とあるゴリラ系TS女が性同一性障害の事を掘り下げて見たいと思います。
これまで、ゴリラの経験談とか身の上話を散々語ってきたのですが、性同一性障害について掘り下げた事無かったなぁって思いまして。
そんな訳で、今回は性同一性障害って何ぞや?をテーマにします!
皆さんは性同一性障害と診断される人達には「中核群」と「周辺群」と言う分類があるのを知ってますか?
性同一性障害の身体的な治療は2段階あります。
ホルモン治療(第一段階)と性別適合手術(第ニ段階)です。
その中でも、性別適合手術が必要な人達の事を中核群と呼ばれてます。
そう!つまり私ね!
ちょっと前はは性転換症って言われてたんですって。
…うん。
中核群の方が厨二病的にかっこいいので、中核群が良いです。
周辺群は、治療の第一段階までで良い・またはカウンセリング等で治療は望まないと言う方達です。
簡単にまとめると、中核群とは、手術をして身体を変えたい!・変えないともう生きていけない!と感じている人達です。
周辺群とは、社会的に望みの性として生きて行ければ、ホルモン治療はしたいけど手術までは不要と感じている人達です。
正直に言うと、私は分け方とかはどうでもいいと思ってますが、治療の程度の問題があるので、程度を表すために分けてるのかなぁと思います。
ゴリラ系MtFは分類上、中核群に所属してますが、見た目と所属は違うんです。
更に言うと、性同一性障害の更に周辺群として、ホルモン治療や社会的に望みの性で生きていく必要はなく、望みの性の服装等を着る等で心が満足する方達がいます。
他にも、一時的なものであったり、Xジェンダーやクィア、クエスチョニングと呼ばれる性自認が両性であったり、無かったり、流動的であったり中間であったり…
まぁ多様性があるから、周辺群とか中核群とか本っ当にどうでもいい事なんですけど、医学的な治療方針を考えるために分類を作ってるんだと思います。
で、本格的に治療が必要と判断されるのが性同一性障害なんですね。
と言うよりも、治療しないと心が壊れる状態なんですけどね。
まぁWHO(世界保健機構)さんは最近性同一性障害を『性別違和』と言う呼び方に変えましたけどね。
ただ、今回は今の日本での基準としている性同一性障害を掘り下げる話なので、性同一性障害で統一しますけど。
では、本題に早速行ってみましょう!
大多数の人は自分の身体と自身が認識している自己の性別は同じと感じていると思います。
逆に、性同一性障害とは、自身の生物的な性別と、自身が認識している性別(性同一性)に違いが生じる事で精神的苦痛に悩んでいる事を言います。
…よく分かりませんよね?
そもそも性同一性ってなんやねん!ってなりませんか?
性同一性障害を簡単に言うと、身体の性別と心の性別が違うくて、一時の気の迷いとかじゃなくて、それがずっと継続して違うと言う認識を持っていて、その身体と心の違いが苦痛になってる人です。
つまり性同一性障害者は心と身体の性別の違いで苦痛を感じていて、身体的な治療が必要な人達の事を言います。
ここで、間違っても心を矯正すれば良いって思わないで欲しいです。
理由は後ほど話すとして、先に性同一性障害というのを掘り下げますね。
性同一性とは『性の同一性』です。
同一性とは、英語で『アイデンティティ』と言い、心理学や精神医学的には人格の連続性の事を指すそうです。
つまり、性同一性とは、その人が継続して認識している性別の事になります。
そして性同一性の障害とは、『その人が連続して認識している性別』と『その認識とは反する身体』を持っている事で、社会的な生活を送るために障害となっているんです。
なので、簡単に言うと『心と身体の性別が違うから苦痛になる』なんです。
では、先程書いた『心を矯正しないで』と言う話をしましょう。
先程書いた様に、性同一性障害は継続して心の性別が身体の性別と違うと感じています。
そして、様々なデメリットを受け入れてでも身体を変えたいと望む程、強固な違和感を感じてます。
そんな人の心を変える…それはその人の人格を全否定し、洗脳するのとほぼ変わりません。
逆に言いましょう。
あなたの事を知っている人(家族や親しい友人)から、『あなた(大多数の皆さん)の心は今の身体に合わないから、逆の性別として生きて下さい。これは決定事項なので、異論は認めません』と言われます。
あなたは受け入れますか?
ほとんどの方は『はい!分かりました!』って受け入れ…られませんよね?
今までのあなたの心(人格)を形成してきた性別が全て間違いだから、反対にしろ・治せと言われて「はい、そうですね」なんて言う人は、居るとは思えません。
それを、性同一性障害の人にするんですよ?
洗脳してるのと何が違うんですか?
もう一つお話をしましょう。
心の性別は『環境や身体』に左右されないと言う事を証明する事例があります。
一卵性双生児の双子の男の子が、産まれて間もない頃に男性器を医療ミスで切り落としてしまい、女性器に変えた(つまり膣なしの性別適合手術をした)事例があります。
『双子の症例』と呼ばれているそうです。
その当時有名だった性科学者が提唱して有力視されていた学説で、『ある年齢(2〜3歳)の環境(身体の性や周囲からの扱い)によって自己の心の性別が決定する』と言うものがありました。
彼は『ブレンダ』と言う女性名になり、女の子として育てられました。
その後もその性科学者のカウンセリングを続けていたのですが、彼は自分自身を女とは思えなかったそうです。
周りの人達のために女として生きていましたが、違和感がずっとあったそうです。
その後、心の性別で悩み続けて自殺を考えていたそうですが、色々とあって15歳の頃に親からその事実を聞かされて「心底、ホッとした」そうです。
その後に男性として生きる事になりましたが、38歳の頃に自殺をしてしまいました。
その理由は分かりません。
ですが、心を変える事は出来ないと言う事例であり、心の性別は身体に左右されないと言う事の貴重な症例でもあります。
今の性同一性障害の治療方針は、彼等先人達の数々の犠牲の元に作成された物なのです。
この話は、平沢ゆうなさんと言う戸籍変更をした漫画家さんが書かれた「性の境界線」と言うマンガを読んでいただければより詳しく書かれています。
(『平沢ゆうな 性の境界線』でググればフリーでWeb掲載されています)
という訳で、性同一性障害ガチ勢の心を変えるのはちょっと無理と分かっていただけと思います。
もちろん、気の迷いであったり、心を病んでしまって別の性別だと言う幻聴が聞こえてきて、そう思い込んでいる状態だったりする場合もあります。
なので、その人達に身体的な治療しちゃうと不味いので、しっかりとカウンセリングをして、ちゃんと身体的な治療が必要かどうかを判断する必要があるんです。
…専門医でも難しいと言う話なんですがね。
地方に住むと、ちゃんとした知識を持つお医者さん自体居ないなんて事もありますし。
この問題はまた別の機会にでもするとしまして…
何となく性同一性障害ってこんなんやでって分かりましたでしょうか?
心の性別は周囲の環境でも、身体の見た目が女性でも、変わらないといいう事。
そして、身体の性別と心の性別が違うのって、意外とダメージが大きくて、ガチ勢は身体を変えたくて仕方ない事を分かって頂けると嬉しいです。
駄文すみませんでした。
あくまでもご参考までに。
では、また機会があったら何か書いてみます。
ご拝読ありがとうございました。