休日デ-ト
休みの日に会って欲しい
レナの突然の申し出に
困惑する光に
『バンさんとライトさんに
お世話になった、お礼として
プレゼントをしたいんです』
『でも、お2人に何を
贈ったら良いのか?
分からないので』
『お休みの日に
一緒にお買い物して
選んで欲しいんです』
そう説明をしてきたレナに
対して
変に意識した自分が
少し恥ずかしくなった光
それと同時に
それを聞いた光は
頭の中で勝手に
イメージしていた。
光もレナも
黒いフルフェイスの
ヘルメットを被って
ショッピングモールを
並んで歩いている姿を想像して
笑ってしまっている。
『私、何か変な事を
言いましたか?』
光が笑った意味が分からない
レナが質問すると
『2人して
ヘルメットを被って
歩いていたら
逮捕されちゃうかな?』と
光が笑った意味を
説明すると
『その時はヘルメットを取って
貰います』と
顔を真っ赤にして答える。
それを聞いた光は
『レナさん、すいません
ヘルメットは取れません』
『だから、休日に
ショッピングにも
行きません』
『お世話になった、お礼と
言って頂きましたが』
『ウチらは、お金を
貰っています』
『お気持ちだけ
ありがたく頂いておきます』
そう言って申し出を
丁重に辞退した。
だがレナも
『でも個人的に
お二人にお礼がしたいんです』
そう言って食い下がったが
『我々はレナさんを
ビジネスパ-トナ-としか
見ていません』
『非合法な仕事をしてますので
過度な、お客様との
接触は避けています』
『そこをご理解ください』
そう言った時に
Black Expressは
テレビ局に到着した。
目的地に着いたが
バイクから
降りようとしないレナに
『着きましたよ』と
光が告げるが
レナは無反応だ。
困ったな
そう感じてた時に
『少しだけで良いので
素顔を見せてください』
レナが小さな声で
光に頼んできた。
すると光は身体を
後ろ側に少し向けて
『2週間後にレナさんとは
他人になります』
『素顔を見せる事は
出来ません』
そう言って
その申し出を却下した。
それを聞いたレナは
『わかりました』と言って
バイクから降りると
ヘルメットを光に渡す。
無言で受け取った光は
レナが自分達2人に
親近感を沸かせて
くれている事は
分かっていたが
これ以上、距離感を
縮めてしまうと
かえって情が移ってしまい
さよならが重くなると考え
だからこそ
線を引く事を選んでいた。
『じゃあ、また明日』
そう言って
去って行く光を
レナは見送っている。
そしてBlack Expressが
見えなくなると
『よし、こっちにも
考えがあるんだから』と言って
握りこぶしを作り
気合いを入れているレナは
公園でBlack Expressに
乗ろうとした時より
元気になっている。
Black Expressの
廃業の理由を聞いて
しょうがない事だと
自分の中で消化出来た。
そして、ライトに
あそこまで他人扱いされて
清々しく思えた事も要因だ。
コッチは恩人だと思って
感謝をしていたのに
2週間後には他人になる
ビジネスパ-トナ-?
ダメ元で聞いてみた
素顔を見せての、お願い
これも瞬殺で却下された。
光君より、カッコイイ訳は
ないけど
どんな顔をしているか?
気になるじゃない。
ラスト2週間
最後の日までに
絶対に素顔を見せて貰うんだ。
レナを元気づける作戦は
違う角度で成功していたのだ。
そんな事を知らない光は
レナの送迎を終えて
バイクショップダイナに
戻ってきた。
時間は17時
今まではオフィス街を
Black Expressとして
走り回っていた時間だ。
突然の廃業に
利用者は大騒ぎに
なっていたようだが
バンさんがアップしていた
Black Expressの
アカウントが消えたら
客は連絡が取れず
事態は沈静化するしかない。
もはや一般人となった2人は
夕方から始まった
レナが生放送で
出演している
バラエティーを見ていた。
『レナちゃん
元気になっているじゃないか?』
テレビから流れる
レナの笑顔を見て
バンさんが、そう言うと
『送迎中に廃業の理由を
警察が迫って来ているからって
説明しといた』
そう光が説明する。
テレビ画面を
見続けていたバンさんは
『他には?』と
光に聞いてきたので
『俺とバンさんに
お礼としてプレゼントを
買いたいから』
『休みの日に
ヘルメットを取って
買い物に行ってくれ?って
言われたから断った』
それを聞いたバンさんは
『それなら俺が行くのに
何故断った?』と
光に向かって文句を言っている。
最後の
『素顔を見せてください』
これはバンさんには
言わない方が良いな?
そう思った光は
黙っておく事にしといたのだ。




