4話、3 サラ
4話
3 サラ
この軍事施設に連れてこられもう2年目になった
俺は17歳になったが待遇は変わらなかった、食事
はあんまり与えられてないので痩せ気味だ!薬の
投与も相変わらず続けられていた!最近は体は痩
せているのに身体能力が上がっている感じがする
のだコレも薬の副作用だと思う
研究員の奴らが嬉しそうに俺の血や尿を見たり検
査したりするのをよく見かける、今日も研究員達
は騒いでいた!
「おー!ついに実験は成功しつつありますな!み
てくださいこの数値を!我々はついに神の器を手
に入れたかも、皆さんあと少しですな!」
「我々の悲願もあと少し!頑張りましょう!」
(なにが神の器だ、くだらない!子供達を次々と殺
して嬉々としてる奴らが神か、邪神かな?)
俺は冷めた目で研究員を見ていた
今日は看守がやってきて、新しい首輪を持ってき
たその首輪は逆らうと看守たちが持つリモコンで
電撃を流すものだった!これを食らうとしばらく
体を動かすのが難しくなるものだった!その首輪
をつけたら独房を移動になった!今までの1人部
屋から2人部屋に変わったのだ!ハウゼンの指示
だそうだ新しい独房の前に着いた
「ほら、63番入れ俺は忙しいんだ!さっさと入っ
て寝ろ!」
そう言うと、看守は俺の背中を蹴って独房に入れ
る!俺はふらつきながら、独房に入る!そこには
もう1人女の子がいた!その子は俺を見て震えて
いた黒髪の髪で痩せている可愛い女の子だった同
じ首輪していた!俺はその子に近づき看守達がい
なくなった時に話しかけた!
「ねぇ、君の名前は?私はサラよ!歳は17歳、よ
ろしくね」
彼女はまだ軽く震えていたので俺は抱きしめてあ
げる!ビクッと反応したが俺は抱きしめたまま少
し待つ!彼女は少し安心したのか小声で話し始め
た
「わ、私の名前は、アリスです、歳は今年で17歳
です、よろしくお願いします」
「そうなんだ、じゃあ私の方が少し姉さんなんだ
ねよろしくね、アリスちゃんあと番号は何番って
言われているの?私は63番だよ!」
「私は29番です、サラさんよろしくお願いしま
す」
お互いに自己紹介をした後アリスちゃんが俺を抱
きしめてきた!正直な所この2年間!人と抱きし
めたりまともな会話をする機会がなく、俺も温も
りに飢えていた感じがあり、アリスちゃんの行動
は嬉しかったのだ!独房にいる間は常に手を結ん
だり抱きしめあったりして過ごした!薬の副作用
がキツイ時はどちらかが背中をさすったり、抱き
しめてあげたりして、慰めてお互いを励ましあっ
ている!
ある日アリスちゃんがかなり強めの薬を投与され
た!アリスちゃんは、独房に戻され、しばらくす
ると薬の効果が出てきた!かなりキツイらしく悲
鳴をあげる、体中から血が吹き出す!
「うぐ!苦しい!がはぁ!苦しいよ!誰か!誰か
助けて!」
アリスちゃんが悲鳴をあげたので!看守達がやっ
てきた!すぐに鍵付きの扉を開け看守達が警棒を
持ち中に、はいってくる俺はマズイと思いアリス
ちゃんを抱きしめる!
「うるさい!静かにしろ!ぶっ殺すぞ!」
「待ってください!今静かにさせますから!お願
いです、この子を殴るなら私を殴ってください!
お願いします!」
俺は看守にお願いする!
「そうか仕方ない!殴らないと!」
看守達がニヤニヤしながら俺を警棒で殴ってき
た!俺は2人の暴力をアリスちゃんを抱きしめな
がら受けて耐えた!
[バギィ!ドス!ガッ!バギィ!]
「うぐ!うぐ!ウグゥ!」
しばらくすると、殴るのか飽きたのか看守達が独
房から出て行く
「クソ!次うるさくするのなら29番ごと殴るから
な!わかったな!」
「はい、わかりました」
俺は痛くて、だいぶ疲弊して答えたすぐにアリス
ちゃんが小さい声で
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
謝ってきたので俺は小声でアリスちゃんの頭を撫
でながら微笑んで
「いいよ、気にしてない!こんな怪我すぐ治るか
らさ!アリスちゃんも謝らないでね!」
「わ、わかった!あぅ!痛いよ!」
アリスちゃんが呻く俺は抱きしめて背中をさす
る!それからしばらくするとアリスちゃんは寝息
をたて寝ていた!痛みが治り、疲れていたのだろ
う、俺も眠くなり一緒のベッドで寝た!1人で寝
るより安心して寝れた、なのでこの日から毎日一
緒のベッド寝るようになった!俺自身がアリスち
ゃんに依存しているのかもしれない!
それからしばらくして、アリスちゃんが真面目な
顔をして話があると言ってきた
(何だろう?この顔は普通じゃない気がする!)
俺は驚かないように覚悟を決める!
「2人だけの時だけでもいいんです!サラさんの
事、姉さんと呼んでいいですか!今まで家族なん
ていなかった!これまで生きていく中で、仲間を
作る事もありました!でもいつも裏切られてきて
来ました!でも、サラさんは私を庇ってくれた!
だからサラさんは信用できる!私はサラさんと家
族になりたい!もう、1人は嫌なんです!」
俺は嬉しかった、家族なんて前世では師匠とか親
ぐらいだったし!この世界に来てからは無縁のも
のだった!それにアリスちゃんと出会って2ヶ月
がたつ!その間、俺は幸せを感じる事が多かっ
た、たとえ依存なのかもしれないが、俺もアリス
ちゃんと一緒にいたい!だから微笑んで
「うん!私もアリスちゃんと家族になりたい!私
も家族とは無縁だから、家族が出来るのは嬉しい
よ、お互いにそんなに長くは生きれないと思うけ
ど!生きてる間はアリスちゃんは、私の妹よ!」
アリスちゃんが俺に抱きついてきて
「ありがとう!姉さん!でも名前は呼び捨てにし
てお願いです!」
「わかった、よろしくねアリス!」
この日俺に家族ができた!
拙い作品ですが、面白ければブックマークお願いします