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部屋にアラーム音が鳴り響く。スマホを手に取り、音源の現況を断ち切った。要は
アラームを止めたのである。そして、表示されている時間を確認する。驚きのあまり
、2度見した。
「寝坊した。」
絶望で青ざめた顔を洗い、急いで身支度を済ます。
「今日は朝食抜きか」
一人ぼっちの寂しい部屋にため息交じりの声が響いた。
家から出ると、鍵を閉め、僕は小走りになった。
電車の中は今日も混雑状態。車内では体が潰れてしまいそうだ。電車をおり、ホーム
から地上へ。身に着けた腕時計を除き、僕はまた、走り出した。
高層ビルに入ると、エレベーターでオフィスへ向かう。
エレベーターの中、密室。
「おはよう」
そう話しかけてくれたのは、桜井さんだった。
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