窮妖竜を噛む
ネタがなくて半場やけくそで書いたらキャラもやけくそになりました…
申し訳ない。
しかし後悔はしていn(殴
その老人はふらりと守矢神社の本殿に現れた。
「創筆はいるか?」
「師匠!」
老人の声を聴いた創筆が駆け寄ってくる。
「敵の包囲網が完成した。どうやら儂のところで丁度つながるところだったようだ。能力を久しぶりに使ったが結果はうまくいかず。」
淡々と紫に状況を報告する。
「諏訪子は?」
「異世界に放り込まれた。キトラの奴は2重結界の他に転移陣も仕掛けてたらしい。早苗とかいう巫女も撤退、そろそろ来る頃だ。」
「分かったわ。お疲れ様。」
紫が労をねぎらう言葉をかけると老人は本殿から消えた。
「…紫様?」
あまりの顔色の悪さに藍が心配する。
「大丈夫よ、藍。」
振り返って微笑んで見せたがその顔は何処かやつれて見えた。
「どうするつもりですか? 妖怪の賢者。」
神子が紫に質問をぶつける。
紫はその質問に答えることが出来なかった。
「ちょっと紫! これはいったいどういう状況よ!?」
その時足音荒く霊夢が本殿に入ってきた。
「なんでこんな状況になるまで放っておいたのかしら!?」
大幣を紫に突き付ける。
「保護という名目で監禁までして挙句の果てにこの様かしら!?妖怪の賢者も堕ちたわね。もういいわ、私が1人であそこにいる奴らを全員退治してやるわ!」
そういうと霊夢は本殿を飛び出した。
辺りは騒然とする。
「妖怪の賢者は博麗の巫女を監禁していたのか?」
「なぜ!?」
「あれほどの戦力をなぜ渋っていたんだ!?」
喧騒が最高潮に達したとき一喝が飛んだ。
「やかましいッ!!」
そのとたんあれほど騒いでいた会場が水を打ったように静かになる。
「紫なりに考えていることがあるんだ! 今回の幻想郷のリーダーは誰だ!?あんたらか、え!?私たちは黙って指導者の駒になりゃあいいんだよ!!」
ハルヴィアが力任せに叫ぶ。
紫は俯いたまま顔をあげない。
そんな紫にハルヴィアは優しく語りかけた。
「紫さん、あたしらはあんたの駒だ。妖怪の賢者はこれほどの戦力を持ち合わせた駒を腐らせるつもりかい? 私たちに命令してくれよ。」
紫はゆっくりと上げた。
「私が…貴方達を使い捨てにしてもいいの?」
少女のように唇を震わせながらハルヴィアの顔をうかがう。
「おいおい愚問だな、紫さん。いつものあんたなら私らを玩具みたいに扱うじゃないか? 今更ためらう必要がどこにあるんだい?」
それを聞くと紫は軽く笑った。
「そうね…そうだったわね。」
紫は立ち上がると一同を見回す。
「みんな、博麗の巫女に続け! 幻想郷の恐怖というものをたっぷり味わせてあげなさい!」
『おぉぉぉぉぉぉぉ!!』
そういうと会議場にいた者全員が博麗の巫女に続いた。
当然、紫も一緒だ。
「ここまで来たら最期まで抵抗してやるわ。」
紫は勝ち目がないことなど分かっていた。
それでも時に見栄を張って進まなくてはいけないときがある。
紫はハルヴィアの手を借りてそれを実現させた。
「《鳳凰「時流生滅」》!」
「《境符「四重結界」》!」
「《式弾「ユーニラタルコンタクト」》!」
「《天竜「雨の源泉」》!」
「《非想「非想非非想の剣」》!」
「《光魔「魔法銀河系」》!」
「《召喚「豪族乱舞」》!」
それぞれのスペカを唱え青空一杯に弾幕が広がる。
最終決戦が始まった。




