表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セフレはお友達に含まれませんか?  作者: 暦海
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/122

やっぱり不適任?

 それから、数十分後。高まる不安と期待の中、いよいよ体育祭が幕を開け――



「……やっぱりすごいです、笹宮ささみやくん」

「まあ、昔から運動神経は良かったしね」



 開幕から、一時間ほど経て。

 ポツリと呟く僕に答えるように、柔らかな声音でそう口にする桜野さくらのさん。そんな僕らの視線の先には、爽やかな笑顔でこちらのチームに手を振る美少年。つい今しがた、100メートル走にて見事1位を取った笹宮くんの姿が。……うん、ほんとにすごいなぁ。



 ……ただ、そうなるといっそう――



「……あの、桜野さん。本当に今更なのですが、本当に僕で良かったのでしょうか? やはり、笹宮くんとの方が……」


 そう、躊躇いつつ尋ねてみる。先ほどの素晴らしい走りを見ても思ったけど、やっぱり笹宮くんとのペアの方が良かったんじゃないかと改めて思う。

 もちろん、100メートル走と二人三脚は些か性質を異にするので同じように考えるわけにはいかないけど……それでも、笹宮くんと桜野さんなら何の問題もないと思う。実際、お二人は小中学校の運動会や体育祭でも二人三脚でペアを組んだことがあるとのことで、笹宮くん自身もちゃんと息が合っていたと言っていた。尤も、桜野さんが同じ感想だったのかは定かでないし、背丈の差を理由に断ってはいたけれど……でも、よくよく考えると笹宮くんと合わないとは言っていない。ならば、背丈の差という不利さを差し引いてもやはり僕より――


「……まあ、言いたいことは分かるけど。でも、今回は奨斗しょうとと組むつもりはなかったの」

「…………へっ?」

「……いや、そんな心配そうな表情かおしないでよ。別に喧嘩してるとかじゃないから。ただ、見ての通り奨斗はめちゃくちゃ速いの。だから、奨斗にはそれを存分に活かせる種目に出てもらうつもりだっただけ」

「…………なるほど」


 すると、懸念の最中なかふっと微笑み滔々と説明をしてくれる桜野さん。……なるほど、それは理解できる。決して二人三脚じゃ駄目なわけではないけど、笹宮くんの足を存分に活かすなら他に適切な種目があるだろう。例えば、さっきの100メートル走のように。


 ちなみに、当校の体育祭の規則によると――やむを得ない辞退による代役としての出場を除き、出場可能な種目は一人につき二つまでとのこと。全生徒がなるべく均等に機会を得られるように、という学校側の配慮とのことで。……まあ、運動の苦手な生徒など一部の方々からは余計な規則との声も上がってるみたいだけど。


 ともあれ、そういうわけで笹宮くんは今しがたの100メートル走、そして二年生の男女混合リレーに出場することになっていて。ちなみに、そのリレーには桜野さんも出場することになっていて、それぞれ男女のアンカーを務めている。つまりは、桜野さんからのバトンを笹宮くんが受け取るという黄金の流れが――


「……それとも、なに? ほんとは、あたしと組むのが嫌なわけ?」

「……へっ? あっ、いえ滅相もございません! ……その、甚だ光栄でありんす」

「ありんす?」


 すると、不意に届いた桜野さんの問い。そして、僕の返答に怪訝そうな表情かおで……うん、まあそうなるよね。


 


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ