見覚えのない鏡像
私は立ち上がった。
容易ではなかった。
筋肉はまだ痛みの記憶で震えていたが、もう痛みはなかった。
体はかつて経験したことのない滑らかさで反応した。軋む音も、鋭い痛みもなく、「重い」とか「ぎこちない」という感覚も絶え間なく感じなかった。
ただ…軽やかさだけ。
まるで誰かが、私が生涯身に付けてきた目に見えない鎖を外してくれたかのようだった。
私はゆっくりと目を開けた。
洞窟はまだ暗かったが、今やすべてが信じられないほど鮮明に見えた。
壁の水晶の脈は、以前は見分けられなかった色合いで輝いていた。深い青、鮮やかな緑、脈打つような紫。
空気はオゾンと湿った石の匂いがし、天井から落ちる水滴は一つ一つ、遠くの太鼓のように響いた。
私は…奇妙な感覚を覚えた。
悪くはない。
痛みも感じていない。ただ…違う。
まるで肌が誰かのもののようだった。
まるで肺が、より清らかな空気を吸っているようだった。
まるで心臓が、完全には自分のものではないリズムで鼓動しているようだった。
胸に触れた。
原初水晶の破片はまだそこにあった。胸骨のすぐ下に埋め込まれ、温かく、私と調和して鼓動していた。
痛みはなかった。
それは今や私の一部だった。
「私に何が起こったの?」と私は思った。
しかし、答えを求める時間などなかった。
私は生きていた。
そして、生きるということは、何かに見つかる前にこの穴から脱出することを意味していた。
私は慎重に立ち、バランスを確かめた。
足は楽に反応した。
数歩歩いた。
足を引きずってはいなかった。
骨折した太ももは痛くなかった。
脱臼した肩は、脱臼した感じがしなかった。
私は出口を探した。洞窟は広く、壁は凸凹で、天井は影に沈んでいた。
しかし、水晶の光が薄暗い奥の方に、何かが見えた。高い裂け目から水がポタポタと落ちている。絶え間なく滴り落ち、凸凹した地面に小さな水たまりを作っていた。
水は大きな水たまりに集まり、表面は静まり返った天然の鏡のようだった。
雫の音に誘われ、私はそこへ向かった。
水たまりの縁にひざまずいた。
水は水晶のように澄んでいて、水晶の内なる光を私の胸に映していた。
そして、私は自分の姿を見た。
最初は理解できなかった。
光の錯覚か、水が歪んでいるのかと思った。
でも、違った。
その鏡像は、私ではない少女の姿を映していた。
あるいは…もう私ではない少女の姿を。
かつては灰色がかった、艶がなく、もつれ、怠惰から短く伸びていた髪は、今では腰まで届く銀白色で、月光の糸のように柔らかく揺らめく波を描いていた。
風もないのに、まるで生命を持っているかのようにかすかに動いていた。かつては鈍い茶色で、疲労と涙で窪んでいた目は、今や純粋なエメラルド色で、力強く、明るく、ほとんど光り輝いているようだった。
ガラスに反射した光をカットされた宝石のように反射し、瞬きするたびに虹彩に緑色の閃光が踊るのを見た。
肌は青白く、完璧だった。ニキビ跡も傷跡も赤みも一つもなかった。
薄暗い光の中で、柔らかく、まるで虹彩のように輝いていた。
体型は、くっきりとした曲線、細いウエスト、繊細でありながら力強い肩、長く均整の取れた脚。
それは、私が長年嫌っていた体型ではなかった。
それは…美しかった。
想像もできなかったような美しさだった。私は言葉を失い、鏡に映る自分の姿を見つめた。
震える指で顔に触れた。
肌は本物だった。
髪も本物だった。
瞳は…プールに近づくと、暗闇の中でも輝いているのがわかった。
「私は…一体何なの?」私は囁いた。返事はなかった。
ただ、絶え間なく滴る水音と、胸に当たるガラスの音だけが響いていた。
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