追放王子はゴミギフト【塩創造】で無人島スローライフを満喫する。　～いつの間にかこの島が“純白の海洋国家”と呼ばれてる件～

第四王子のレオンは神から、史上初のSSS級ギフト【塩創造（ソルト・クリエイト）】を授かる。

しかし、その能力は『汗を塩に変えるだけ』という、あまりに無価値な能力で「SSS級のゴミ」と蔑まれていた。やがてレオンは王族籍を剥奪され、絶海へ追放されてしまう――

嵐に飲まれ、死の淵をさまよう中で、よみがえる前世の日本人としての科学知識。

「――待てよ？俺は『手のひら』から塩を出そうとした。もし…『海水そのものから』塩を取り出したら？」

その気づきは、世界を変える一手だった。
海水は安全な真水に。塩は取り放題。魚は極上の塩焼き、肉は塩漬けで絶品の生ハムに。ギフトを活用して快適な家もあっという間に完成。

「あれ？追放されたはずなのに、王宮にいた頃より快適で楽しいぞ…？」

自由気ままに、無人島スローライフを満喫するレオン。やがて彼の元には、訳ありの美少女や、彼の作る「奇跡の塩」に惹かれて多くの人々が集い、“純白の海洋国家(ソルティエラ)”が形成されていく。

一方、彼を追放した祖国は崩壊の一途を辿り、やがて助けを求めてくるのだが――それはまた、別のお話。

これは、一人の王子が自分の楽園を快適に過ごすため、のんびり魔法を使っていたら、いつの間にか世界の中心に立ってしまった物語。