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11.バルーンウルフ討伐戦


目の前には草原や森が広がっている。ここは街の外であり、魔物達が生息する場所である。


ギルドを出て少し歩いたところに転移門があり、自分の行きたいところへと移動することができる。カイとルナはこの転移門を使って街の外へと移動してきたのだ。


「カイ、とりあえずバルーンウルフを探そう!!あいつはHPも少なくし攻撃力も弱いから練習にピッタリだと思うよ!ただ、集団行動してるのには絶対近づかない事。」


「でも逆にHPも少ないくて倒しやすい敵なら一気に倒した方が良くないか?」


「確かにそれができたら一番良かったんだけどね、バルーンウルフは勝てない敵だって判断したら風船みたいに膨らんで爆発するの。2体までだったら爆発する前に倒せるんだけど、数が多いと周りにいるやつまで膨らむから倒し切る前に爆発しちゃうの。これは聞いた話なんだけど、4体以上の爆発に巻き込まれたら即死らしいよ。」


「即死って怖すぎでしょ……もしかしてルナ、バルーンウルフってあれのこと?」


「そうそう!じゃあ早速討伐に行こっか!!まずは見ててね〜」


ルナはそう言ってバルーンウルフの方へと飛び出して行った。その瞬間バルーンウルフもルナに気づき飛び出す。しかし、ルナはすぐさま背後へと移動。その後剣を振り一撃で一頭を仕留めた。


「カイ、見惚れてどうしたの?まさか惚れっちゃった?」


「な、な訳ないよ、うん。でもすごいかっこよかった!」


「すごい動揺してるけど?まあいいやさあ次はカイの番だよ!さっきの私みたいに倒せるかな?」


「いやいやいや、流石に無理だよ。けどやれる事はやってみるよ!」


「その調子だよ!おっとバルーンウルフが近づいてくるよ〜」


「本当だ……よし行ってくる!」


カイも飛び出しすぐさま剣を取り出し振り下ろしたが避けられてしまった。その後バルーンウルフは膨らみ初めて爆破。討伐失敗だ。


「カイ大丈夫?今は倒せなかったけど、逆を言えばまだ伸びしろがあるって事。だからこれから一緒に頑張ろう!」


こうしてルナによるカイの戦闘訓練が始まった。

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