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異世界帰りの勇者、フルダイブMMORPGゲームでも勇者として無双する~やりたい放題チートしやがって?ただの地力ですがなにか?~  作者: まんじ(榊与一)


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第21話 ステータス開放

レイドボアは象を二回りほど大きくしたイノシシ型の魔物だ。その周りには二匹ほど取り巻きの魔物がおり、そいつらは象ぐらいのサイズのイノシシになっている。取り巻き含めて弱点属性はなく、火力と耐久力に優れてるとの事。


攻撃方法は超突進――直線状の敵を轢きながら前進する攻撃。牙で突く、薙ぐ。横方面に対しての体当たり。噛みつき。咆哮――一瞬動きの止まるデバフ。背後の敵に尻尾での攻撃と、取り巻き含め物理攻撃オンリーだそうだ。


一般的な討伐方法は、タンカー複数名でボア達を抑え込み、魔法で削って行くのが通常だそうだ。必要人数は適正で100名前後。もちろん適正レベルのソロ討伐等は前例にない。


「じゃあ討伐前に、皆さんに彼のテータス紹介するわね」


ギルドメンバーとパーティーを組んでおり、ステータスは公開状態になっている。この状態だと、メンバーの扱うボールアイにも俺のステータスが映る様になる。もちろん、討伐時にはパーティーは抜けるぞ。


あ、それと、AWの映像はリアルタイムでアップする事も可能だ。要は生放送だな。ボス討伐を生放送にしないのは、俺がそういうのに慣れていないためだ。まあ他のメンツもだとは思うけど。


生放送で問題発言や、行動を垂れ流したら不味いだろ? だから録画な訳である。創世乃蒼は会社の社長をやってるだけあって、その辺りはしっかりしている感じだ。


「こちらが異世界帰りの勇者、翔のステータスよ。御覧の通りレベルは12で――」


因みに、俺の肩書は異世界帰りの勇者になっている。まあ特に拒絶する理由もなかったしな。間違ってないから。


「皆、彼のスキルと魔法をよーく覚えててね。今から一覧にない、異世界帰りの力で翔がレイドボアをソロで倒すから」


俺のでっち上げた嘘——隠し仕様は、視聴者に向けては異世界の力という事にしましょうって話になっている。嘘から出た真とはまさにこの事だ。


「じゃ、パーティーを解散するから。ド派手にお願いね」


パーティーが解散され、乃蒼が色っぽいポーズでウィンクして来る。もちろん強力な精神耐性を持つ俺に、そんなお色気攻撃は通用しない。ノーダメージだ。


「翔お兄ちゃん頑張って!」


「頑張ってください!」


「頑張ってくださいね」


「期待してるわよ」


じゃあレイドボアの討伐に取り掛かるとしようか。派手なのが良いらしいので……まあ魔法だな。それも可能なら一発で消し飛ぶ感じの。


見た目だけならライトニングエクスプロージョンが良いんだが、レベル10ボスのイカさんのHPを1割しか削れない魔法では論外だ。

レベルアップしてステータスが上がってはいる物の、流石にレベル30相手に大ダメージとはいかないだろう。


別の魔法を使うか、もしくは……ステータスの制限を外すか、だな。


俺は魔法やスキルだけではなく、ステータスも制限されている。

魔法の制限無視できるのだから、そちらの制限無視も出来るはずだ。

なので、試しにテータスの制限を破ってみようかと思う。

どの程度のペナルティを受けるのか、知っておいて損はないし。


「……」


俺は魔力をコントロールし、それを縛る力を跳ねのけてみた。

痛みはない。

ないが、不快感が凄くて吐きそうになる。


全解除はちょっと……きついなこりゃ……


魔力を一部自由にした所で、それ以上の解放は断念する。

出来なくはないが、それをしながら更に魔法のペナルティまで受けるのは、流石にきつすぎると思ったからだ。


「ふぅ……」


続いて、無音詠唱でライトニングエクスプロージョンを唱える。

強烈な全身の不快感に加え、頭を刃物で刺された様な鋭い痛み。

普通の人間だったら確実にその場に崩れ落ちるレベルだ。


それを俺はぐっと堪えて魔法を完成させる。


「おおおおおお!前よりずっとすごいよ!どうなってんの!?」


生み出した雷球は、人を丸々飲み込んでしまえそうなサイズだった。

それを見て芽衣が驚きの声を上げる。


これでもフルパワーの3分の1以下だが……まあレベル30の魔物ぐらいならやれるだろう。


たぶん。


「ライトニングエクスプロージョン!」


俺は動画映えを意識し、意図的に名前を叫んで魔法を放った。


動画は人気になって貰わないと困るからな。

俺の目的のためにも。



拙作をお読みいただきありがとうございます。


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