すべてが輝き始めた日
火曜日だった。
いつか必ず変わると心の中で静かに誓った翌日。
しかし、火曜日は月曜日と全く同じように始まった。
7時42分に教室に着いた。
廊下はすでに笑い声と会話で溢れていた。人目につかないように壁に体を押し付け、裏口から入った。いつものように、私の席はまだ空いていた。座り、ノートを取り出し、椅子に深く沈み込んだ。グレーのスウェットシャツが手まで隠れていた。まるで即席の鎧のように、その方が私は好きだった。
7時55分、昨日と同じように、他の生徒たちが到着し始めた。
ケンジはいつもの笑顔で教室に入ってきて、みんなに挨拶した。彼が真ん中の席に座ると、アヤとリナがすぐにケンジに近づき、話しかけた。いつものように、二人の笑い声が混ざり合った。
アヤが私の列の前を通り過ぎた時、彼女は私をまともに見ようともしなかった。彼女は低い声だったが、私の耳には十分聞こえるくらい大きな声で、思わずこう言った。
「またあの汗臭いわ。家に石鹸ないの?」
リナは思わず笑い出し、声を落とさずに付け加えた。
「あの子が大好きな石の香りの石鹸、一つ借りてこようかしら。ハハハ。」
近くにいた数人の女子生徒がクスクス笑った。ケンジは一瞬私を見て、まるで自分が恥ずかしいとでも言うように首を横に振った。誰も止めようとしなかった。
最初の授業は国語だった。
先生が詩を朗読するように言った。私の番になったとき(先生たちはいつも私をもっと辱めたい時に私を選ぶのよ)、私は低く震える声で朗読した。二語、つっかえつっかえだった。
アヤは席から聞こえるほどため息をついた。
「もう、字も読めないなんて。本当に恥ずかしい。」
先生は聞こえないふりをして次の課題に移った。私は頬を赤くしながら本を見つめていた。
10時20分の休み時間、私は再び席に着いた。
小さな石の袋を取り出し、膝の上で開けた。今日は新しいものを加えていた。先週の土曜日にエソテリックショップで買った小さなローズクォーツのペンダントだ。安物だったが、柔らかな色が私を落ち着かせてくれた。
指でこすりながら、私は思った。
「ローズクォーツは自己愛の石よ、と店主は言っていた。
傷ついた心を癒す石よ。
私にも効くといいな。」
しばらく目を閉じた。肌が石のように硬くなり、髪がカットクリスタルのように輝き、瞳が千色の光を反射する様子を想像した。
誰も私を笑うことはないだろう、なぜなら私は…価値があるから。
目を開けると、リナが机の前に立っていた。
彼女が来た音は聞こえなかった。
「またそのくだらない石?」「本当に、あかり、情けないわ」と彼女は腕を組んで言った。「それで自分が面白いと思ってるの?」アヤが彼女の横に現れ、付け加えた。「リナ、放っておいて。ゴミを拾う犬みたい。気持ち悪いってわかってないのよ」リナは手を伸ばし、私が反応するよりも早く小さな袋をひっくり返した。石は床を転がった。ミルキークォーツ、アメジスト、タイガーアイ、オブシディアン…そして新しいローズクォーツ。柔らかい音がした。ローズクォーツは落ちる時に二つに割れていた。私は凍りつき、割れた破片を見つめた。リナは肩をすくめた。「あら、ごめん。ちょっと夢中になりすぎちゃった。でも、安物のガラクタだったよね?」二人は笑いながら立ち去った。私は震える手で急いでかがんで石を拾い上げた。全てを袋に戻したが、ローズクォーツはもう元の姿ではなかった。真ん中に醜いひび割れがあった。
私も自分の内側で何かが砕け散るのを感じた。
泣かなかった。その場所では。
ただ小さな袋を胸に抱きしめ、考えた。
「いつか…
いつか安物の石よりも大きな何かを壊してやる。」
午前中の残りはぼんやりと過ぎた。
歴史の授業。短い休み時間。自分の席で昼食(カフェテリアには行かない)。
何もかもがいつも通りだった。
午後はまた数学の授業だった。
方程式を解いていると、突然、床がかすかに振動し始めた。
最初は外をトラックが通る音だと思った。
しかし、振動はだんだん大きくなった。
低い音が部屋中に響いた。
皆が困惑して辺りを見回した。
突然、床に金色の線が現れ、部屋のほぼ全体を覆う巨大な円を描いた。
奇妙なシンボル、回転するルーン文字。
中心からまばゆい光が噴き出した。
叫び声が上がった。椅子が倒れる音がした。先生は「全員床に伏せ!」と叫んだが、誰も聞こえなかった。
光は私をも包み込んだ。
まるで上下に引っ張られるような感覚だった。
胃がむかむかした。
そして…すべてが暗くなった。
目を開けると、私たちは3-B号室ではなくなっていた。
白い石と大理石でできた巨大な広間にいた。
背の高い柱。竜と剣が描かれたタペストリー。
目の前の高い玉座に、王冠とローブをまとった女性が私たちを見つめていた。
彼女の隣には、杖を持った騎士と魔術師の一団がいた。
女性は、私が完璧に理解できる言語で話したが、その言語の使い方は分からなかった。
「ようこそ、異世界より召喚された英雄たちへ。
エルドリア王国はあなた方を必要としています。
闇が迫り…あなた方は私たちの希望です。」
私は辺りを見回した。
クラスメイト全員がそこにいた。ケンジ、アヤ、リナ、そして教室の残りの全員。
泣いている者もいれば、感動に目を輝かせて見つめている者もいた。
中央に水晶玉が浮かんでいた。
女王はそれに触れ、現れた能力を一つずつ読み上げた。
「佐藤ケンジ:聖剣士、ランクS」
「水樹綾:光の女教皇、ランクS」
「高橋リナ:元素の魔道士、ランクS」
次々と、彼らは素晴らしい能力を授かった。
超人的な力。炎魔法。神聖治癒。獣召喚。
仲間は皆、何かしら役に立つものを持っていた。
そして…私の番だった。
私は優しく前に押し出された。
玉が私の頭上で輝いた。
女王はぎこちない間を置いて読み上げた。
「田中あかり… 固有能力:【鉱物親和性】 効果:近くの石や鉱物を探知できる。
ランク…F」
完全な静寂。
そして…笑い声が始まった。
3年B組と同じ笑い声が、今度は異世界の城の中で。
アヤは口を覆った。
リナは吹き出した。
「マジで?石を探知するの?」リナは言った。「役立たずね。」
ケンジは首を振り、呟いた。
「かわいそうに…ここでは何の役にも立たないのに。」
女王は咳払いをした。
「えっと…まあ…サポート役はいつでもいるわ。
きっと…役に立つ鉱物を探知する…彼女なら…役に立つわ。」
私はただ頭を下げた。
ポケットの中で、砕けた石の入った小さな袋は、今まで以上に重く感じられた。
この「役に立たない」スキルが
ほんの始まりに過ぎないとは知りませんでした。
読んでいただきありがとうございます。
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次回もよろしくお願いします。




