ち上げに来ないんで
どうしようかな?って
行くのを迷っています』と
レナは答える。
それを聞いたライトは
『行くか?行かないか?
ハッキリさせて貰わないと
ウチも困ります』と
少し強い口調で言うと
『そうですよね?』
『ムリを言って帰りも
お願いしているのに』
『すいませんでした
帰りも、お願いします』
そう言ってバイクから降りて
テレビ局へと向かう。
1人になったレナは
スマホを取り出した。




