映画
一通り準備が終わった春雄。テレビをつけると映画がやっていた。
俺は荷物整理が終わったので、リビングに戻り、テレビを見ていた。そこではちょうど戦争映画がされていて、結構昔の洋画らしい。
「本当に行ってしまうの?」
「ああ。君のために生きて帰ってくるさ。」
テレビの中で男女がありきたりなやりとりをしていた。これも戦争映画あるあるなのだろうか。そして案の定彼は。
「そりゃ死ぬわな。」
ありきたりな戦争映画だな。ネットで題名を検索してみるとやはり評判はあまりだった。
「ありきたり」
「もっとないのか?俺の方がいいの書けるぞ。」
などのコメントで溢れていた。
「ま、どうでもいいか。どうせ俺も死ぬんだろうし。」
どうでも良くなった俺はベットに入り、すぐ寝てしまった。
次の日、俺は手ぶらで学校へと向かった。今日は急遽授業がなくなったらしい。学校へ着くと、クラスメイトに教室に入るのを止められ、何処かに連れてかれた。そこには林田もいた。
「なんなんだ、あいつら。」
「やっぱ嫌われてんね、あんた。」
やっぱこいつウゼエ。
しばらくして、俺たちは教室へと呼ばれた。そこはパーティーの会場のように飾られ、食べ物もいっぱいあった。どうやら送別会を開いてくれるようだ。
「えー、林田さんと宇佐美の武運長久を祈って、カンパーイ!」
花山の乾杯で始まった会はカラオケやレクなど、盛りだくさんのメニューだった。
楽しんでいる俺のところに誰かが寄ってきた。
「春雄、死んじゃダメだよ?」
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