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親子聖戦  作者: カルマH.N
3/3

ブラッティーリリー

「何にも見えない…なにも。」

大きな瞳の収まっていた二つの空洞に自らの声が木霊する。

「まっ…さん。…痛いよっ。」



~ 1時間前~


「大人軍の生物兵器がこちらに向かっているとの情報を得た!我々の任務はこの壁の中にそいつを入れないことだっ!!」

防衛戦総隊長、将一の声が飛ぶ。壁の前に集まった100名の隊員の鼓膜を揺らす怒号がわく。

「それでは壁の外に向かう!各隊長に従って行動せよ!敬礼っ!!!」

殺気だった空気が廃材を熱する。将一から発せられる何かが全てに伝染する。

そんななか誰かの声がぽつりと堕ちた。

「…空っ?」

瞬間の爆音。地面が口を開く、呑み込まれた者からの鉄の臭いが立ち込め静寂が流れる。

「「「キャァァッッ!!!」」」

甲高い金切り声によって止まっていたフォンと将一の思考が戻る。

状況を理解したフォンは間抜けな声をあげる。

「…少女??」

真っ白なドレスに身を包んだ美しい少女。フォンは固まってしまった。

少女に見とれていたのではない、その光景に再び思考が止まる。

「や、やめてぐりぇっ!!」

自隊の青年が腹を裂かれている。その血を浴びてうっとりした目をこちらに向ける少女。

「美味しい…」

真っ赤な唇が裂けて笑った。

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