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王子小早

小早目線――

「みなさんおはようございます。本日の連絡です。」

その放送の音さえ吐き気に代わりそうで耳をふさぐ。八王子本部立川基地所属高等士官学校の3年A組中山班所属王子小早、卒業試験の翌日に若い神力使い特有の“副作用”によって、寝込んでいた。

「王子先輩。」

「あ…ごめん。副作用だから…。」

「分かりました。」

神力使いでも神力が強い人は副作用も大きくて大変だという声が遠くから聞こえる。

副作用とは月に1回副作用として頭痛や吐き気、腹痛等の不調が1~3日ほど続くことである。神力が多いほど症状は重くなる。

「王子先輩副作用だって…。」

「じゃあまだ卒業試験の結果見てないんだ!」

「見なくたって合格に決まってるじゃん!」

「違うよ、今年は数年に1度の逸材だと言われる人が3人もそろっているんだから、誰が首席卒業かって話だよ。」

「主席は安宅先輩でしょ! 指令、先頭補佐、実技、神力の量…いうことなしじゃん!」

「いやいや、関先輩の討伐数の方が上でしょう!」

「二人とも何言ってるの?現役使いにもこのレベルの神力を持ってる人はいないと言われた王子先輩でしょ。神力なんて生まれつきなんだから、そこから差があったら敵わないよね。いいなぁ。」

そんな後輩たちの声を聴き、

「好き勝手言って…。」とつぶやき携帯を見ると、噂されていた安宅くんから連絡が来ていた。

安宅くんは同じ3年A組で中山班の班長。3年になると実技担当の先生について学ぶため、班行動になる。その班で班長をやっている男の子だ。

小早、大丈夫?必要書類全部もらってくるし、他にほしいものあったら届けるから寝ててね。というメッセージに

「安宅くん、ありがとう。」とつぶやき、再度布団にもぐり目を閉じた。

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