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閑話 ユキ

さてさて、最近は体の調子もいいし肉付きも良くなってきた様に思う。タカは最近ほっといてもパンツをガビガビにしているので、私が手を下す必要も無いだろう。まぁ娼館に通わなくなったんだ、自然に出されるのは仕方ない。私が必要なら言いなさい。それ迄は手伝い無しです。これはミレイさんに言われたからだ。余り出してしまっては欲求がたまらないらしい。それなら溜めてくれれば良いものを出すなと言いたいが、それが普通の男性なら仕方のない事らしく困る。


今日は冒険者ギルドに連れてこられたわけだけど、来るまで何かソワソワしたタカを見るとこっちまでソワソワして来る。何か緊張してるようだ。外から見れば保護者と子供なんだろうけどね。でもこうやって手を繋いで街の中を歩くのは嬉しい。私のタカだってアピールできるし。


ギルドの中は人人人で溢れている。タカに肩車してもらって依頼表を見る。うん。肩車いいじゃ無いか。これはずっとしていて欲しい。そう思っているとカウンター前が騒がしくなった。なんかボロボロの奴らが騒いでる。ただ奴隷の女の子は可哀想かな…私もあんな感じだったんだろうか…あれが世に言うクズだろう。でも奴隷を買い漁ってるタカもクズかな?まぁクズも度合いによりけりだろう。まだあの子は成人を迎えてそうだから良いけど、それ以下の子なんて扱いは最悪だ。親に売られるか売られなくても場末の娼館で働かされる。大体が成人する前にボロボロだ。生きて頂けまし。私も良く生きてたものだな…奴隷商でも冷たくなってるなんてザラだし…

あれ?かんかこっち見てる。私を寄越せだと?困ります。タカがなんとかしてくれるでしょうそうでしょう。

消えましたね。ゲートで何処かに送ったのでしょうか?まぁどうなろうといいけどね。五月蝿いのもいなくなったしこれでタカの肩車を堪能できまする。

ん?あの奴隷さんは自由になれそうなんだ。よかったよかった。


「ユキ、なんであんな事言った?」


あぁ、聞きます?本当は考えが口に出ただけなんですけど強いて言うならウザかったですね。


「...うざい...」


あれ?なんでタカがビクつくの?


「そうか~まぁでもあんま首突っ込まないようにな~なにあるかもわからんし。」


確かにね…強くなっても私は1人で生きては行けないだろう…多分奴隷としてさらわれるのがおちだ。今だってレベルは上限一杯なのにアンチェやセリア、はては最近参加したミレイにまで抜かれそうだ…


「...心配?...」


「そりゃ~心配さ。大事なユキだしな。まぁこれからは気を付けなさい。」


心配してくれて有難う。タカがいるから大丈夫だよ。だから肩車の継続をプリーズ。


「...大丈夫...タカと一緒だから...」


アルドー達と盗賊退治に来ました。

ずっと肩車だったのに…こいつら現れてから降ろされた。危ないのはわかるが…こいつらのせいだ。掃除したらまた肩車してもらえるかな?


「ユキ。なんであんなに追い回してたんだ?」


ん?私の肩車してもらうのに目障りプラス、要らない存在だったからだけど?


「…目障りだった…」


「そうですか…」


何かタカが考えているようだが、それよりも肩車プリーズ。


ジョエルさんの所にまた連れて来られた。貴族のお嬢様の護衛をするようだ。正直気が向かない。それならタカと2人で行った方が断然いい。

宿に戻ってから聞いてみた。


「...なんで受けたの?...」


タカはタカなりに考えがあって受けたようだ。頭大丈夫かと思う時もあるが考えて動く時もある事は知っている。何より楽しそうだ。楽しい旅行とタカの笑顔が見れるならそれでいいや。



次の日はまた屋敷に戻って、タカと一緒に泉に飛んだ。何処かの高そうな馬車を持ってきてタカが唸っている。


「…何するの?…」


「ん〜快適な旅と安全を求めて改造するんだ〜。」


ん?馬車移動かな?タカならすぐに王都まで行ってゲート開けばいいのに。まぁ何か意味があるんだろう。

暫くすると馬車をバラバラに分解を始めた。本当に何を考えているのやら…ただ、綺麗に分解されてるみたいだからまたつかうのかも?

そんな事を考えてたらダンジョンの火山地帯に連れていかれ、タカが何かを採取し始めた。と言うかここは凄く臭い。なんとも言えない臭いだ。


「…これ?…何に使うの?…」


採取したものについて聞いてみるとゴムとか言うのを固めるのに使うらしい。なんでそんな事知ってるか聞いてみると、タカもあのクズ共と一緒な召喚者だったみたいだ。昨日のクズ共も自分達のこと召喚者とか言ってたし、ジョエルさんが話題に出したのも召喚者。タカもやっぱクズなのか?まぁ多少クズでもいいかな?人なんて大概クズだし。定義が違うだけだと私は思うし。私が知ってる環境にはクズしかいなかったしな…あ、お姉さんはいい人だったな…まぁもう死んでるだろうけど。いい人は早死にするだけだ…

異世界?どんな世界かなぁ?此処よりいい世界…世界を見たことないのにいいか悪いか判断出来ないな…今回の旅が足掛かりになればいいけど。ただこんな臭い物が身近にあるってなんだろう?タカの体に合わないならあまり持って欲しくないな…

避妊具?隷属の首輪がない?ふーん。避妊具なんて要りません。ドーンと来てください。もう首輪もありませんからドーンと。


馬車作りはすごかった。私はゴミの実験と加工しかしなかったが、その横でどんどん組み上がってくのを見ていると私も作ってみたくなった。今度タカに習おうかと思う。

数日で完成して魔道具もついている。最初の外観からはかけ離れているが…


タカに「駄犬を呼んで来て」と言われすぐに呼んでくる。なんだろうと思っていたら、いきなりタカの指示で馬車を引き始めようとする。こいつはもしかしたら駄犬ではなく馬なのかもしれない。

馬車は乗り心地が良く、駄犬も引きやすいと言っていた。駄犬は馬車を引いたことがあるのだろうか?

色々弄っていたようだがやっと完成で私もうれしい。


その後に温泉に入りに行った。臭いがするもののお肌ツルツル最高だ。タカの胡座の上も最高だ。体が少し大っきくなったのかお尻がピッタリだ。昔はスカスカだったのに…このままではいずれ座れなくなってしまう。ただ胸の大きさは確実にデカくなった。これならセリアに追いつく日も近いだろう。ミレイさんがタカは巨乳好きと言ってたし…頑張らないと…


明日からの話をすると少しだけ声が低くなったように感じた。もしかしたら不安なのかな?

ここは抱きついて安心させなければ!いつもタカがしてくれて私は極楽ですよ!

何かあってもタカは私が護ります。この命に代えてもです!


ガバっとタカに抱きついて一緒にお風呂に入るっているとタカが少し体を離そうとしてくるのに気がついた。おお!これは!やっと反応してくれました!私の努力が実ったんですよ!

タカの元に来てから早2カ月やっと反応するまでに漕ぎ着けました。あとは入れてもらうだけです。少し腰でも擦りつけましょうか?サービスですサービス。今日はゆっくり眠れそうです。



今日は久しぶりにやってしまったようですね。夢の中で私が出てきたのでしょう、私から少し目を逸らしますね。本当にヘタレだな。しかし昨日は良く寝れました。努力が実るのはいいことですね。ただミレイさんには努力の方向が間違ってると言われました。気にしませんけどね。ミレイさんは私の味方のはずなので言われた事は聞くつもりです。まぁ大先輩でもありますし。ただ、セリビッチの動向が怪しいです。最近はアンチェと駄犬の行為を覗きしているのをアンネに怒られていました。本当にビッチです。本人は「研究、研究ですから」と妄言をはいていましたが…


辺境伯邸に来ました。大きくて綺麗なお屋敷ですね。手入れが大変そうなので住みたくはありませんが。邸内を歩いて行くと、タカが鼻の下を伸ばしてメイド共に笑顔を振りまいていました。これはいけません。少し注意が必要でしょう。音がしましたが問題ありません。タカは涙目で喜んでいますから。


お嬢様に御目通りしましたが、この方は胡散臭いですね…馬車に乗るまでに変な親父にムカつく視線を送られましたが気にしません。どうでもいいですから。


馬車プラスタカの膝はまたいいですね。そこから眺める風景がまたいい。そんな事を考えていると、私の話になったようですね。ふむふむ…あ〜このお嬢色々考えてますね、あわよくば取り込みの話に持っていきたい。そんな指示が出ていそうですね。アンネさんからこう言う相手の弱そうな所から大胆に攻めてくるとの話も聞いていますしね。うん。多分タカでは対応出来ないでしょう。ここは見た目は子供の私が話をつけるためにタカには思考の海に沈んでもらいましょう。多分余計な事を言うか、適当に避けられないように話を進められるだろう。優しいと嵌められる。それが世の常ですから。


「…セオさんに言われたの?…」


「なんの事でしょう?」


「…タカが弱い話題を振った…」


「タカユキさんよりユキさんの方が色々考えていそうですね。」


「…タカは私の…」


「そうですね…今回はやめておきましょう。直近の課題もありますし。」


「…護衛を下りるよう言う?…」


「辺境伯家を敵に回しますか?」


「…国は他にもある…」


「…ふぅ、私の命はだいぶ安いのですね…」


「…私には無価値…」


「ふふふ、貴方はタカユキさん以外に興味が無いようですね。私と一緒です。」


「…?…」


タカが落ち着きそうなので、席に戻る。まぁ上手く行っただろう。もう少しタカには危機感を持ってもらいたいものだ。言質を取られたら終わりなのが貴族の世界だと何時もアンネさんとアランさんが言っているのに…

ん?なんかお嬢が興奮し始めた様だ。あぁさっきのはそう言う事か…私はここまで酷くはないが…













やっとお嬢の叔父さんが襲って来ました。雑魚でしたね。終わらせてタカの方に行くと、いきなり放り投げられました。ただ、肩口になんでタカの腕あるのか?タカから馬車を出すように言われてすぐに御者を叩き起こし、馬車を出します。

中に入るとお嬢が状況を教えてと言ってきますがわかりません。そこで方に付いているタカの腕に目が行きました。冷静になってタカの状態を考えるとまた頭が混乱してきます。お嬢が抱きしめてくれて何か言って来ますがわかりません。タカの腕だけがあります。


結局泣いていました。もしかしたらタカが居なくなるかも…もう会えないかもと思うと涙が止まりません。タカの腕を抱いたままどれくらいでしょうか?結構な時間でしょう泣いていると、通信ようのピアスを通してアランさんから連絡が来ました。

すぐに馬車を停めてもらい、ゲートを開きます。アンチェとアムスが驚いた顔をしていましたが関係ありません。タカの所へ行くと、足も切断されていて意識の無いタカがいました。

足をアランさんに固定してもらい原液、腕を固定してもらい原液、何度もかけ続け無理矢理飲ませてを繰り返しました。寝ずにタカがスッキリするよう体を拭いたり、服を着替えさせたり。息をしているだけで少し安心です。もし目が覚めなくても私が面倒を見ようと思ってましたが私が寝てる間に起きた様です。いきなり抱きつかれて驚きましたが、こんな時でもやはり私の心配をしてくれるタカが大好きです。そう思ってたらまた眠くなってきました…


目が醒めるとタカが居なくて慌てました。屋敷に知らない子がいてもっと焦りました。護ると言っていながら逃げる事しかできなかった…タカの隣はまだ早いのかなぁ…暫くするとタカの気配がしたので駆け寄りしがみつきます。

そのままタカと一緒に護衛に戻りました。



その夜、タカに子供達の事を聞くと、買って来たそうだ。ただの孤児らしいが、場末の娼館の居候だったらしい。それなら金を出さないとダメだろう。たぶんそうやってたかりながら娼館を運営しているのがわかる。私が連れられて行った娼館にもそう言うところはあった。ただ、12歳になった順に本人達に人生を決めさせるらしい。残る様なら諜報員件メイドにするそうだ。慈善じゃないと言ってる割に甘い。選択肢を出す時点で甘過ぎる。やっぱり私が隣で足元をすくわれないように面倒を見ないと。


最近タカの溜息が多い心配だ…下手に気を使って私遠ざけたりしないだろうか?タカならそんな事を考えそうだ…

王都の別邸に着くと暫くして奥様に攫われた。色々な服をを見せてくれて、似合うものを着せては脱がし着せては脱がしと繰り返す。


「ユキちゃんは何かこうしたものが着たいとかある?」


「…タカが喜んでくれるもの…」


「ユキちゃんはタカユキさんが好きなの?」


「…タカの子供産みたい…」


「あらあら大胆ね!それならこれがいいわ!」


それから下着や他の服もくれた。バッグに入れなさいと言われて押し込んでから。部屋に戻る。

タカに「…どう?…」と聞くと綺麗だと言ってくれた。初めて綺麗だなんて言われた。嬉しくて飛び上がりそうだ。

ただ、婚約ようのドレスと聞いて少し恥ずかしくなった。嬉しいんだけどタカはちゃんと理解してくれているのだろうか?私から言わないとダメなのかな?


タカが居なくなってから、ビーチェとヴェリに色々聞いた。多分まだ子供だと思われてるのが問題みたいだ。それならと下着とネグリジェをミルさんが用意してくれた。私は子供が出来にくい種族だからいっぱいしないといけないらしい。望むところです!


その夜、もらったネグリジェと下着でタカを待っていると、入って来たタカが少し慌てていた。いつも裸見てるくせにと思ったが、このかっこの方がいいみたいだ。何時ものように一緒に寝るとすぐに反応があった。嬉しくてくっ付いて寝る事にする。タカの鼓動が聴こえて心が落ち着く。タカとずっとこうしていたいと思った。


…タカの子供が早く欲しいな…


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