6.また明日
ーーー月明かりに照らされ、彼女は現れた。髪は長く淡い紫色、腰には剣を装備しており、とても優しい声をしていた。
「カイです。ルナさんは冒険者なんですか?」
「呼び捨てでいいよ〜〜あとそんなに緊張しないこと!!」
「あ、すいません、、、」
「そう私は冒険者だよ!今もその帰り道なんだ〜〜カイは?」
「僕はこの国に来たばかりで、冒険者登録のためにギルドに行く予定なんだけど、迷っちゃって気づいたらここに…もしかしてルナさ……ルナは1人で魔物と戦ってるの?」
町で見た冒険者はパーティーを組んで冒険に出ていた。しかしルナの周りには誰もいない、そのことを疑問に思ったのだ。
「そうなの、ソロは危険だからってギルドには止められてるんだけどね〜。あっ!そうだ!!カイ!明日時間ある?」
「ありますよ!どうしたんですか??」
ルナはニコニコ笑いながらこう伝えた
「明日一緒にギルドに行かない?カイの冒険者登録終わったら冒険に行こう!!私剣術は得意なんだから!」
「逆に足引っ張って危険じゃないですか?僕戦った経験ありませんし…」
「あっ!また敬語使ってる。でも大丈夫だよ!!
じゃあ明日、お城の近くに噴水があるからそこに集合ね!じゃあ気おつけて帰るんだよ〜」
「ありがとう。ルナも気おつけてね」
「うん!ありがとう!でも大丈夫だよ、私は転移魔法で帰るからじゃあまた明日!!………テレポート!!」
ルナは魔法を唱えた瞬間姿を消したのだった。その時カイは初めて魔法を間近で見たのだった。