02:王と魔法攻撃
だい2話です。今回は竜生が王に会い、レンソ王国を救おうとする物語です。
しばらくして、森を歩いてゆくと大きな城と、小さな城下町が見えた。
「おぉ!ここがエステスねぇさんの城ですかい…」
竜生は、驚きながらそう言った
「そうよ、まぁ、でも色々事情があってね…」
と、しょんぼりしたような顔で言う。
竜生はエステスの住んでいる町に入った途端驚かされた。
「こ、これは…」
そう、エステスの町はボロボロの家や、少ない人民、モンスターに襲われた後などが、残っている。
「そう…私達の町はこの世界の王国表に載ってない、失われし国なの。」
「ロスト…カントリー?」
竜生が不思議な顔をしてエステスを見つめ質問する。
「そう、ロストカントリーとは、元々はあった国と、言ってもいいかもね。レンソ王国は、戦争をしていた国と戦ってきたんだけど、戦争では、いつも負けて、結局は、王国表から消されてしまった国なんだ。」
またエステスがしょんぼりした顔で言った。
「…そうか…それは…とても残念だな…」
竜生も不安な顔をして、言った。だが、その時エステスが思い出しような顔をして、竜生の方を向いた。
「あっ!そうだ!竜生、あんたまだこの国の王に会ってないわよね?今から会いに行くわよ!」
そう言い出すとエステスは竜生の手を思いっきり引っ張り、城を目指した。
「ちょっ…ちょっと待ってくれよ、エステスの姉貴〜!」
竜生は困惑したような顔をして、引っ張られていった、
城に着いたとき、王の寝室で泣き声や、鼻水をすする音が、微かに聞こえてきた。
「ん?なに…まさか…!」
エステスはこの声を聞いて寝室に走って向かった。
エステスは寝室の扉を強く開け、王の事を見た。
「そんな…ダイアモンド王!」
そういい、王の方へ向かって、王の事を見た。
そこにはヒゲもじゃの息が荒々しいおっさんが寝ていた。
「おぉ…エステスよ…帰って来たか…」
そのおっさんはエステスを見ると少し笑ってそう言った。
「そんな…どうしたんですか?!」
エステスは理解が追いつかない顔をして、言った。
「…ちゃんと…勇者を召喚してきたか?」
と、ダイアモンド王はエステスに質問した。
「えぇ、竜生来て…この方がダイアモンド・ムルフ王、この国の王よ。」
そういうと、エステスは竜生を王の方へ導いた。その時王は目を思いっきり開きおぉ!と、声を漏らした。
「そうだ…この方だ…!この方なら…すまない、自己紹介が遅れたな、私はダイアモンド・ムルフ王である、この国の…元王だがの…」
と、咳をしながら言う、
「こ、こんには…俺の名前は赤松 竜生です。お会いできて光栄です。」
そう、竜生は元々『清き者には優しく、悪しき者には鉄槌を』と言う言葉を母親から言われており、人にはとても優しくて、イジメなどをするやつをメッタメタにしてきたのだ。
「光栄だなんて…私は王でもないのに…」
と、竜生に言った。
「王では無い…とは?」
竜生が寝ている王と視線が合うようにしゃがみ質問した。
「…ここは失われし国…失われてしまった国には、王はいらない。だから、私は王とゆう特権を無くされた…」
引き続き王はこう言う。
「だからな…この国を復活させたかったんじゃ…だが…私はもうただの老いぼれ…とても国復活など私の力では無理…だから、私はこの国で1番に強い魔術師の、エステスに頼んで君を召喚させてもらった…」
「なるほど…つまり俺にこの国を救って欲しいと…えっ?じゃあ魔王を倒して欲しいって言うのは嘘だったんですか?!姉貴!」
と、竜生はエステスの方を振り返り言った。
「あはは…そうかも…」
エステスは視線を逸らし人差し指で自分の頬をチョイチョイとかいた。
「ほう…魔王討伐は嘘だったということかえ…」
と、竜生は静かなる怒りを見せた。
「待って!待って!謝るからぁ!」
と慌てて言った。
「まぁ、いいや、んで、この国を救って欲しいなら、何をやってほしいんです?」
と腕を組みダイアモンド王に言った。
「それは…」
なにかを言おうとした時に王は地面に倒れてしまった、すると町の住民が王!大丈夫ですか?!などの声をかけていて、竜生は何も言えなかった…
竜生が城の中をとぼとぼと歩いていると、後ろからすみませんと、声をかけられた。後ろを振り向くと竜生と同じ身長、つまり185位の白髪で、後ろに髪が長く伸び、マフラーを付けて、青スーツ姿に「嫉妬」と、文字が背中に赤色で書いてあり、ブーツを履いている女性に声をかけられた。
「なんだ…村のカタギか?」
と、竜生はその女性に言った。
「これを…」
と、女性は竜生は謎の紙を渡して、黒い霧を出し消えてしまった、竜生がちょっと待ってくれ!と、言ったが姿はもう消えていた。
「なんやねん…これ、開いてみるか…ん?!」
竜生がその紙を開いた時竜生はとても驚いた。
その紙の内容をダイアモンド王達に知らせようとして、エステスや、ダイアモンド王のいるとこへ走った。
「た、大変だ!お前ら!よく分からんスケが、俺らと、アヤつけにきたぞぉ!」
と、竜生が大声でそう言い、みんなが竜生の方へ振り向く。
「アヤをつけるって…なに?」
「俺らに喧嘩を売ってきたと言う意味や!」
質問するエステスにそう答える。その途端みんながなに?!など、こんな大変な時に!などと、言っていた。その後竜生がその手紙の内容を読み上げた。
「拝啓レンソ王国の皆さんへ、あなた達の国は失われた国になったそうですね。だから、復活させたいと思っている所でしょう。だから、私達が直々に勝負を仕掛けてやりましょう。戦闘は5日後クロムの大地で待ってます…リヴァイアサンより…だとよ。」
その名を聞いた瞬間みんなががザワザワし始めた。
「ど、どうしてリヴァイアサンが?」
「なにか我々がしてしまったのか?!」
皆リヴァイアサンの事を恐れているようだった、だが、恐れないやつが1人いた、それが竜生だ。
「ならば、俺がやってやろうか?」
その言葉に一同は騒然とする。あんな異世界人に何ができる。無理だ無理。ただの人間だろ?などと、みんなは言っている、確かにそうだ。竜生はこの世界の人ではなく、異世界人ただの人間なのだから。
そんな事を言っている者の中にエステスが居た。そしてエステスはこう言う
「竜生…あんたマジで言ってんの?相手は『七つの大罪』の嫉妬の暗示リヴァイアサンよ?!」
「リヴァイアサン?七つの大罪?なんだそりゃ?」
もちろん竜生が七つの大罪など、知らない。
「そんな…リヴァイアサンも知らないなんて…」
エステスは呆れた顔をして、ため息をついた。
「まぁ、とにかくそのリヴァイアサンてゆうのを倒せばいいんだろ?俺は止まらねぇ、この国の為だ。」
異世界人が何を言っているんだ。と、みんな思うのだったが、その中で拍手をして竜生に近づいて言った。
「素晴らしい!異世界人とは思えない意思だな!」
と、ハキハキした声が聞こえた。そいつの姿は鎧を身にまとっている男だった。バシネットは被っていない。
「お前のその意気込み気に入った!よし!お前は俺のもとで、魔法攻撃などの修行をさせてやろう!」
そんな事を言ってくる男の名は、ガリレオ、ガリレオ・ファッツこの国の唯一の騎士団の団長らしい。
「…あぁん?」
と、竜生はガリレオの方へ向くが、ガリレオは、その顔が自分を睨みつけるような顔に見えたらしく後ずさりしてしまった。
「お…そ、そんな睨みつけないでくれイケメン君まぁ、一回術を習わないか?」
ガリレオは、竜生に向かってそう言う。
「魔法術か…面白そうだ…!よし!5日間の学習だが、よろしくな!ガリレオ!」
2人は握手を交わして早速訓練所に向かった、ついでに魔法攻撃を教えるべく、エステスも着いてきた。そしてその訓練所では、数百人程の兵士が色んな魔法攻撃の訓練をしていた。
「おぉ!これが…!」
竜生は辺りを見渡し言った。
「さぁ、訓練開始だ!」
ガリレオが準備運動をして言った。