16話
いつも読んで頂きありがとうございます。
設定がごちゃごちゃ、視点の分からない文等多くの問題があるかと思いますが、ゆっくりと改訂していきますので気長にみて頂けると助かります。
今は17Fで魔物試し斬りしている。昆虫系が面白いようによく切れる。ミスリルのナタでは時々鈍くなる魔物もスパスパ切れる。魔力付与もしなくていいので最高に使いやすいが、少し重いのが気にかかる。これは自分がなんとかするしかない。
1mほどの漆黒の刀身はうっすらと波紋が付いているだけの飾り気のない仕上がりになっている。折角なので銘を黒い刀身から斬黒と付けた。黒くてよく切れて抗いようがないから名付けた。
愛刀が出来て可愛くて仕方がない。名前は厨二だが私はいたって普通です。
今日一日は魔物狩りを楽しんで明日からまたダンション探索をするつもりだ。外に出て距離を伸ばすのもいいかもしれない。
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17Fにはやはりアダマンタイトがあった。四苦八苦してマップ調査と採掘を行なっていたが少量ながらも生成できた。魔力を弾くので結構見つけるのは簡単なのだが採掘と生成がとても面倒なのだ。採掘は行なっても生成は後回しなので鉱石が溜まっていく一方である。
16F程時間はかけずに17Fも終へ18Fまでたどり着くことは出来たのだが、体調3m超えの黒光りカマキリが居て一度目は見ただけで撤退。二度目は魔法を放ち無傷を確認後撤退、現在三度目の挑戦をしに来ている。
やだなぁ...魔法で焼き殺してもいいんだけど...そろそろこの斬黒も使いたいしなぁ
斬黒が黒光りに通用するかは前々から確認したいと思っている。前の豚野郎の残骸では勿論試したが昆虫系とは硬さが違うだろう。蜘蛛(14Fボスクモ)の糸が切断出来たことには驚いた。
黒光りカマキリが居ないか注意を払いながら探索と採取を続けていく。
最近はなんかレベルも上がらないし...カマキリキモイし...家で寝てたいなぁ...
毎日ステータスを確認していたがレベル250に達してからこの4ヶ月、全くレベルが上がらないのだ。
所謂カンストってやつかなぁ...でも今の強さじゃ絶対横断出来ないんだよなぁ...
アダマンタイトの武器で気分が高揚したためか、三日ほどまたサハギン地点から北上してみたのだが、結果は途中で帰還である。武器の切れ味はかなりよく、それに合わせるために日々鍛錬もしているのだが、魔物の絶対数が多過ぎる。個々の力が徐々に強くなっている為か群れでこられると対処出来ない。相当強力な攻撃魔法を連発すれば敵も寄せ付けず道を切り開く事は出来るのだが。森林破壊そこまでしたいと思わない。自分の通った道が全て更地とか本当に笑えないのである。
MPは上がらないけどHPは上がってるんだよなぁ~魔力枯渇と同じ原理であげてみようかなぁ~
色々な事を考え始めてしまい、索敵が疎かになって行く。最初はカマキリばかり考えていたのが頭から抜け落ちてしまっており、そんなことは気づかず進んでしまう。
T字路に差し掛かり何も考えずに左へ曲がる。
「おわぉぅあぁぁ!」
目の前に黒光りカマキリがいて思わず刀を振るう。
...スパンッ...ドサッ...
思わず振り抜いた斬黒が黒光りカマキリの首を捉え切り落としてしまった。頭の無くなった黒光りカマキリはそのままの状態から倒れ、動かなくなった。
「ヘェッ?」
切れる切れるとは思ったけど...切れすぎだなこれ...やっぱりこれを活かしきれるように努力するのが大陸横断の一番の近道かもしれないな...
帰ったら刀の練習をしようと思いながらその場を後にする。カマキリはその場で焼却し、焼けにくい外皮と魔石にしてから回収した。寄生虫とかいたら嫌だからね。
ある程度終わらせてから帰宅し、鉄で刀より少し重目の模造刀を作る。
昔動画などで見た刀の使い方を見よう見まねでマネしていく。
「フッ!...フッ!...フッ!...フッ!...」
結構つらいがこれからの為だと思い必死に振るう。
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時の流れは早いもので二度目の冬もいつの間にか終わってしまい、歳も18になっていた。
あぁぁ~結局出来てないことが多過ぎるなぁ~
色々な考えを毎日していると、どんどん前に考えていた事が抜けていく。醤油や味噌、酒等を作ろう作ろう思っていても、目の前に何かしら新しいモノがあればそっちに思考が行ってしまう。
ヨシッ!今回のダンジョンボスと下の楽園(最近言うようになった)に行ったらしばらく探索は休みにしよう。もう年単位で休んでやる!
心に余裕が出来てからというもの時間をそこまで惜しむこともなく、色々なことに手を回している。今更1年くらい休んでも問題ないだろうと言うのが根本の考えである。
「ならさっさと行きますか!」
18Fは前回同様で時間を掛ければ攻略できた。現在は19Fボス部屋の扉前だ。前回来たのが一年近く前のため薄ぼんやりとしか覚えていないが。今回の扉はかなり豪華だ。
「すげぇ...」
全面金ぴかで重厚感があり、彫刻も繊細で緻密に描かれている。ただ、内容が昆虫なのでそこには反応しない。
「お邪魔しまーす!」
扉を開中に入ると言ういつも通りの手順を踏むと、扉が閉まり中央に光が集まる。
虫ではありませんように!虫ではありませんように!
そう念じながら中央を伺う。
集まった光が魔物の形を形成し始めた。
昆虫では無かったが高さ4mはあろうか、金ぴかゴーレムが出現した。
目が痛い!でも虫じゃないのはいい!
虫ではないので即魔法じゃなく、相手の行動を観察しながら構えをとる。
愛刀で細切れにしてやんよぉ~
ミスリルの武器まで切れるアダマンタイトの武器は優秀であり。ゴーレムくらいは確実に切れると予想を立て切りかかる。
「ハッ!」
鋭い斬撃を放つ。
...キンッ...
「ファッ!?」
弾かれたことに驚き空きが生まれる。
...ゴウッ!...
ゴーレムの右腕がもの凄い速さで風を切る。
あ、あぶなっかた~動きの早い奴なら死んでた...
間一髪でよけることに成功し、ゴーレムから距離を取る。
あれも金属だとすると魔法で溶かすのがベストかな...今回は逃げ回りながら熱魔法でもかけますか...
今の距離よりもさらに距離を取り。ゴーレムを中心に周りを動き回る。
もう少しもう少し...
やっと魔力を練り終わり空間魔法を展開、中心に熱魔法を投入する。
アダマンタイトぐらいだとかなり時間かかるよなぁ...このゴーレム馬鹿そうだしぐるぐる回ってるか。
そんなことを考えながらグルグル周囲を走る。
20分程しただろうか、体表は赤くなっているが全く変化の見られないゴーレムに焦り始める。
うそー、アダマンタイトより融点高いんかい!このままじゃこっちがもたなくなる!
片手の命の水を飲みながら次の事を考える。
新しく即興で魔法を作るか?アダマンタイトのハンマーで袋叩きにするか...魔法の方が確実過ぎるな...
魔法に頼りすぎな最近はなるべく手で倒したいと思っているのだが、無理なものは無理である。
現在使っている魔法のイメージを脳内で展開し、出力温度を1.5倍にまで引き上げる。
魔力の減りは多分二倍くらいになる...空間魔法の強度はもつとして魔力が底をつかなきゃいいけど...
ステータスでMPを確認しながら新しい魔法を発動するため、別口で魔力を練る。
頭の中にもう一個ぐらい頭があってもいいかもなぁ、考えること多くなりすぎると頭いたくなるしぁ...
無駄に思考しながら展開中の魔法と即興の魔法をスイッチする。
そこから10分程でゴーレムが溶け始め、床に沈みそうになったので冷却魔法を放ち硬化させる。
「いやー危なかったなぁ」
ステータスを見ながらMP消費量を考えていると、足元がふらつく。
「あれ?」
立っていられなくなりその場に倒れる。
...なんでだ....
そう思いながら意識が落ちていった。




