第17話 舐めるな
「「「「ようこそフェアリーファングへ!」」」」
屋敷に入ると、5人組に出迎えられる。
内わけは――
真ん中に赤毛ロングの美女。
年齢は20代半ばぐらいか。
赤いローブを身に纏い、身長はたぶん俺と同じぐらいあるので180センチぐらいだと思われる。
左右の、茶髪と黒髪の女性。
黒髪ショートの方は白いローブを着てて、身長は160センチぐらいかな。
茶髪の方は淡い緑の鎧を着ていて、身長は170センチほど。
両方20代ぐらいで、顔は黒髪が可愛らしい系。
茶髪は性格がきつそうな顔をしている。
更に大外の左右は、なんか両方とも着ぐるみ……というかコスプレ的なのかな。
顔とか出てるし。
右の女の子は羊っぽい恰好だ。
髪型は黒のポニーテールで、年齢は芽衣と同じぐらいに見える。
身長は140って所か。
で、最後に左の蜂っぽいコスプレをしているのが、5人の中で唯一の男性だ。
身長は180程で、赤毛で中性的なイケメン。
年齢は20歳前後って所か。
顔立ちが真ん中の女性と似ているので、兄妹か親戚辺りだろうと思う。
5人の中で唯一表情が死んでおり、今の状況が嫌で嫌で仕方ないってのがひしひしと伝わって来る。
俺を歓迎したくないのか、それともひたすら間抜けに見える蜂っぽいコスプレに嫌気がさしているのかは不明。
「私がこのフェアリーファングのギルドマスター、創世乃蒼。精霊術師よ。気軽にノアって呼んでくれていいわ」
赤毛の美女——創世乃蒼が自己紹介して来る。
「で、黒髪の子が白雪椿。クラスはプリーストで、茶髪の子が古都縁。緑は聖騎士ね」
「初めまして」
「よろしくね」
「どうも、天道翔です」
俺も名乗っておく。
「それで、羊姿の――」
「あ、はいはい!私が説明するね!右の可愛い羊さんは私の大親友!黄瀬命ちゃん!私と名前が同じなんだよ!あ、クラスはビーストテイマーね!」
ノアの説明に割り込み、芽衣がハイテンションで右の子の説明をする。
自分の友達の紹介は自分でしたかった様だ。
「よろしくお願いします」
「よろしく」
「でまあ、最後が私の弟。創世蒼。クラスは流星武闘よ」
やはり姉弟だった様だ。
「……」
弟の方は紹介されてもむすっとしたままだ。
「ちょっと蒼。なにむくれてんのよ」
「こんなバカみたいな格好をさせられて、にこにこ笑顔で挨拶なんてできるかよ」
機嫌が悪そうなのは、格好のせいの様だ。
ただ、何か思ったより声がずっと高い。
ひょっとして……漫画なんかでよくある、実はこう見えて女の子ってパターンなのか?
「えー。凄く可愛いいよ、蒼君」
「うんうん。スッゴク可愛いよ」
芽衣と命の子供コンビが蒼の格好を可愛いという。
まあ子供の目にはそう映るのだろう。
もちろん俺には残念なイケメンにしか見えない。
君付けって事は……やっぱ男か。
どうやら単に声が高いだけの様だ。
まあ仮に女だったとして、漫画みたいな展開は一切期待してなかったから別にどうでもいいが。
「そ、そうか……」
二人の言葉に、蒼が頬を染める。
褒め言葉には弱い様だ。
「ごめんなさいね天道さん。この子、こんななりしてるけどまだ11歳なの」
「え?」
「うん。蒼君、私達と同級生だよ」
ああ、それで君付けなのか。
普通に考えて、年上に君呼びはないもんな。
つか、どんだけ発育が良いんだ。
こいつは。
「という訳で、ここにいる6人……いえ、天道翔さん。貴方を含めて7人がフェアリーファング、略してFFの全メンバーよ。これからよろしくね」
そう言ってノアがウィンクを飛ばしてくる。
かなり美人なので、以前の俺だったらこのウィンク一つでイチコロだった可能性すらある。
だが、メリエスの一件で女性不信という強力な耐性を得た俺に、もはや女の魅了などは効かん。
勇者を舐めて貰っては困る。
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