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Open-ended(州と一夜の短篇16回)

作者: メイ

記憶は記録とは違う。



記憶は魂に刻まれ、時に美化され、時に誇張されて、抱いた感情と傍らに寄り添う。

郷愁、寂寥、感嘆、驚愕、歓喜なんかと一緒に。

機械として作業として、記録されただけの物では違うのだ。


だから、記録じゃなくて記憶として君が覚えていてくれたら。

私を。君の片隅に。


もう永く私は生きられない。

蒸し蒸ししたこの気温で己が溶ければ、閉じた世界から抜け出して、昇華したまま空に紛れて君の元へたどり着けるだろうか。

代わりに灯すから。

最期に届きますように。





ちか。ちか。ちか。ちか。ちか。





「じっと見ちゃって、何。その個体、どうかした?」


「んー、なんか5回点滅した気がしてさ」


「あらあら、はいはい。歌詞みたい。ロマンチックでちゅねー」


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― 新着の感想 ―
[一言] テールランプのくだり知っていますよ〜 もうその部分で「ニヤリ」としました。歌詞の内容にふかく言及すると、運営さんからありがたくない赤文字がきますので、ここまでですね。
[良い点] 5回の点灯は、ありがとう、なのか、さようなら、なのか。 素敵なお話でした。面白かったです。
2017/08/05 12:32 退会済み
管理
[良い点]  詩情を知る人と知らない人のこわいような対比。  そう、記憶と記録は違います。どちらがいいとも言えないけれど、そのシグナルを捉えられるかどうか、わたしには自信がありません。  あらあら、は…
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