唐突な転移
1話「出会い」
ココに働きすぎの男がいる。目は血走り歯を食いしばり居酒屋で働いてる。
閉店後、深夜2時
「お疲れ様でした〜」「お疲れ様でした〜」「お疲れ様でした〜」
「はいお疲れ」
裏口からアルバイトの子達は帰って行った
・・・・・・
残り仕事を終わりテーブルに腰掛けてと昼に買ったおにぎりを食べる・・・・「眠い」「疲れた」「今日も忙しかった」
卵かけご飯でも食うか
誰もいない晩飯
帰るのだるいな
1時間前まで活気あふれた店内も静まりかえってる・・・・ガタッ
え?誰もいないはず
!!!!!
人がいる
すいません、閉店です(汗)
目の前の男は無視して、コッチを見てる
・・・・・なんか言って、怖い
丁寧に丁寧に
あのー大変申し訳ありませんが本日は閉店致しましたのでまた明日来てください
うん、わかった
少し話相手をしてくれたら帰るよ
ただの酔っ払いか・・
分かりました、少しだけ
・・・・・・・なんか喋れよ
終電を逃しましたか?
別に・・
飲み過ぎましたか?
別に・・
帰れよ
それでは失礼します
キミ仕事好き?
考えた事ないです
他に良い仕事があったらする?
そうっすね
わかった
そう言うと男は帰った
気を取り直して卵かけご飯を食べながらスマホを見てたら、
・・・・・・・・・
!!!
寝てしまってた
13時!!
最悪やん、今までこんな事なかったのに
だり〜
12時から準備するから・・・・
とりあえずコンビニ行くか
やっちまったなぁ、まぁいいか
トボトボ歩きながらつぶやく
シャワー浴びたい!!無理だけど!
今日予約多かったよな・・
いろんな事を考えながらシャッターを開ける
外の光がまぶしい・・まぶしい?はへ?
そこには見た事のない風景
ボロボロの家みたいな建物がたくさん
ボロボロの服着た人達がたくさん
シャッターの閉まるボタンを連打する
心臓がバクバクする、息が苦しい・・
さっきのなんやアレ
ドッキリ?ドッキリなの?
テレビ?ネット?
電話しよう、電話電話、スマホ
電波がない!!
つながらない!
・・・・・・・・・・吐きそうだ
なんか飲もう、牛乳がいい
めまいがする
なんだコレ、二日酔い?
いや、俺は酒を飲まない
何が起きてるの?
ブブーブブー
スマホの着信がなる
めまいがするが電話にでる
はい、田中ですあの、、助けてください
うん、説明するね、今から5年後に帝国が攻めてくるから撃退して
無理なら逃げてもいいよ、
発注はいくらでもできるようにしといたから
ブツ・・・プープープープー
もしもし!!もしもし!
なんでかけ直せないの?
あーもー訳わからん
とりあえず外を確認しないと
テレビで見たどこかのスラムのような
まずココどこなんだ!!
飲み物と食いもん持って探索だな
シャッターが上がる
心臓バクバク
とりあえず行くっきゃねーな
周り人がこちらを見てるが誰も近づいて来ない
歩き回るか
よく見ると街はボロボロ
痩せてる人が多い
僕は誰が見ても服装が違うの遠目でコッチを見るだけで誰も近づいて来ない
不審者は僕!
黒のズボンにボタンの付いた白シャツでは目立つのか・・
テクテク歩いてると
「何かお困りでしょうか?」
鎧を着た男の人に声をかけられた
『ああ・・いや、ちょっとぶらぶらしようかと』
コスプレ?
「ココは良くないです、大通りの方までご一緒します」
『・・はい』
何でこんなに親切なの?
・・・・・・・歩く事5分
[では私はここで]
ここが大通り・・・
大きな道に店がたくさん、人も多い
ここが日本なわけねーよな
役所があれば分かるはずだな、まずはそれから落ち着いていこう
人・人・人、知らない土地だとみんな怖く見える
外国の役所ってどんなんだ?
人がいっぱいいて列になってる所?
たぶん見れば分かるか
・・・・・歩く事20分
ここか?
この辺で1番大きな建物、何かを売ってる訳でもない・・入るか
すごい列だ、みんなイライラしてるし、並ぶか
並んでると声をかけられた
「ここ、こんな所に貴族様がお越しとは、こちらへどうぞ私が話を聞きます」
貴族じゃ無いけど、まいっか
『すいません、ココはどこですか?』
「城壁の外の貧民街です、迷いましたか?」
『そうですか、分かりました・・失礼します』
外に出て少し歩き広場があったので腰を下ろす
・・・・
僕の知る限りこんな国はない・・貴族と間違われるし・・そもそも僕はさっき日本語をしゃべってない・・何語かもわからん・・スマホ繋がらんし・・
『腹へった』
おにぎりを取り出しムシャムシャ・・・・
『・・・・異世界アニメ見た事あるけど・・そういう事なの?・・なんかの特殊能力みたいなのは?・・は?・・僕ゆとり世代だよ』
頭の整理ができないまま座っていると子ども僕の靴を磨いていた
びっくりして見てると隣りにもう1人子どもがいた、これは何なの?
あ、磨き終わった
子ども達と目が合う・・・・・・
!!
『お金が欲しいの?』
子どもはうなずく
『お金は持ってないけど、はい!これあげる』
代わりおにぎりで良いよね
子ども達は受け取って隣りに座り食べだした
『これもあげる』
業務用のオレンジジュースを渡した
子ども達は慌てて食べてる、お腹減ってたんだね
・・
気がつくと前に女の人が立って、ニコニコしてる
目が合うとその女の人は
「何かお困りの事はないですか?」
『困ってると言えば、まぁそうですが・・もうどうしょうもないから飲食店を開こうかと』
「飲食店?とても良さそうね、私を雇いませんか?」
『うん・・いいけど』
「まあ嬉しい、どこで開くの?」
『もう店の場所は決まってるんだ』
「じゃあ案内してくださる?」
『うん、いいよ』
店に戻って話を始めようとしたが、この女の人は店の中を見てそれどころじゃないようだ
何故か子ども達もついて来た、子ども達もとても驚いた様子だ
『・・・・あの、話をしても?』
「ええ構いません」
『明日から店を開けようと思いますがどう思いますか?』
「私達だけで?」
『うん、足りないけど後で雇えばいいし』
「だとしても用心棒を雇わなくちゃ、私の知り合いに頼んでくるわ」
子ども達と取り残されてしまった
『トランプって知ってる?」
・・・・1時間後
『違うよこのババを最後に持ってたが負け、いいね』
子ども達は無表情でババ抜きしてる
「戻りました」
そこに居たのはさっきの女の人・痩せた大男・小柄の髭はやしたマッチョだ
どう見てもマトモな人達じゃない
『その人達を紹介してください』
ホントは帰れと言いたいが、怖すぎて言えない
「こっちの大きい方がダンケ、髭がフサフサなのがガムさんです」
『よろしくお願いします、とっても強そうだ』
2人は答えない
『みんなでご飯食べましょう、ちょっと待ってて』
・・・・10分後
大皿に山盛りのチャーハン作ってテーブルに置いた
『どうぞ食べてください』
業務用のウイスキーを男2人の前に置き
『お酒です、よければどうぞ』
2人は答えない、でも飲み始めた
『食べながらでいいので、聞いてください明日から店の営業をします。まずは簡単な作業をしてもらいます』
5人は無言で食べてる・・・・チャーハンはすぐになくなった
『あれ?』
・・・・10分後
もう1度チャーハンを作ってテーブルに置いた
またすぐなくなった
大男のダンケがほとんど1人で食った
・・・・そのやりとりがあと2回続き
みんな帰った
ーーーー店の裏通りーーーー
店を出た5人はあの店で働いてもいいのか話を疑問に思ってた
「あの男をどう思う?」
女は子ども達に聞いた
「世間知らずの貴族」
子どもは無表情に答えた
「そうよね、だとしたら近くに護衛がいるはずなのよ」女は大男を見た
「そんな奴は見当たらない」
女は少し考えて
「まぁいいわ、お金になりそうだし。何かあったら2人にお願いするわ」
大男
「わかった」とだけ答えた
ーーー一その頃店内ーーーー
『いまだに現実とは思えない、僕はどう
帝国が攻めてくるとかアイツは言ってたけど僕勇者じゃないし、ゆとりだし
もう今日は寝よう、ソファに横になった
とりあえず店を営業してお金を貯めて5年以内に逃げなきや