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【71】監獄生活、色々成長・2


 俺のパラメータが、普通に高かった説。


【身体強度】だけは低いんだけど、【精神強度】とかめっちゃ高くないかしらん?


 そんなふうに思った、俺の現在のステータスがこれだ。



【名前】アクア

【種族】フロスト・シームーン

【レベル】8

【HP】1231/1231

【MP】2439/2439

【身体強度】50

【精神強度】1876

【スキル】『ポリプ化』『触手術Lv.Max』『鞭王術Lv.2』『毒撃Lv.8』『蛍光Lv.Max』『擬態Lv.7』『空間魔法Lv.5』『鑑定Lv.5』『魔力超感知Lv.7』『魔力精密操作Lv.8』『MP回復速度上昇Lv.Max』『自然魔力吸収Lv.7』『魔闘術Lv.Max』『生魔変換・生』『隠密Lv.6』『魔装術Lv.8』『水魔法Lv.Max』『氷雪魔法Lv.7』『念話』『神託』『限界突破』『神降ろし』『凍撃Lv.1』『氷精Lv.1』『氷雪吸収』

【称号】『世界を越えし者』『器に見合わぬ魂』『賢者』『天敵打倒』『サハギンスレイヤー』『一騎当千』

【加護】『海神の加護』



 ……うーむ、改めてパラメータを見ても、めちゃんこ高ぇじゃんね。


 今まではスーパーチート魔法である『空間魔法』さんがあるからパラメータの割にそこそこ強いのかと思ってたんだけど、パラメータだけでも普通に強い感じするよ、これだけ成長するとさ。


 やっぱり楽園小島にいた巨大珊瑚さんとかがおかしかったに違いない。


 あの御方ってば、【HP】も【MP】も五桁に突入してたからね。今見たら【身体強度】とか【精神強度】も見れそうだけど、恐くて見れねぇよ。普通に今の俺でも負けてるとしか思えない。


 たぶんだけど、俺の今の種族がレベルカンストするまで育っても、HPとかMPが五桁には到達しないよね?


 HP3万超えとか、そっちの方が例外なんですって。


 ――とまぁ、『鑑定』のレベルが上がったことによる新たな発見については、このくらいにして。


 監獄生活で気づいた新たなる発見は、まだある。


 実はいっぱい狩りしたから、亜空間の中には結構な数の食料が溜まってるんだよね。


 で、とある問題に気づいてしまったんだよ。


 というのも、狩ったのはシャーク様などのような大型の魔物ばかりではない。むしろシャーク様とかデカすぎて、魔法で小さくカットしないと食べられないし、食料として狩っていたのは魔物ですらない魚やカニやエビなどが多かった。


 ちなみに、こいつらを狩る時にも氷雪魔法は大いに活躍してくれた。


 アクア・バレットを撃ち込むと、普通に威力高すぎて木っ端微塵になっちゃうんだよね。っていうか、攻撃魔法だと全般的に、普通の魚とかを狩るには威力が高すぎる。


 なので、氷雪魔法の「氷結」を掛けて倒した。


 いやー、体が小さい奴らだとこれが面白いように効くんだよね。さすがに一瞬で凍るとかはなかったんだけど、掛け続ける内に体温が低下して動けなくなるから、簡単に狩ることができたよ。


 んで。


 そいつらが冷凍状態のまま、大量に亜空間の中に保管してあるんだけどさ? 取り出す時って「空間転移」を使わなきゃいけないじゃない?


 転移は1個の物体や1人などに対して、一回ずつ掛ける必要がある。つまり、たとえば2人の人物を一回の転移で別の場所に移動させることはできないわけなんだよね。


 俺ってばクラゲなのに魔物だからか、結構食欲旺盛で、小さい魚やカニやエビとかだと一回で複数匹食べるわけなんだけど、食事の度に転移でMPを150とか200とか消費するのは、ちょっといただけないと思うの。


 っていうか、亜空間から物取り出すのに1個1個転移を掛けなきゃならないとか、不便極まりない上に効率悪すぎだろってね。


 だから何とか一回で複数の物を取り出せないか、色々と考えて試してみた。


 結論から言うと、消費MPが少し増えるけど、転移一回で「特定範囲内の物」なら取り出せる方法を発見したのだよ!


 その方法というのは、「座標指定」を使う転移のやり方だ。


 ん?


 今までも「座標」は使ってただろって?


 いや、それはそうなんだけどさ、今までは「座標」から「空間識別」を転移元と転移先に展開して「空間転移」を発動させてたわけなんだよ。


 だけど、これってちょっとおかしいことに気づいた。


 そもそも初めて「座標指定」を使えるようになった時、俺は何と思ったのか。「座標」はどんな「形」をしていたのか、改めて思い出したのだ。


 そう。


「座標」って空間に穿たれた点とかではなく、立方体なんだよね。仮想のキューブを指定した座標に設置し、その中の空間を指定するという魔法。


 でも今までは、その「座標」から「空間識別」を展開することで、遠隔魔法や転移などを自由に発動することができたから、気づいていなかった。


 そもそも「座標」が「空間識別」を展開するためだけのビーコンの役割しかないのなら、その形がキューブ状である必要はないはずだ。


 しかも俺は、最初に「座標指定」を使った時にこう思ったはずである。


 ――これってもしかしなくても、空間転移とかできるようになった時に、転移先座標を指定するための魔法なんじゃなかろうか?


 こう思ったのである。


 それは半分正解で、半分不正解だった。


「座標キューブ」は10MPを消費して、最小1立方メートルの空間座標を指定することができる。今までは全く必要なかったからやらなかったけど、実は消費MPを増やすことで、「座標キューブ」の大きさを変えることができるのは、以前から把握していた。


 んで。


 容積の増加とMPの消費がちょっと吊り合っていないような気もするが、さらに10MPずつ消費MPを増やすことで、キューブの大きさを拡大することができたのだ。20MPで2立方メートル。100MPで10立方メートル、という具合に。


 そうして、この拡大した「座標キューブ」の中に一度に転移させたい物を纏めておくと、「座標キューブ」の内部空間を転移対象に指定することで、一回の転移で複数の物を転移させることができるようになったのだ。


 すなわち、「座標キューブ」を「一つ」の転移対象として指定できるのである。


 細々とした物なら、最小の「座標キューブ」でも結構な数を纏められるし、これなら消費が増えると言っても10MPだけだ。


 これはなかなか便利な方法を発見してしまったぜ!


 それでもまあ、亜空間から物を取り出すのに転移が必要なのには変わりないんだけどさ。



 ●◯●



 監獄生活で成長した点や新たな発見。


 レベルが多少上がったこと、氷雪魔法のスキルレベルが上がったこと、それから氷雪特化のフロスト・シームーンの氷雪魔法がヤバかったこと、「座標キューブ」で転移が範囲指定できることに気づいたこと。


 これら以外にも、もう一つだけある。


 俺は牢屋の中にぷかぷか浮かびながら、『念話』を発動した。


『ネイア、聞こえるー?』


 反応はすぐに返ってきた。


『アクア様! おはようございます』


 千里眼もどきで覗いている先で、神殿の中にいるネイアが言った。


 うん。


 実は魔法だけじゃなくて、『念話』も遠隔で発動できるみたいなんだよね。


 これによってこの数日間、俺は牢屋の中にいながらネイアたちと会話して、事件の捜査状況などを聞いていたのだ!




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