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第35話 帰還

「しかしレナさん。よく魔物がワイバーンだとわかったね」

 公爵にそう言われて思った。

 しまった!

 鑑定が出来るとは言っていなかった。


「あっ、それは、見たまんまだと思いまして…」

「まあ、そう言われればそうだな。それから魔物の素材の分担はどうする?」

「我々はいりません。こうして助けて頂いたのですから」

「そう言う訳には行かん。そちらの冒険者が先に戦っていた以上、分け前は礼儀だ」

「牙か爪を頂ければ」

「では持っていくがいい」

 そう公爵に言われ商人が雇っている冒険者が牙を取りはじめる。

 採取するのも大変らしく、私達はそれを見ながら待っている。


「命を助けて頂いて本当にありがとうございました。その上、素材まで頂いて」

「いやなに、貴族として当たり前のことをしたまでだ」

「それでこのワイバーンの遺体はどうされるので?」

「あぁ、それなら。レナさん頼むよ」

「わかりました」

 そう私は返事をし、ワイバーンをストレージに収納した。

「おぉ、これは凄い。これだけのものを収納できるなんて。是非、我が小隊にも欲しい人材です」

「残念だがレナさんは我が家と契約しているんだよ」

「それは残念です」

 商人はとても残念な顔をした。

 収納魔法が使えれば、旅の荷物運びも楽になるからね。


 素材の採取もようやく終わり私達は別れることにした。

「それでは、ありがとうございました」

「道中、気を付けてな」

 そう言いながら街に向かう。



 夕方になりタラスの街に入った。

 そのままマドック公爵の屋敷に向かう。


「お帰りなさいませ」

 門を潜ると左右に並んだ侍女に迎えられる。


「カドマス、宿屋に騎士の方々を案内して行きなさい」

「はい、かしこまりました」

 そう執事のカドマスさんは言うと、グレタ公爵より借りた護衛の騎士10人を連れ屋敷を出て行く。

 また明日、帰って行くなんて大変だね。


「レナさん。悪いが亡くなった騎士の遺体を、倉庫に出してもらえないだろうか」

「わかりました公爵。倉庫はどこでしょうか?」

「今、案内をする。さあ、こちらだ」

 公爵自ら案内をしてくれ、私は敷地の中を歩いて行く。


「さあ、ここに頼む」

 そう言われ私は7人の騎士の亡骸をストレージから出していく。

 冒険者ギルドの依頼書も公爵に渡し、サインをもらう。

 これで依頼達成ね。


「レナさん、提案があるのだが」

「なんでしょうか公爵」

「ワイバーンの素材を売ってもらえないかね」

「ええ、いいですよ」


 私にすればギルドにワイバーンを持ち込んだら、ドラゴンバスターと騒がれるに違いなかった。

 それを思っていってくれているのね。

 助かるわ。


 帰り際に公爵から騎士の亡骸を運んだ運賃と、ワイバーンの素材を売ったお金、それと銅や鋼の塊ももらえた。

 これでしばらくは硬弾に困らない。


 お金もあるからもう働かなくて良いかも?

 そう思う金額だった。


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