水晶の夢と最初の感謝
闇が重苦しい覆いのように私を包み込んだ。
それは洞窟ではなかった。
屋敷でもなかった。
それは無限の虚空であり、水晶に閉じ込められた星のように、虹色の閃光で満たされていた。
原初の水晶は、物体としてではなく、生きた存在として私の前に立ちはだかっていた。心臓の鼓動に合わせて脈打つ、色とりどりの光の巨大な球体。
深く、古き、性別を問わない声が、私の内に響いた。
「汝は多くの姿を目覚めさせてきた…だが、未だそれらを掌握していない。」
声を出そうとしたが、何も出てこなかった。
ただ思考だけが響く。
「なぜ私は阻まれているのか? なぜ必要な時に、全力を発揮できないのか?」
球体はゆっくりと回転し、私の人生の断片を映し出した。日本での孤独な少女、教室での嘲笑、ポケットの中の砕けた石、地下牢での見捨てられた経験、ポータルへと消えていくケンジとリナの体。
「君はまだ孤独に戦っているからだ。」
「力は憎しみや復讐だけで現れるのではない。
それは絶対的な必要性から現れる…そして、君が守りたいと思うもののために現れる。」
私は心の中でエララの姿を思い浮かべた。嵐の中で私に寄り添い、恐怖に泣きながら、折れた槍で私を守ってくれたエララの姿。
森の中で彼女を見失いかけた時のことを思い出した。
「彼女は今、君の錨だ。
操り人形ではない。
君が全てを顕現させる理由だ。」
声は柔らかく、ほとんど優しくなった。
「もっと力を使いなさい。
さもないと、君が最も大切なものを失うことになる。」
水晶は再び鋭く、エネルギーの鞭のように脈動した。
そして私は目を覚ました。
エルデン・ホロウの宿屋の一室は薄暗かった。
ベッドサイドテーブルには小さなろうそくが灯っていた。
薬草と湿った木の香りが辺りを満たしていた。
エララはベッドの端に座り、私の手を彼女の手に握っていた。
彼女の青い目は泣きじゃくって赤くなっていた。メイド服は乾いた血(私と敵の)で染まり、茶色の髪は乱れ、乱れていた。
私が目を開けたのを見ると、彼女はかすれた嗚咽を漏らした。
「ルナ様…」彼女は声を詰まらせながら囁いた。
「やっと目が覚めたのね…」私は起き上がろうとした。
体は痛んだが、大怪我はしていなかった。
ただ、複数の変身とクローンを同時に強いたことで、極度の疲労を感じていた。
エララは背中に枕を背負ってくれて助けてくれた。
「ごめんなさい…」彼女は頭を下げながら言った。
「あなたを守れなくてごめんなさい。」私はまた役に立たなかった…
槍が落ちた…ゴブリンに取り囲まれた…
あなたがいなかったら…私は…
彼女の涙が私の手に落ちた。
私は彼女を見た。
日本を思い出した。
誰も私を守ってくれなかった時の気持ちを思い出した。
誰もが私を重荷だと見なしていた時の気持ちを思い出した。
私はもう片方の手を上げて彼女の頬を撫で、涙を拭った。
「エララ、謝らなくてもいいのよ」と私は優しく言った。「無力感ってどんなものか、私にはわかるわ。前の世界では毎日それを味わっていたの。嘲笑、孤立、見えない存在…あるいはもっとひどいことに、姿を見せられても踏みにじられること。あなたはできることをしてくれた。戦ってくれた。守ってくれる時は私を守ってくれた。それで十分よ」彼女は顔を上げた。その目は輝いていた。
「本当に…怒ってないの?」私は首を横に振った。
「いいえ。あなたを誇りに思っています。」エララは身を乗り出し、安堵で震える私の手に額を乗せた。
「ありがとうございます…奥様…もう二度とあなたを失望させません。誓います。」ちょうどその時、ドアを軽くノックする音がした。
「ルナさん…起きていますか?」外から声がした。
粉屋のギデオンだった。「村人たちがあなたと話したいそうです。少しだけ…もしよろしければ。」私はエララを見た。
「起き上がるのを手伝ってください。」彼女は優しく私を支えてくれた。
私は寝巻きの上に簡素なローブを羽織り、廊下に出た。
階下、仮設の避難所とされている共同住宅には、残っていた村人たちのほとんどがいた。老人、子供、赤ん坊を連れた女性、そして松葉杖に寄りかかる負傷した男性たち。年老いたリーダーは椅子に座っていたが、私を見ると立ち上がろうとした。
「ルナさん…」彼は嗄れながらも力強い声で言った。「あなたは私たちの村を救ってくれました。あなたがいなければ…村を再建する者は誰もいなかったでしょう。」
他の者たちは頷いた。
中には静かに泣いている者もいた。
若い女性が小さな子供を抱きかかえながら近づいてきた。
「ありがとう…」と彼女は言った。「息子が生きているのは、あなたのおかげです。」
腕に包帯を巻いた年配の男性が頭を下げた。
「こんな風に戦う人を見たのは初めてです。
まるで森そのものがあなたに従ったかのようでした。
あなたは…英雄です。」
その言葉が私の心に突き刺さった。
英雄。
人生で、誰も私をそう呼んだことはなかった。
日本では、私は「醜い者」「役立たず」「お荷物」と呼ばれていた。
城では、私は使い捨てにされていた。
この荒廃した村で、すべてを失った人々と共に…彼らは感謝の眼差しを向けた。
尊敬の眼差しを。
希望の眼差しを。
私の心の中で何かが砕け散るのを感じた。
痛みからではない。
温かく、馴染みのない何かから。
エララは私のそばにいて、優しく私の腕を握っていた。
老人は震える手を挙げた。
「エルデン・ホロウの名において…ありがとうございます。
もし何か必要なことがあれば…この村はあなたのものです。」
私はうなずいた。久しぶりに震える声で。
「皆さん…ありがとうございます。
お手伝いをさせてくれて。」
私はエララに寄りかかりながらロングハウスを出た。
廊下に二人きりになった時、私は立ち止まった。
「エララ…」私は囁いた。「…今日…皆が私を英雄と呼んだのです。」
彼女は優しく微笑んだ。
「だって、あなたは英雄です、奥様。
あなたはずっとそうでした。」
私は彼女を抱きしめた。
ぎゅっと。
まるで彼女が消えてしまうのではないかと恐れるかのように。
そして初めて…
憎しみは感じなかった。
ただ…感謝の気持ちだけ。
彼女への。今のところは。
しかし、復讐心はまだ残っていた。
そして今、私にはそれを終わらせるもう一つの理由があった。
自分のためだけではない。
今、私が大切にしているものを守るために。




