見た目重視なんです
おねーさんの素敵さを、まだまだ表現できていない気がする・・・
金髪が?
高レベル?
わけがわからず、おねーさんに訊ねてみる。
「あの・・金髪って初心者じゃおかしいんですか?
初めてログインしたときから、この髪なんですけど・・・」
「おかしいっていうか、レアだね!
金髪は、高レベルプレイヤーの染色になるからね。
初めてログインしたら、ほとんどの人が、ランダムで地味な色の髪になるから。
たまーに、あなたみたいな髪色が当たるみたいだけど・・
私が初心者でその髪色みたのは初めてだよ。」
「そうなんですか・・・」
リアルの自分とかけ離れてて、なかなか慣れない髪だったけど、
レアって聞いて、この髪がすごく好きになれそうな気がしてきた!
この髪大事にしよう!
「せっかくその髪が当たったのに、そのローブじゃもったいないね!
女の子はオシャレにしないとね!
って、武器と防具だったっけ?
レベルは今いくつなの?」
「れ・・レベル2です・・」
「2かぁ・・
ほんと始めたばかりなんだね。
ちょっと待ってて、ここに並べてないけど、確かあったはず・・・」
そういうと、おねーさんは、自分の手元をいじり始めた。
アイテム欄って他人に見えないから、なんか不思議な光景・・
そう思いながら、おねーさんの並べている商品を見てみる。
きらきら光る胸当てや宝石がちりばめられた大剣。
どれも高級そう・・
あ、アクセサリーもある!宝石がついたブレスレット素敵だなぁ。
じーっと商品を見ていると、おねーさんから声がかかった。
「あ、あったあった。
【そよ風のワンピース】
これはレベル1から装備できるよ!
そっちのローブより見た目いいでしょう?」
そう言って、ポンッと出されたのは、白色のノースリーブの膝丈ワンピース。
肩と裾に青色のリボンがついていて可愛い。
「見た目はローブっぽくはないけど、ローブの分類に入ってるから、装備できるはずだよ!
靴も同じ種類の【そよ風のサンダル】があったから、この2つで見た目は大分改善できると思う。
どうかな?」
「素敵です!ぜひ買いたいです!
あ・・でもそんなにお金持ってなくて・・防具屋で見たときは、可愛い装備は高かったんですけど・・
このワンピースもサンダルもこんなに可愛かったら高いんじゃないですか?」
「私、剣士だから使わないし、アイテム欄整理しちゃいたいから、使ってー。
始めたばかりでお金もないだろうし・・うーん
2つで1000Gでどうかな?」
「1000G!?
いいんですか!?
買いたいです!買わせてくださいー!」
「お買い上げありがとー!早速装備してみてよー!」
「はいっ!」
私は、アイテム欄を操作して、ワンピースと靴を選択し、装備ボタンを押した。
ポンッという音とともに、さわやかなワンピースを着た女の子の出来上がり!
「おおおお!ワンピース嬉しいです・・!
とてもさらっとしてて、着心地いいですねぇ!」
「よく似合ってるよー!
着心地いいものは、同じレベルの装備よりも補正が高かったりするんだよ。
あ、あと、これから頑張る初心者さんにオマケね。」
そう言って、手渡されたのは青いリボン。
「効果はDEF+1だけだけど、そのワンピースには似合うんじゃないかな?
リボンも今装備してみてー!
おねーさん、ツインテールがみたいなー」
おねーさんにリクエストされて、もらった青いリボンでツインテールにしてみた。
「おお、可愛い可愛い!
見た目が良くなると、狩りも楽しくなるよね!
頑張ってレベルあげて、この世界を楽しんでねー
おっと、名前名乗るの忘れてた。
私は、イスティナ。
今後も私の露店をご贔屓にね!」
「おねーさんありがとう!
とっても嬉しかったです!
私はひな。
また露店来ますね!
今から狩りに行ってみますー!」
手を振って、おねーさんと別れた。
素敵なおねーさんがいるなんて・・嬉しいな!
さぁ、新しい装備になったことだし
狩り行っちゃうよー!!
登場人物の名前、普通の人の名前っぽくしようか、中二っぽくしようか・・・
私は、紅蓮の疾風。
よろしくね。
とか考えたけど、やめました。
でも、いつか中二っぽい名前を名乗る人を出してみたいかも。