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植物使いの望んでいない学園生活  作者: milky
入学から期末試験編
8/8

森で依頼だ

一言あらすじ

生徒会に誘われました。

「俺達の仲間にならないか?」

竜魔の突然の勧誘に花が出した答えは………

「……………」

「えっと……どうした?なんで黙ってるの……なんか視線がものすごく痛いんだけど、なあ!?『こいつ頭大丈夫か?』みたいな目で見るのやめて!?」

竜魔は花の無言の圧力に心が折れかけている。もう最初の威圧感などどこかに消え失せてしまっていた。花はそのまま続けていると段々と竜魔にこの視線を向けていじるのが面白くなっていて結局翼に止められるまで遊んでいた。解放された竜魔は見る影もなかったが。

「どういうつもりで俺を誘ったのかは知らないけど俺は生徒会に入るつもりはない」

花は元々この学園に来たくてきたわけではない。全ては大切な妹のため。親戚ともあまり関わりのない自分達が生きていくために仕方なく入っただけだ。だから関係ないことをするつもりは全くない。

竜魔は立ち直ったのか花の言葉を聞き目を見て無理だと悟ったのだろう。ため息をはいて翼を近くに呼ぶ。

「仕方がないか。気が向いたらいつでも大歓迎だからな。じゃあな」

竜魔はそれだけ言うと翼を連れて消えた。花からしたら何だったのかよくわからなかったが生徒会のせいで無駄に注目を集めてしまったこの場所から一刻も早く出たかったので流佳とすぐに話をしてDランクの討伐依頼を受けて寮に帰った。



「ただいま~」

「お帰り~」

花が部屋に入ると天気が本を読んでくつろいでいた。天気は大体花が帰ったときには部屋にいる。部活も何もしていない分早いらしい。花も部活に入っている訳ではないが今日は依頼を受けにいった分だけ遅くなってしまった。

寮にある食堂で夕飯を食べていると今日の話になった。

「それは大変だったねぇ。まぁ、あれは確かにエグかったけど」

「だからといって終わったことをいつまでも引きずられると面倒だ。当人同士の話し合いは終わってるのに部外者が口を出すなっての」

生徒間で起こった騒ぎに生徒会が出てくることに対して部外者扱いできるのは花の凄いところだと天気は表情に出さずに心の中で笑った。

「で、その後の勧誘を断った訳だ。花君らしいといえば花君らしいね。そういえば依頼は何にしたの?」

「ビックトロールの討伐。楽勝だよ」

軽く言った花の言葉に天気の食事の手が止まり、信じられないものを見るような目で花を見る。

「ビックトロールっていったらほとんどC級と変わりないよね。魔法を使わないだけで」

「そうだな」

花が気にもとめず話をするので最早天気は言葉を失うしかない。この数日間で花がどういう人間かわかっているのでもう気にしないことにして話題を変えた。

「そういえばあれから姫野さんとはどう?」

「仲直りして終わった。あー、あとなんか急にフレンドリーな感じになってきたから正直何か裏があるんじゃないかと内心びびりまくってる」

花が食い終わり一息ついて思い出したように話す。その顔には流佳と一緒に居たときには見せなかった恐怖心と疲れが出ている。そんな状態の花にこれ以上はキツイと判断して天気はその日はこの話をしなかった。



瞬く間に数日が経ちビックトロールの討伐をするために花と流佳は街から離れた『魔物の森』に来ていた。

「じゃあ手筈通りに流佳が前衛で索敵と時間稼ぎ、俺が後衛で狙撃と状況管理ってことでいいのか?前衛変わらないで大丈夫か?」

「大丈夫。花君のために頑張るから、花君には指一本たりとも触れさせないから」

流佳はようやく包帯が取れたのだが右目の傷は酷くもう使い物にならないので右目には眼帯がされている。それでも流佳はそんな怪我をさせられた花に純粋な笑顔を向けるので花としては対処に困っている。

そして確認を終えた二人は森の中へと入っていった。



「ギギィ!!」

何度目かになるゴブリンの襲撃は全て流佳に遮られていた。流佳は花と戦ったときと同じく体術でゴブリンを無力化していく。しかしゴブリンの体は人間の拳などで傷がつけられるほどやわではない。流佳が体術でゴブリンを倒すことができるのは彼女の異能力のお陰だ。

感覚への悪戯(トリックセンス)

対象の五感を狂わせる力。これのお陰でゴブリンの痛覚を最大限挙げてショック死させている。

こうして花と流佳は順調に奥へと進んだ。



森の中央ほどに来ると今まで魔物の鳴き声がそこら中からしていたのにピタリと止んだ。そして、静けさが当りを包むがすぐに壊される。

音をたてて出てきたのは体長が約二十メートル以上ある巨人。

ビックトロールだった。

感覚への悪戯

対象の五感を狂わせる力。狂わせる五感の数を増やすほど力が弱まる。狂わせる感覚を一つに絞ればその感覚の一時的な停止も可能。

???

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