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セフレはお友達に含まれませんか?  作者: 暦海
第1章

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21/122

本音

「ふふっ、今日も楽しかったですね先輩。是非ともまた一緒に来ましょうね、下着を選びに」

「……いや、流石にもうそれはご勘弁いただけたらと」



 それから、数時間ほど経て。

 黄昏に染まる空の下にて、言葉の通り何とも楽しそうに告げる白河しらかわさん。……いや、楽しかったですよ? あの後、カフェで他愛もない話をしたりとかほんとに楽しかったですよ? でも、下着それはもう勘弁していただけたらと。



 ともあれ、あの時――試着室にて二人息を潜めていた時のことだけども……卒然、耳に飛び込んできたのはなんと桜野さくらのさんの声。すると、先ほどまでの明るさが嘘のようにたどたどしくなる岩倉いわさきさんと藤崎ふじさきさん。それまではカーテン越しにもはっきり聞こえていたのに、そこからはもうほぼ聞き取れずに……まあ、別に支障はないから良いんだけども。……ところで、心做しか桜野さんの声が平時より鋭かったような……うん、気のせいかな?


 ……ただ、それにしても……うん、よもや桜野さんも来ていたとは。あの後の岩倉さん達との会話から、たぶん僕らのことは見ていないだろうと思われるけど……うん、ほんと良かった。よもや、僕が女性用の下着を手に取ってるところなんて見られてたら、いったいどんな目を向けられるやら。



「ところで、奏良そうら先輩。ちょっと聞いてみたかったんですけど、如何ですか? 綺麗な女性方からお身体を求められるご気分は? ひょっとすると、本当に誘われるかもしれませんよ?」

「……へっ?」


 その後、他愛もない(もちろん、下着諸々とは全く関係のない)話に花を咲かせていると、ふと悪戯っぽい微笑でそう問い掛ける白河さん。……うん、また戻すんだね、そっちに。


 さて、何のお話かと言うと、もちろんあのお二人――試着室にて聞いていた、岩倉さんと藤崎さんの会話についてで。……うん、今更ながら完全に盗み聞きだったよね……うん、本当に申し訳ないです。


 ……ただ、それはそれとして――


「……そうですね、申し訳ないですけど……正直、不快でした」

「……おや、何とも意外なご返答。尤も、前向きな返答ものを想定していたわけでは全くありませんが、そうはっきりと負の表現をなさるとは……」

「……はい。比較するようなことは良くないと承知していますが……それでも、白河さんとのような心地の好さはまず抱けないかと」


 そう、控え目に告げる。こんなことを言うのは申し訳ないけれど……正直、不快というのが本音で。尤も、白河さんの言った名誉毀損といった類の理由ではなく……ただ、あのお二人と身体を重ねるなんて、想像しただけで本当に気持ち悪く―― 



「……そ、そうですか。私とは、心地が好いと……」


 すると、プイと顔を背けそう口にする白河さん。心做しか、僅かに見えている顔の部分が真っ赤に染まっているように……あっ、もしかして怒らせちゃった? ……しまった、やっぱり余計なことを言うべきじゃ――



「――ふふっ、今宵も楽しみですね先輩。是非とも、ご自身の選んだブラを纏う私へ素敵な感想をお聞かせいただけたらと」

「…………あ」


 すると、そんな懸念の最中なかパッと微笑み告げる白河さん。何とも悪戯っぽく、何とも愉しそうな笑顔で。……うん、そう言えばそうだったね。








 

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