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植物使いの望んでいない学園生活  作者: milky
入学から期末試験編
3/8

前座のようなもの

一言あらすじ

お嬢様(笑)に決闘を申し込まれました。

体育館に向かっていた。昨日姫野に頼まれて決闘の審判及び責任者にされてしまったのだ。面倒だと思い溜め息を吐きつつ体育館に入った。

「姫野と進道はいるな」

呼ばれた二人は荒川の方に歩いてくる。その二人がとても険悪な空気を纏っているが荒川もさっさと終わらせたいのでやることを先にやることにした。

「ルールは相手を戦闘不能にしたほうの勝ち。姫野からの話では姫野側には姫野を合わせて五人で進道は全員を倒したら勝利。負けたほうは勝ったほうの言うことを一つ聞く。それでいいな」

「いや、全然よくねぇよ!?何だよそのルール今初めて聞いたわ!!」

荒川が先々進めようとするが花の突っ込みに遮られた。

「何だよ。同意の上ではないのか?」

「全部この媚売りお嬢様(笑)が決めたんだからこっちは何も知らねぇよ!!」

花は流佳を罵倒することを忘れず不満を荒川にぶつける。流佳にぶつけたところでなんの意味もない。対する荒川も不満をぶつけられたところでどうしょうもないので困っている。

「あら、女子一人相手じゃないと決闘もできないの?」

たっぷり嫌みを込めた流佳の挑発。普段なら無視してやりたいようにする花だが今回は観衆の目もある。花がそれでも不満を言ったら第三者から見たら臆病者としか写らないだろう。流石にこれから三年間もそんな目で見られるのは面倒だ。ここで乗っても乗らなくても相手の思う壺なのだ。花は自分にそう言い聞かせ条件を呑んだ。

「それじゃあ私が勝ったら、進道 花。私の下僕になりなさい!!」

流佳の言葉に体育館の中は静まり返った。少ししてざわめき始め、「姫野さんってそういう趣味なの?」「進道め、なんてうらやましいんだ」「僕と決闘しましょう!」などと言ったことが小声で囁かれている。今、一瞬だが流佳の本性が出たのだが言葉にインパクトがありすぎて誰も気づかなかった。

「お前、馬鹿なの?そんなの通るわけないだろ。なぁ先生」

「通るよ」

「通るのかよ!?人権はどうなってんだ」

あり得ないと表情から滲み出ている花に対して荒川は淡々と事実だけを言う。

「人権は大丈夫だよ。あくまでも『学園内で』だ。学園の外に一歩出たら流石に対象外だ。進道はどうする?」

花が自分の願いを考えはじめたら流佳に止められた。

「どうせ、進道君は私に負けるんですから何を考えても無駄ですよ」

わざとお嬢様キャラで挑発してきた流佳に花は苛立つ訳ではなく逆に清々しい笑顔で「勝ってから考える」ことにした。

「それじゃあ、そろそろ始めるか。おいお前ら、全員二階行け」

見に来た生徒達を二階に行かせて全員二階に行ったことを確認すると手に機械を持ち操作した。すると、体育館の一階に結界が作られた。

「この中が範囲だ。最後まで立ってた奴の勝ちな。それじゃあスタート」

滅茶苦茶緩かった開始の合図で両者は動き出す。花は一気に距離を詰めて瞬殺しようとしたのだが流佳は逆に距離をとって端まで逃げていった。そして、その間に取り巻き四人が立ちふさがる。

「待て。ここから先に行きたければ我等流佳様親衛隊を倒してからにしろ。まずはこのげふぅ!?」

先頭に立っていた生徒が名乗ろうとしていたが花がそんなものを待つはずがない。自己紹介に夢中になっている間に距離を詰めて鳩尾に膝を叩き込むと男子生徒はそのまま意識を失った。

目の前でやられた仲間に呆然として全員時間が止まっていた。そんな致命的な隙を花が見逃すわけがなく、倒された生徒のすぐ後ろにいた生徒に意識を失った生徒をぶつけてよろけたところを思いきり押して完全に倒し、そこに肘鉄で意識を奪う。

「っ、貴様!!」

ようやく我に帰ったリーダー風の生徒が花に剣で斬りかかった。



ここで一旦、話を変えるが魔法使いが剣を持っていることについてに説明しよう。この学園にいる生徒は全員異能力もしくは魔法を使う。だから異能力者ならまだしも魔法使いが剣を使うのはおかしいと思うだろう。しかし、この世界では普通の魔法使いなら誰でも自分に合った武器を持っている。それは魔法が異質だからだ。例えば花の異能力『植物成長』は植物限定の異能力でそれ以外は使えない。それに対して魔法は魔力という制限があるものの限定的な縛りがない。だから魔法使いはみんなオリジナル魔法を大体持っていてそれの時間稼ぎのために自らに合った武器を持っているのだ。



降り下ろされた剣を半身でかわして一度距離をとろうとしたが、最後の一人が何か呟いているのに気づいて剣を持っている手を拘束してリーダー風の生徒を盾にする。

「っ!!私ごと撃てっ!!」

「リーダー!!」

盾にされたリーダーが一矢報いろうと自分事撃てと指示をだしたのだ。流石の花もこの指示を出したリーダーには感心した。勝てないならば少しでも次に繋げる。分かっていてもなかなかできることではない。そんなことを考えていると魔法の準備ができたらしい。

「ロックブラスト!!!!」

花達の頭上に巨大な岩が落ちてくる。そして、そのまま花とリーダーを押し潰した。

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