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第10話 冒険者登録

「無一文なんです!!今夜の宿代もありません~~」

 ギルド中に私の声が響き渡る。


「それなら心配は要りませんよ。私が助けて頂いたお礼をお支払い致します」

 商人のパウロさんが優しく声を掛けてくれる。

 パウロさん…うるうるうる。

「登録が終ったら我が商会に行きましょう」

「それならしばらく待ってくれれば、ギルドからも素材買取のお金も出せるぞ」

「そうですか、それは助かります」

「では冒険者ギルドに登録でいいんだな?」

 ギルドマスターのライアンが聞いてくる。


「登録前に伺いますが、私は直接的な戦闘が苦手なのですが…」

「ダイアウルフを倒しておいて苦手とは…。まあ、冒険者の仕事は魔物討伐だけではなく、薬草採取もあるからね。心配は要らないよ」

「わかりました…」

「おい、誰か登録受付をしてやってくれ。登録料は素材買取から引いておいてくれ」

 ライアンさんが声を掛けると、銀色の髪をした女の人が答えてくれた。

「はい、わかりました。さあ、こちらへどうぞ」

 そう言われ私は受付の前に進んだ。

「ではこちらの用紙に必要事項を記入してください。文字が書けない場合は代筆も可能です」

「いえ、書けますから大丈夫です」


 まずは名前ね。

 面倒だからレナだけで良いわ。

 それから年齢は23歳と。

 特技は、はて、なんだろう?

 職業?

 無職だから冒険者に登録するのでは?


「すみません…。この職業というのは」

「あぁ、それはご自身の就いている職業です。ステータスを見ればわかりますよ」

 ステータスは一般的に見えるものなのね。

 確か前見た時には職業:社畜だったけど。


「ステータスオープン!」

 視界に画面の様な物が現れ表示される。


 名前:村野 玲奈

 種族:人族

 年齢:23歳

 性別:女

 職業:スナイパー

 レベル:5

 HP 75

 MP 550


【スキル】

 異世界言語

 鑑定

 時空間魔法ストレージ

 創生魔法

 狙撃


 職業がスナイパーになっているわ。

 スキルにも狙撃があるし。

 これね。

「職業はスナイパーと。はい、これでいいかしら」

「確認いたします。レナ様ですね、まあ23歳ですか?!私より年上だったなんて若く見えますね」

「どう見えるのでしょうか?」

「そうですね、17~18歳くらいでしょうか。とても愛らしくて…」

「まあ、お世辞を言われても」

 そう言いながらも私は内心では喜んでいた。

 この世界に来てから鏡が無いから、自分の容姿を見ていない。

 どこかにないかしら?


「あの~、どこかに鏡はないでしょうか?」

「鏡ですか?」

「えぇ、身だしなみを整えたいので」

「それならそこにある、トイレにありますよ」

「ありがとうございます、後で見てみます」

「それから職業はスナイパーですか。初めて聞きますがこれは…」

「狙撃です」

「狙撃?」

「遠距離からこっそり陰に隠れて攻撃をするのです」

「遠距離から陰に隠れてですか…。なんだか卑怯なやり方ですね」

「え?」

「あっ!すみません、気にしないでください」

「わ、私は女ですから魔物と対峙して戦うなんてできませんから」

「そ、そうですよね。失礼いたしました」


 この時、受付のリンダは思った。

 遠距離から攻撃できる程、強力な魔法が使えるのだと…。


 いつも応援頂いてありがとうございます。

 物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となる場合もあります。

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