1、追放され、新たな生活。
1、追放され、新たな生活
俺の名前はカイト・ヤマガタ、16歳の男の子だ。
ラ・メール・ブルータウンで、冒険者をやっている。
俺は、パーティーの中ではいつも荷物持ちをしている。
ここはギルドの一角。俺のパーティーはミナちゃんの周りに全員揃っている。
今日は、新しいパーティーのミナちゃんも増えたので、パーティーは合計11人になった。でも、パーティー用の椅子は10個しかない。もちろん、カイトは座ることができず、皆の荷物を持ちながら、立っていた。
「なぁ、ミナちゃんはいいな〜」
「ありがとうございます!」
「可愛くて、背も高くて、おまけに武器も使えるなんて!」
パーティーの皆は、ミナちゃんのことを褒めていた。
「そんなことないですよ〜」
そうミナちゃんは返していた。
「大丈夫ですか、ずっと?」
今日パーティーに入ったばかりのミナちゃんは流石にカイトのことが心配になり、声をかけた。
「大丈夫だよ、あいつは!」
「そうなんですか。分かりました。」
やっぱり、カイトは座りたかった。
「ねぇ、座らせてよ!」
「お前そんな積極的だとは思わなかったな。そんなことするなら、このパーティーから出ていけ!」
「え、嫌だよ。そんなことで出ていっていいの?」
「いいよいいよ。出ていってしまえ!」
「分かったよ、そんなこと言うなら、出ていってやるよ!」
カイトはラ・メール・ブルータウンの外に向かった。
門の外に出ると、スライムがウジャウジャいた。
そのスライムを倒しながら、カイトは戦うことにした。
カイトは荷物持ちをさせるだけあって、武器も何も使えない。少し使える武器があるのだが、それもシャベルであって、武器ではない。
でも、カイトはシャベルしか使えないので、シャベルを使ってスライムと戦うことにした。
ステータスも全然ない。
カイト ステータス
職業 ラ・メール・ブールタウンの冒険者
LV 1
HP 12
SP 3
攻撃 0
防御 2
素早さ 5
称号 荷物係の少年
スキル 積極的な力
「おらおら〜倒してやる!」
なぜか、強気になったカイトはスライムの方に向かい、シャベルで殴った。
もちろん、シャベルの攻撃はスライムには効かない。
そのため、シャベルの攻撃は効かず、弱いスライムに殴られるばかりであった。
「おい、ふざけるな!」
「俺は最強なんだぞ!」
そんなことを叫びながら、スライムに攻撃しては、転がるということを繰り返しているとここのいるはずのないモンスターが現れた。
「あれは、なんだあの赤いドラゴンみたいなのは?」
まぁ大丈夫だろう、そう思いながらここにいると、カイトの所目掛けてドラゴンが火を吹いてきた。
「た、助けて〜!」
そこに救世主が現れた。
名をアリシアという。彼女は、ハンマー使いのネコミミ少女でバッタバッタと赤井ドラゴンを叩き、ドラゴンが目が回るほどに倒してくれた。
「君、大丈夫?」
「大丈夫です。本当にありがとうございます。」
「そうなの、よかった。」
「帰るとこってある?」
「それが、ギルドから追い出されちゃって今、家がないんですよね。」
「じゃぁ、うちのパーティー追いでよ!」
「お言葉に甘えて行ってもいいですか?」
「いいよ!」
アリシアは、ギルドがある方向を教えてくれた。
「北にあるんだよ」
その方向に向かってカイトは歩こうとしたが、足が言うことをきいてくれない。
そのため、俺はアリシアにおぶってもらうことにした。
「情けないな〜、俺は。」
1時間ほどすると、家みたいな所へ到着した。
そこには、白髪の執事と黒髪の騎士がいた。
金髪のネコミミ少女であるアリシアも加えると3人のパーティーメンバーが揃った。
「俺もパーティーメンバーにならなきゃな!」
「じゃぁ、この街で冒険者の資格を取らなきゃね。」
「分かった。ギルドに行こう。」
4人は一緒にギルドに向かうことにした。
ギルドの中に入ると、窓口の清楚ギャルのお姉さんに話しかけられた。
「君、冒険者になりたいの?」
「はい、そうです。」
「多分、前、冒険者やってたよね〜?」
「違う街でやってましたね。」
「やっぱり、君、服装がちゃんとしているもの。強いんじゃない?」
「え、強くないですよ?本当に。」
「じゃぁ、ここの水晶に手を当ててみて。」
「分かりました。」
「じゃぁ開始しま〜す!」
清楚ギャルは、水晶の下にあるボタンを押すと、水晶の横にカイトのステータスが表示された。
カイト ステータス
職業 シエルタウンの冒険者
LV 1
HP 12
SP 3
攻撃 1
防御 2
素早さ 5
称号 助けられる力
スキル 叩く
何箇所か変わった。
まず、職業。
職業はここ、シエルタウンの冒険者に変更になった。
次に、攻撃。
攻撃は0だったのが、1になった。大きな変化だ。
その次は、称号。
荷物係ではなくなったので、荷物係の少年の称号がなくなり、途中でドラゴンからアリシアに助けられたので、助けられる力を得た。
最後に、スキル 叩くを得た。
この4つのステータスの変化を得ることができた。
「やった〜!少しは、強くなった!」
俺はとてつもなく喜んでいた。
でも、清楚ギャルは違った。そのステータスを見て、驚いてしまったのだ。
「え、まじで?君、他の人の100分の1のステータスしかないよ。」
「そうなんですか〜!」
「まじで、冒険者やってたのに知らなかったの?」
「実は、いつも単独行動していたので。」
俺は、いつもギルドのリーダーのガッチャン合田に命じられて、単独行動をしていた。
多分、一緒にいると邪魔になることが分かっていたので、こうやってスライムみたいな弱い敵ばっかりを倒させていた。
でも、この前まで攻撃力が0であったので、どのモンスターも倒すことなく、森にかえしていた。
かえす場所がない時は逃げる。
それをして、俺は最近までずっと暮らしていた。
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