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逆転の発想

学校を辞める?


光から出た衝撃の

言葉にレナの顔は強張った。


アナタが学校を辞めたら

私は何の為に

この学校に転校してきたのよ?


『次の授業が始まっちまうから

行こうぜ?』

光がレナを

屋上から教室へ誘うが


『アナタ、学校を辞めるなら

授業なんて出なくても

関係ないでしょ?』


『さっきの話を続けるわよ』

そう言って光を

呼び戻そうとしている。


ここ最近、弱気だった

レナが少し強くなっている。


そう感じた光は

『確かに』と納得していた。


『俺は学校を辞めるから

授業は関係ないけど』


『大悟はマズいんじゃ

ないのか?』

光が、そう尋ねた事に

対して


『恩人が学校を辞めるって

言っている時に』

『呑気に授業なんて

受けていられないわよ』

そう息巻いてる。


『恩人?』

レナから出た意外な言葉に

光が聞き返すと


『光君が私のテレビ出演を

みんなにアピールして

くれたから』

『人付き合いが下手な私が

クラスに溶け込めたのよ』


『だから、アナタが

困っていたら

私は助けたいのよ』


誰にも言うなよ?


そこまで言って

期待させといて

いなくなるなんて

許さないわ。


心に奥にある、この気持ちが

レナを饒舌にさせていた。


『何故、学校を辞めないと

いけないの?』


レナの質問に光は

授業開始のチャイムを

聞きながら

屋上の死角にレナを誘導して

授業に出ない事を決めた。


促されるまま

光の後についていくレナ


『大悟には少し話をしたよな?

俺の夢の事』

光に、そう聞かれたレナは黙って

頷いている。


『お前に話したのは

夢の最初の部分なんだよ』

光は、そう言って

話し始めた。


『実は、その夢が全部バレたら

退学モンな訳だ』

そう言って光は

笑いながら説明していたが

レナは笑っていない


その表情を見た光も

真顔に戻る。


『それが柳瀬さんに偶然バレて』

『脅迫されていたんだ?』

レナが、そう言うと


『脅迫とまでは、いかないけど』

『調子に乗ってきたのは

事実かな?』


『そもそも、人に弱味を握られて

生きていくのはイヤだし』


『人の顔色を伺ったり

自由を奪われた世界も

大嫌いだから』


『柳瀬にブチ切れたのかもな?』

そう言って笑っている光は

小学生の頃のままだ。


懐かしい思い出が

思い出されたレナは


『その夢は退学しか

方法がないの?』と

涙ながらに聞いてきた。


困ったな


レ-スの事を喋ったら

BlackExpressも

バレるよな?


事実を話す訳には

いかないし


そう考えている光に対して

レナは我慢出来ずに


『誰にも言うなよ?』


『そう言って、光君の夢を

おしえて貰ったから』


『期待しちゃったんだよ』


質問に答えを言い返して来ない

光にレナが告げた。


確かに、そうだよな。


何も知らないレナには

そう受け取れる。


BlackExpressでの送迎も

あと2週間だし

学校を辞めたら

レナとの接点もない。


ライトと光が同一だと

バレても、いいか?


そう考えが決まり


『スマホで早田 光、

レ-スで検索してみろよ?』

彼に、そう言われたレナは

自分のスマホを出して

検索をし始めた。


するとマドカが見たのと

同じ記事が現れて


レナはスマホの画面と

目の前の光を

何度も見直す。


『柳瀬も偶然、俺の名前を

検索してヒットしたらしい』

そう解説している光だが


レナは初めて知る

光の新しい顔に夢中になっている。


光君、バイクレ-スの

日本チャンピオンなの?


この優勝したレ-スって

つい最近じゃない?


光君、嬉しそうに

笑っている


『それだけ出てくれば

柳瀬じゃない奴も

探し出して』


『いずれ学校にもバレるだろ?』


光が説明した事で

レナは自分の世界から

現実に戻ってきた。


『柳瀬が怒ってバラす前に

自分から退学を選ぼうって

決めたんだよ』


そう言って、ここまでの

決断の理由を説明する。


光君がバイクレ-サ-

しかも全日本チャンピオン


だから世界大会に行く為に

外国に行く


光の夢の全てを知った衝撃で

頭の整理出来ていないが


その前に退学を、どうにか

止めないといけない。


レナは頭の中で

色々と考えている。


『ここまで話したら

お前も納得してくれたか?』

光に、そう聞かれたレナは

ある事を思いついた。


『バイクレ-スの事

学校に話してみたら?』と

光に提案をする。


言われた光は

意味が分からない。


『禁止されている

バイクに乗っているから

退学届けを出すんだが?』


そう言った光に

『モ-タ-スポーツの

全日本チャンピオンです』

『将来、世界大会にも出ます』


『だからレ-ス活動を

認めて下さい、って

学校に交渉してみたら?』

そう言って光の両手を握りながら

笑顔で説明をしてきた。


だが光は

『そもそもバイクが

禁止なんだぜ?』


『いくら、モ-タ-スポーツと

言葉を変えてもダメだろ?』と

否定的な返しをしてくると


『私の芸能活動も校則では

本来禁止なんだよ』

『でも、ちゃんと学校側に

申請を出したら』


『公序良俗に反しない活動で

学校の名誉を傷つけないなら、って

条件付けでOKになったんだよ』と

レナの体験を

解説をしてくれた。


『確かにウチの学校は

芸能活動は禁止だよな?』


『申請を出したら

OKだったのか?』と

レナのテレビ出演の経緯を

聞いた光が

前のめりに彼女に

質問を始める。


『将来、光君が世界的に有名な

バイクレ-サ-になったら』

『卒業生と中退した人だったら

印象が全く違うって

学校側にアピールしたら?』


レナの逆転の発想は

光には全くないモノだった。


『学校側が認めてくれたら

退学しなくても大丈夫でしょ?』

レナに言われた光も笑顔で


『確かに、退学届けを出す前に

その提案に掛けてみる価値は

ありそうだな』と

答えている。


良かった


光君が退学を

思いとどまってくれた。


最悪の事態は避けられたと

安堵するレナだが


授業に参加せずに

光とレナが

消えていたクラスでは

行方不明扱いとなり

大騒ぎとなっていたのであった。




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