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セフレはお友達に含まれませんか?  作者: 暦海
第1章

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茜色の帰り道

「――いやー今日も楽しかったなぁ! 特に、最後の勝負が! なあ灯里あかり?」

「……いや、それはあんたが勝ったからでしょ? ……まあ、楽しかったことは否定しないけど」

「だよな! 三崎みさきはどうだった?」

「あっ、はい! とても楽しかったです!」

「そっか、そりゃ良かった」



 それから、数時間経て。

 すっかり茜に染まった鮮やかな住宅街を、藹々《あいあい》とした雰囲気で会話を交わし歩いていく。……うん、本当に楽しかった。あの噴水前での待ち合わせが、ついさっきのことと思えるくらいにあっという間で――


 さて、あの後だけど――続けてボーリングを2ゲームした後、ファミレスで少し遅めの昼食を。そして、他愛もない会話に花を咲かせながらショッピングモールをのんびり回って……うん、本当に楽しかった。ただ、それにしても……優しいなぁ、笹宮ささみやくん。本当なら、桜野さんと二人で来たかったはずなのに……それなのに、僕にまであんなに――



「――ところでさ、三崎。お前、彼女いたの?」


「…………へっ?」



 すると、不意に届いた笹宮くんの問い。……えっと、彼女? 彼女って、恋人のこと……だよね? でも、どうして急に――


「ほら、1ゲーム目が終わった後だよ。遠目からだったしよく分かんないけど、なんか楽しそうに話してたじゃん。黒髪の女の子と」

「……あ」


 そんな疑問の最中なか、朗らかな笑顔でそう口にする笹宮くん。……ああ、あの時のことか。でも、よくよく考えたら他にないよね。笹宮くんが、僕に彼女がいると思うきっかけなんて。まあ、それはともあれ――


「いえ、白河しらかわさんはおと――」

「――友達よ。ただの友達。ねえ、三崎?」

「……へっ? ……あっ、はい」


 すると、僕の言葉に被さる形でそう口にしたのは桜野さくらのさん。まあ、僕も同じ返事こたえだったし何の問題もないのだけど、それはそれとして……心做しか、彼女の頰が緩んでいるように見え――


「……そっか、友達か……でも、今後のことはまだ分からねえよな、うん。お前らのこと、俺は全力で応援するぜ、三崎!」

「……あ、えっと、その……ありがとうございます、笹宮くん……」


 すると、少しガッカリした表情の後ニコッと爽やかな笑顔でそう告げてくれる笹宮くん。……まあ、ガッカリした理由は察せないでもないけど……でも、こんな僕でも恋敵ライバルのように思ってくれているのなら甚だ恐縮で。





「――それじゃ、またな三崎!」

「……じゃあね、三崎」

「はい、笹宮くん、桜野さん。それではまた」



 それから、20分ほど経て。

 黄昏に染まる空の下、十字路にて挨拶を交わしお別れする僕ら。どうやら、桜野さんと笹宮くんは同じ方向のようで。


 その後、歩くことおよそ10分――右に見えるは、住宅の間にひっそりと佇む小さな市民公園。……うん、少し寄っていこうかな。今日はバイトもないし、これと言って急いで帰る理由も――


「――三崎!」


「…………へっ?」


 卒然、後方から届いた声。つい数分前に聞いたその声に驚きつつ、さっと振り返ると――



「……その、もうちょっと話さない?」



 そう、少し息を切らしつつ尋ねる鮮麗な少女、桜野さんの姿があって。


 



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