十九 三神獣の最後
そして、始まるは三英雄と三神獣の戦いが始まる。
戦いをはじめ、神獣の力の強さが現れる、、、
追い詰められた、三英雄は力を出す、、、
そして、先に仕掛けたのは神獣だった。
「さて、それでは行くぞ、炎の娘よ、反応して見せよ。」
フェンリルがそう言うと、目にもとまらぬ速さで動いた。
「、、、!!な、は、早すぎる!?今までの動きは、、、」
「今までは、森であったため、素早く動くことができなかったが、この防壁は更地であるため、だいぶ、動けるようになったな。」
「くそ!!こんなことなら!!森の方がよかったよ!!初火ま、、、」
「おっと、さすがにめんどくさいな、、、」
そう言ったフェンリルは、ヒナツに向かって突っ込んでいく。
「、、、!!ちっ!!」
ヒナツが舌打ちをしながら避ける。
「、、、攻撃、、、できなくない?」
「それはそうだ、お前の攻撃は厄介だ、素早さを売りにしている私の動きが制限されるのは我慢ならないんだ、、、」
「そう、、、意外と負けず嫌いなんだね、、、フェンリル、、、」
「そうか?まぁ、私は、長く生きているから気づかないうちにそうなっているのかもな。」
「そう、、、なら、、、」
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「ふぅむ、さて、矮小なるものよ、次はどうする?」
「はぁ、はぁはぁ、、、何なんだよ、、、その硬さ、、、お、俺の技をもってしても、傷一つつかないって、、、」
「おや?もう終わったかな?それでは、私も動こうかな、、、」
ヨルムンガンドがそう言い、その巨体に見合わない速さで、巨体をもって、防壁の中を動いた、、、
「、、、!!くそ!!」
アレキサンドが言葉をこぼした瞬間、ヨルムンガンドがアレキサンドをとらえ、尾を当てる。
「!!し、しま、、!!」
そして、アレキサンドは防壁に向かって、体の制御もできない速度で叩きつけられる。
「!!がは、、、!!、、、はぁ、はぁはぁ、く、くそが!!デタラメすぎるだろうが、、、」
「ふふふ、知っておるか?戦いとは、大きなものが勝つのだ。」
「そうかよ、、、なら、、、」
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「、、、では、始めようか、聖女よ。」
「、、、ふぅ~。」
「燃え尽きるなよ?聖女よ!!淡き夢焼く焔」
フェニックスがアビにそう問いかけ、今までにないような、火力がアビに向かって行った。
「、、、!!か、火力!!上水魔術浮き出る原初の水!!」
アビが唱え、フェニックスのブレスを防いだが、火力も熱量も長さも違いすぎた、、、
「!!ま、まだ!!消えない!!ん~!!」
アビが声を殺し、魔力を放出しながら耐える、そして、それから約一分間ものブレスを、アビは見事防いだ、しかし、アビの両手は、、、
「はぁ、、、はぁはぁ、、、な、何とか、、、耐えたけど、、、っ!!腕はだめね、、、」
「ふふふ、ははは!!素晴らしい!!素晴らしいぞ!!聖女よ!!私のブレスを一分も耐えたのは、幾世紀ぶりだろうか!!」
「、、、随分と、、、楽しそうね、、、」
「あぁ!!楽しいぞ!!我は、嬉しいぞ!!さぁ、直せ!!立て!!力を示せ!!聖女よ!!」
「、、、本当に、、、なら、これよね、、、」
そして、英雄たち、、、いや、三英雄が、力を出し、世界の特異点となる。
それを感じたのは、三神獣とアズラーだけであった。
「「「、、、!!?」」」
「ほう、、、素晴らしいな、やはり、あいつらを勧誘して正解だった、、、」
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「お待たせ、あなたの得意なことで戦ってあげる、フェンリル。」
「、、、そうか、炎の巫女よ、ならば、行くぞ!!」
そう言ったフェンリルは、今までの比ではならないほどの速さを出し、空気の壁すらも突き破るほどにまで加速をした。
「、、、そう、あなたは、そこまで早くなるのね、、、」
「戯言を!!死ね!!炎の巫女!!」
フェンリルが叫び、ヒナツに向かって突っ込んでいく、それは、向かってくる風が突風となり、摩擦により空間がゆがむほどであった、、、
「、、、フェンリルよ、お前は強い、故に私もその力を使おう、炎神魔法神をも焼く炎の柱」
「!!な、何だ、、、何なのだ!!その力は!!」
フェンリルがそう問いかけをした時には、もう遅く、ヒナツが唱えた、魔法は無情にもフェンリルを的確にとらえ、焼き尽くした、、、
「う!!うわぁ!!あ、熱い!!熱すぎる!!溶ける!!体が!!魂が!!」
そう叫ぶ、フェンリルであったが、その声もかすれていき、やがて、塵となって消えた、、、
「、、、フェンリル、手ごわい相手だった、、、」
フェンリル対ヒナツ、、、勝者「炎の巫女」ヒナツ
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「、、、フェンリルがこの世を去ったようだな、、、さらば、「神速の銀狼」」
「ふぅ~、さて、俺たちもやるか、、、」
「お前らはどうやら、特異点だったようだな、、、」
「さぁな、それは今からわかる、神器 神を貫く死槍、、、」
「出したか、、、」
「神器、、、」
「は?じ、神器は一つでは、、、」
「ん?誰が、神器は一つって言った?神器 空虚を守る盾」
「、、、盾?いったいどうするというのだ?そのようなもので、、、」
「まぁ、それは、攻撃してみればわかるさ、、、」
「なるほど、確かに一理あるな、では、、、」
納得したように、ヨルムンガンドはフェンリルの最高速度には及ばないもののその巨体では想像できないような速さでとぐろを巻いた。
「あ?なんだ、今更蛇の真似か?」
「真似も何も、私は蛇だ、だが、この巨体のせいで中々に反発力はでかくてな。」
「、、、!!そういうことか!!」
アレキサンドは、何かを察したかのように盾を構える。
「では、くらえ、、、」
ヨルムンガンドがそう言い、とぐろの維持に使っていた筋力を一気に抜き、脱力した尾は目にも止まらない速さで、アレキサンドの盾に向かって行く、、、
「、、、!!は、早!!くっ!!」
アレキサンドが腰を入れ、盾で尾を受け、衝撃と打撃音が防壁に響き渡った。
「!!まじかよ!!お前、、、どうして、、、」
「っ!!あぁ!!すごい衝撃だったぜ!!」
「どうして、砕けていない?」
「いっただろ、、、この、盾の神器空虚を守る盾は、攻撃の威力を最大限減少させ、そして、衝撃は自身の最初の攻撃に上乗せされる、そう言う神器だ。」
「最初の、、、攻撃、、、?それって、、、」
「あぁ!!これが!!最初の一撃だ!!
神技大地壊し命を生む槍」
アレキサンドのその一撃は、ヨルムンガンドの力をもってしても割れなかった、防壁にひびを入れた。
「、、、見事!!我が体貫き、防壁にひびを入れるとは、、、いやはや、あっぱれだ!!」
そう言いながら、ヨルムンガンドの体は崩れ去った。
ヨルムンガンド対アレキサンド、、、勝者「戦王」アレキサンド
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「、、、はぁ、はぁはぁ、、、不死を殺すのは、、、簡単じゃないのね、、、やっぱり、、、」
アビがそう言いながら、灰を見る、すると、灰からフェニックスが炎とともに蘇る。
「、、、また、、、」
「どうだ?中々手ごわいだろ?私は?」
「えぇ、、、本当に、、、」
「さて、では、こちらも攻撃をしようか、空間焼く焔火」
フェニックスが、またブレスを吐く。
「、、、はぁ、神水魔術恵みもたらす神の涙」
アビが神代魔術を唱え、今まで押されていたフェニックスのブレスを軽々しく防いだ。
「、、、お前、今まで出してなかったな?」
「さぁ、何のことかしら、、、」
「はぁ、もう一度言う、隠していたな!?」
「ふふふ、神獣様と戦うなんてないことでしょ?だから、顔は立てた方がいいのかな?と思って、、、」
「なめているな!!?お前、、、」
フェニックスがそう怒りを堪え、自身の炎をさらに燃やす。
「、、、!!火力が上がっていく!!」
「私は、怒りを自身の炎に変え、さらに火力を上げる!!後悔するなよ!!?聖女!!」
「ふふ、かかってきなさい、不死鳥さん。」
「!!死ね!!不死の炎で世界を燃やす《ノーデッド・ワール・グレイ》!!」
「あら、、、熱いわね、、、神風水魔術 龍の形をもって敵を撃つ《ドラニク
ル・オブ・ターゲニズ》」
アズがそう唱えると、湧きあがった水とどこからともなく吹いてくる風を操り、龍の形を作り、フェニックスに向かってい行く。
そして、フェニックスの炎とアビの神代魔術がぶつかり合い、衝撃が起きる。
「!!な、なに!!私のブレスと真っ向からぶつかり合って消失しないだと、、、!?」
「あらま、火力高過ぎない?私の、混合神代魔術とぶつかり合って消えないなんて、、、」
そして、押し合いが数十秒続き、徐々にアビの神代魔術が押し勝っていく。
「、、、!!お、押されてる!?この私の炎が!!?」
「、、、もう少しで終わるわね、、、」
そして、アビの神代魔術がフェニックスの炎を消失させ、フェニックスに致命傷を与える。
「、、、!!不死の、、、炎の私の体に傷をつけるか、、、だが、私は灰から復活するぞ、、、!!」
「それなら大丈夫、あなたは、私のペットになって?大きさは変えられるでしょ?」
「、、、嫌だと言ったら?」
「ん?そうしたら、水氷魔術凍える水の中」
アビが唱えると、水がフェニックスの灰と姿を囲み、徐々に凍っていく、、、
「、、、!?な!!」
「貴方、水と氷が苦手でしょ?私はね、魔法は使えないし、苦手な魔術もある、でも、それでも、私はあきらめなかった、諦められなかった、そのおかげで、私は、いろんな魔術と混合魔術を使るようになった、そして、私は、もう、我慢をしない、しなくていいって言われたから、欲しいものは手に入れる、たとえ、それが神獣であってもよ、、、」
そういった、アビの眼はまっすぐで力強かった。
「、、、はぁ、いつ振りかな、俺に対してそんなにはっきり言うやつは、わかった、お前のペットになるよ、これからよろしくな、「努力の才女」アビ。」
「えぇ、よろしくね、フェニックス、、、」
そして、この戦いの決着がついた、、、
フェニックス対アビ、、、勝者「努力の才女」アビ
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