第三話 一度目の人生1
ん?ここはどこだ?
俺は自分のベッドで今からゲームをしようと思っていたはずだが、周りには貴族っぽい奴と目の前に王様っぽい奴がいるとしたらこれは異世界転移か?取り敢えず王様に聞いてみるか?
「すみません俺はこの世界に転移されたんですか?」
「はい。勇者様。私はこの国の王でサラス・ボースという者です」
「俺は魔王からこの世界を救えばいいのか?」
「魔王とは何ですか?勇者様にはモンスターを倒してもらいこの国の象徴的の存在になってもらいたいです」
「分かった。少し考えていいかい?」
「はい。かしこまりました」
なるほど。この世界はよく見る勇者が世界を救うパターンではないのか。
俺はどっちかというとゲームとかはゆっくりやるタイプだったからこれはありがたいな。
それに異世界転移と言えばステータスだよな!
(ステータスオープン)
石井拓斗 18歳 剣聖
えっ?これだけ?でもこの剣聖は職業だよな。俺はゲームでは後衛職業が多かったけどもしかしたら俺は前衛が天職なのかもしれない
「王様、協力するよ」
「感謝する。では、勇者限定でステータスとやらで魔法適正が見れるそうだから見てもらえるかの?そこで適性がある属性が表示されるそうだ」
「俺魔法適正無いよ。だって剣士だもん」
「魔法適正がない!それだとモンスター倒せないではないか!それに剣士とは何だ!」
俺は王の言っている意味が分からなかったけど話を聞くと、なんとこの世界はモンスターは魔法でしか倒すことが出来ず、剣士の存在はおろか剣すら存在していないそうだ。
こんなんムリゲーすぎる。このことを王に相談したら落胆はしていたが勝手にこっちに呼び出したこともあるから城の官僚として働かないか?と進められたが、断った。
俺は王から色々援助してくれると言われたが俺は王に何もしてあげなれないのでそれも断った。
俺はこれ以上いると王にも他の貴族にも迷惑かかると思い、城を出ることにした。
俺は城から出るとそのまま街を出て近くにあった森に入り、拠点を作るために岩があるところに行った。
取り敢えず剣聖の力を試すために、そこらへんにある木の棒を拾って、ダメもとで目の前にある大きな岩を切ってみるとまさかの包丁で豆腐切るように何の抵抗もなく切れてしまい驚きながら今度は少しの大きさに沢山切ってみようと思うと今回もすんなり切れた。
いやいやこれチートすぎんだろ!!
俺は興奮して気が付いたら夜まで岩を切り続けていた。
一応形がいい石をまとめていたのでそれを組み立てて火をつけて、モンスターが来ないように確認して寝た。
次の日は木を伐採し、その次の日は家の組み立て、次は畑の整備、等々の生活関係を先ずは充実させた。
約1週間後最低限の生活ができる環境が整った。
畑は作ったが勿論今からできる訳ないので兎や猪を倒してからそれを食べている。
モンスターは物理攻撃が聞かないそうだが動物は物理攻撃が通ったので必要最低限の動物だけを倒して作物が出来たらそれだけで生活したいと思う。
そしてついに待ちに待った剣作りだ。
俺は何かテレビで昔、刀職人の密着を見たことがあるからそれを元に取り敢えず作っていこう。
俺は大きい石を重ね合わせ大きな小屋を造り、その中に金属を溶かす炉、溶かした金属をたたく場所、水に入れるとこを作った。完成度は明らかに低いけどこの世界にも製鉄技術はあるはずだから今から勉強していけばいいだろう。
俺は次の日から勉強をすることにした。
俺は家に書斎を増設し、これは申し訳ないことだが王都にある図書館から沢山本を盗んだ。
勇者として何しているんだ。と思うがこの国は紙技術は凄く発展していたので凄く申し訳なかったがお金も無いしかといって王に頼ることも出来ないし...
まぁー切り替えて将来国の為に役立つ初期投資ということにして頑張ろう。
俺はそれからずっと本を読んで知識を蓄え、特に製鉄技術や、魔法関連に沢山勉強した。
すると製鉄技術を詳しく学べたので小屋で剣の製作に取り掛かった。
鉄鉱石は意外にも岩の中にあったのでそれをもって、俺は本で得た知識を元にやってみると実際それっぽいのが出来たので、何日も連続で行うとちゃんとした形になった。
だがそれでも戦えるものではないから俺はまた本をずっと読み続けたり、また小屋に籠る生活をしていたら二年位かけてやっと剣といえるものが作れるようになった。
俺は早速モンスター討伐に行こうと思った。
以前から弱そうなモンスターがいる場所を予習しているし、もし勝てないときにモンスターを崖から落とす方法、強いモンスターのテリトリー等々調べているからどうにかなるだろう。
俺はモンスター討伐に向かったが、やはり剣での攻撃は一切効かなかった。
俺はモンスターを誘導して崖を落としたり、他のモンスターのテリトリーに誘導して今回は何とかなった。
俺は家に帰り、やはり物理攻撃が効かないと思ったのでどうしようかと思ったが、よくゲームである魔剣ならどうなのか?と思い、俺は僅かな希望を元に魔剣製作に取り掛かることにした。