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後輩との自由時間

「――すみません、お待たせしました奏良そうら先輩」

「いえ、白河しらかわさん。本当にお疲れさまです」



 それから、20分ほど経過して。

 中庭にて、少し早足でこちらへと駆け寄る後輩の美少女。彼女との約束があるため、秋奈しゅうなさんとはあの後ほどなく別々に。一人にしてしまうことに申し訳なさはあったけど、幸い山城やましろさんがもうすぐ戻って来れるとのことで……うん、良かった。そして、ここからは今日、一番楽しみにしていた時間が――



「――さて、これから頗る楽しい時間と言いたいところではありますが……その前に、先ほどの随分と可愛い女の子との随分と仲睦まじいご様子について、当然のこと詳しくお聞かせいただけるのですよね、先輩?」

「……あ、はい……その、もちろんです」


 すると、花のような笑顔でそう口にする白河さん。だけど、その可憐な笑顔から伝わるのは、もはやとぼけようもないほど明確な圧で……あ、はい……その、もちろんです。





「……なるほど、そういうことでしたか。まあ、先輩らしい流れではありますね」

「……そ、そうですか?」



 それから、数分経て。 

 そう、納得したようなしていないようなご表情で告げる白河さん。何のお話かと言うと……うん、説明するまでもないよね。もちろん、ついさっきまでお伝えしていた秋奈さんとの件についてで。……うん、ほんと怖かった。こう、話を聞いている時の無言の笑顔とか。


「……ところで、その泥棒猫についてですが一緒にいたというその男性とはどのような関係なのでしょうね。今のお話だと、まず間違いなく恋仲ではないのでしょうけど」

「いや泥棒猫て……」


 すると、ふと思案の表情を浮かべそう口にする白河さん。なんだかしれっと衝撃の単語が聞こえた気もするけど……うん、そこは触れないでおこう。なんか怖いし。


 さて、それはそうと……確かに、どのようなご関係なんだろう? 急なご用事が出来てしまったようで会ってほどなく去ってしまったこともあってか、彼が大学生であること以外は何も聞いていなくて。

 それでも、彼女の言うように恋仲というわけではないのかなと。もし恋仲そうなら、不測の事態で一人になってしまったとは言え、異性ぼくと二人きりで回るという選択はしないかなと思うし……それに、何となくだけど恋仲それっぽい雰囲気じゃなかったかなと。それなら、友達かと問われれば……うん、そういう感じてもなく、どちらかと言えば――


「――セフレとか?」

「いや、それはないかと」


 すると、冗談なのかどうか分かりづらい表情かおでそう口にする白河さん。ただ、いずれにせよそれはないかと。断言しても良いけど、セフレっぽい雰囲気では全く以てなかったし。……うん、セフレっぽい雰囲気ってなに?


 



 




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