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6話


翌日からトレーニングを開始した。

まずレベル上げと、ついでに行動範囲の広域化をはかった。

この泉の周りは半径20km圏内は比較的弱い魔物だけで占められている。それより外となると魔物の生態系がぐちゃぐちゃになっているようで、ここからさらにレベルを上げた状態でも厳しそうに感じた。

20km圏内は勢力争いのような事をしており。主にグリーンウルフ、ゴブリン、オークで分けられているようだった。その為、破壊してしまったゴブリン集落跡の領土争いみたいな物が勃発して。オークの集落二つがぶつかり合い、そのオークの集落をゴブリンが狙いと戦国時代のようになっていた。しかし基本性能がオークはやはりいいようで襲ってきたゴブリンを蹴散らし、領土争いは二つの集落がくっついて現在沈静化している。

元になった塩であるが、結局行動範囲の拡大により採取することができた。

このように行動範囲を広げることができるようになったのも、修行により気配を消すことに注力したからである。

索敵のための警戒網を魔力で構築するには、多くの魔力を短時間で消費してしまいすこぶる燃費が悪い。

明らかに強い魔物が徘徊する場所では、気配を消すことが一番楽である。そのため魔力障壁や真空の層を作り出す魔法を維持するほうが燃費もよかった。

最初の方にこのことに気づいたおかげでかはわからないが、そのあとの行動範囲広域化やレベル上げが容易になったことは間違いない。

そんな中でも魔法研究やテント生活脱却など修行をすればするほど生活の充実の方が急務に感じられるようになり、現在ログハウス建築を検討している。半年近くたった今ではオークへの執念などそこまでなく、現状はすぐ殲滅出来るので放置している。


「ステータス!」

...だいぶレベルも上がったな。


タカユキ(ヒューマン)16歳

LV55

HP8630/8630

MP23000/23000


スキル なし

称号 見放されし者


ステータスの研究は進んでいるものの、干渉するように魔力を込めると直ぐに意識が飛んでしまい現状上手く行っていない。敵のステータスも見たいが危険度が高いため見ることが出来ない。死骸には試したが効果はなかった。


「今日は釘でも作るかな。」


最近少し肌寒いように感じる。実際はどうなのかわからないが家ぐらい立てたい。


 まずはゴブどもの武器を溶かして...


戦利品である武器を溶かし、新しい武器や生活用品、工具などを作っている。


 釘は午前中に作り終わるから...午後は基礎と伐採かな?


そんなことを考えながら魔法で加熱していく。

ここ最近作り出した魔法はこういう系統ばかりだ。攻撃系の魔法も必要最低限のイメージを頭に焼き付けるほど練習しているので問題はないのだが…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


木の伐採のために、境界線を越えた辺りの木を物色していると。


「フゴー!」


オークがこちらに向かって突進してくるが、そちらには見向きもせずに煩わしい感じで左手を振るう。


「うっさい」


...びぐちゅん!...


オークの頭は左手の動きに合わせるようにきえて無くなった。


 この太さで何本必要かな?やっぱ乾燥させんとだめかな?ん~一週間以内には作りたいしな。乾燥魔法でも作ってみるか。


結局オークの死骸は放置された。


木を持って帰ってくるまでに色々イメージを膨らませ。木を担ぎながら魔法をかけた。


「あっつぅー!」


担いでいた木が切り口から蒸気を噴射して辺にに水蒸気が立ち篭める。魔法で失敗するのはいつものこと、すぐに水を飲み木に冷却魔法をかける。


「ハー上手くいかないもんだ」


担いでいたのが悪いのだがそんなことを指摘してくれる人もいない。こんな所で半年以上いると普通の神経をしている人ならとっくに欝になっている。


 誰かと喋りたいな...まぁ元々一人で過ごす方が長かったから今耐えられているんだろうけど。


どうにかして人里にたどり着きたいものであるが現実的な方法がない。いくら生活環境を整えようと人として充実した生活をおくるにはここは難しい環境である。


 さて、そろそろ冷めたかな?また運び始めますか。


そう言ってまた運び始める。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


基礎工事には「グラウンドプレス」と名付けた魔法で地盤を圧縮し、切り出した木は「エアーカッター」の魔法で加工した。


 ログハウスみたいにするとして...コンクリート基礎みたいな物はいらないか。高床式にすれば湿気も大丈夫だろうし。


そう考えながら2LDKの家を作っていく。


 トイレは泉の下流まで流すか...水自体はそのまま引き込みたいな。なら高低差を利用して...そういえば洞窟の最奥まで行ってなかったな。確認も含めていってみるか。


洞窟の仲は以前と変わらず少し湿っていた。


 あの時は何も感じなかったが魔力が強いのか?魔力っぽい何かって感じだけど。


奥へ進むごとにその魔力っぽい物は強くなり、行き止まりまでたどり着いた。

そこには何もなくただ岩の切れ目から大量に水が出ているだけである。またよく目をこらすと下からも湧き水が出ているのがわかる。


 この奥から魔力っぽい感じがしてるんだよな...


そう言って岩に流れる水も気にせずそこたらじゅう触ってみると、中にこぶし台の触ると動く石があるのがわかる。


 これなんだろな?引き抜いてみるか。


あまり重そうでもないのでその石を手に取ってみることにする。


「これは...魔石か?」


魔物の中には赤色や緑色の石が入っている。今まで回収はしてきているが殆ど放置していた。使い道もなかったからだ。


「そうだとしたら大きいな。」


いつも魔物から回収出来る魔石はそこまで大きいものではなく、今まで最大のものでもオークの上位種から取れた親指ほどの大きさのものであった。


 使い道もないし戻しておいておこう。魔石の使い方が分かればなおよかったんだけど。


そういって魔石をもどそうと下の位置に入れようとしたが入らないため、少し身体強化させてねじ込もうとすると魔石が光り始めた。


「おぉお!これはなんかに使えそうなかんじだな!」


すこし興奮していたら岩から流れる水がなくなり。岩が横に開く。その中は電気がついた室内のように明るく、部屋の真ん中には水を滴らせるバスケットボールくらいの水晶が鎮座していた。


「これは水晶か?魔石のような感じだけど。」


透明の魔石が存在するかしらなかったのでわからなかったが、いつも飲んでいる水がこの水晶から滴る水の薄めたものだということはすぐに察せられた。


 この水晶を持っていけばいつでもどこでも飲み放題?でも動かしたことで出なくなるのは困る。


そう考え今回は何もせず帰ろうかと思っていると、部屋の奥に下に降りる階段があるのが見えた。



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