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失言

柳瀬さんと一緒に

映画を見に行くの?


私が話し掛けても

聞いてくれないのに

彼女なら起きて

聞いてあげるの?


昨日までの

ハッピーな気分が

吹き飛び

一気にブルーになった

レナである。


マドカは狙って

今回の話をレナの前でしていた。


大悟レナ

タレント兼モデル


光君の隣の席


見た目は私より

ちょっぴり可愛い


光君の彼女に近い

私の最大のライバル


でも光君が彼女にしか

教えない秘密を知った私と

比較にはならないわ。


でも、私が光君の彼女に

1番近い事を

誇示しておかなくちゃ


マドカは、そう考えて

畳み掛けるように


『明日の細かい打ち合わせを

夜にしたいから』

『光君のIDを教えてくれる?』と

自然な流れで

光のIDを聞き出そうとしていた。


その話を目の前で聞いたレナは

更に衝撃を受けている。


大悟さん、どう?


これがアナタと私の違いよ!


ドヤ顔でレナを見ていた

マドカに光は


『イヤだ』と

秒殺で却下した。


え?



マドカもレナも

ビックリしている?


待ち合わせをして

映画に行くのに

IDは教えない?


この光の態度に

1番驚いているのは

マドカである。


『明日、一緒に映画に

行くんだから』

『色々と連絡を取り合ったり

緊急時にお互いに

場所が分かった方が

良いでしょ?』と

マドカが

しどろもどろで

説明するが


『狛江駅に13時とか

決めれば済む事だし』


『お前が見たい映画に

付き合って

終わったら俺は帰るから』


『連絡先をお前に

教える必要はない』と

光にキッパリと

拒絶されてしまった。


マドカの状況がマズい事は

さっきまで暗かった

レナの表情が

明るくなってきた事で

明白だ。


『光君、彼女にしか言わない

秘密を知っている私に』

『そんな態度を取っても

良いのかしら?』


マドカは切羽詰まって

禁断の言葉を

光に向かって言ってしまったのだ。


それを聞いたレナは

固まってしまっている。


『誰にも言うなよ?』


あの日のアレは

何だったの?


レナが、そんな事を

考える事も間もなく


光がマドカに凄い形相で

睨みつけながら

『テメェ、

勘違いしてんじゃねぇぞ?』


『それをネタに

俺が何でも言う事を

聞くと思っているのか?』


光の激昂にマドカも

言っては、いけない事を

言ってしまった事に

気付いたが

後の祭りであった。


『違うの光君、聞いて』

マドカは必死に

弁解しようとしているが


光は聞く耳を持たずに

『お前の顔は見たくねぇ』

『2度と俺の前に現れるな』と

言って


その場から離れて

教室の外から出て行ってしまう。


その場にはレナと

マドカが残っているが

2人は言葉を交わす事はない。


やがて泣きそうな顔をした

マドカは光の席を離れて

自分の席へと戻る。


1人になったレナは

断片的だが

何が起きたか

想像が出来た。


柳瀬さんが

光君の例の夢を知って

それを理由に光君を

映画に誘った。


でも、柳瀬さんの要求が

エスカレートしていき

光君が拒絶した。


そこでレナは

光の夢を思い出す


高校を卒業したら外国に行く


素敵な夢だけど

あれほど他人知られて

怒る理由なの?


外国に留学する人は多い

詳しくは聞いていなかったが

世界一周旅行が夢?


もしかして世界に出た後に

もっと壮大な夢があるのでは?


レナはそんな事すら考え始めた。


教室を出て行った光が

気になるレナは

走って外に出た。


行き場所は知らないが

アソコだと思う。


そう思って屋上に行くと

やはり光は1人で

フェンスに手を掛けて

たたずんでいる。


光にゆっくりと

近づいたレナは

『やっぱり、

ここだったんだ?』と

光に話し掛けた。


柳瀬さんみたいに

シャットアウトされるかな?


『お見苦しい所を

見せて悪かったな?』


予想外に

光は笑いながら

レナに話し掛けてきた。


拒絶されなかった事が

嬉しかったレナは

『良かった、元気そうで』と

笑いながら光に

話し掛けるが


『やっぱり俺は短気でダメだ』と

目を瞑っている。


どう、返せば良いのか?

レナには分からない


マドカに対しての

厳しい対応を

目の前で見てしまっているので

自分も地雷を踏んだら

どうしよう?と

躊躇してしまっている。


『まぁ、これで

腹も決まったわ』と

光は清々しい顔と

レナに向かって話し


教室に戻るように

屋上を離れようとしていた。


『ちょっと待って』

『腹も決まった、って

どう意味?』

急に不安が

込み上げてきたレナが

聞くと


光はゆっくり振り返り

『俺、この学校辞めるわ』

そう言って

レナに微笑むのであった。





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