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神に愛されたアリス

作者: ねるこ

目を疑いました。

何だあれは? いえ、人間です。人間なのです。

ですが人間と呼ぶにはあまりにーーーーーー


綺麗で美しすぎました。




彼はいつも切なげな顔をしています。自分が消えてしまうのを恐れているような、そんな顔です。ですから彼の顔を見る度、助けを求められている様な感覚に襲われます。

でも、もし、仮にそうだとしても、私は彼を助けられません。

誰も助けられないと思います。

彼は人間から遠いのです。届かない。腕を掴もうとしても距離がある。 彼はお月様かお星様なのでしょうか、


彼は肌をあまり露出しません。ですがそれ故に、唯一みえる少ない肌につい目が行ってしまいます。手と、鎖骨と、首と、顔。

色白よりも純白という言葉が合う気がします。本当に綺麗な白です。

それから骨が浮き出ています。彼の「かたち」が分かる。そう思うと興奮しました。


彼は色気があります。性的な魅力が、あります。歳を重ねれば重ねるほど、その魅力は増しています。

具体的に、と言われても到底出来ないのです。何故なら全てが魅力的だから。煙草を咥える「仕草」も、弱々しくも力強い「声」も、真っ黒な「目」も····

彼がその場にいるだけで私は何かにとり憑かれたように虚ろになってしまいます。

ああそれなのに、彼はどうしてそれを放ったらかしにしているのでしょう。いっそ私が閉じ込めてしまいたい。彼を小さくして、ちょうどメイソンジャーの様な瓶に入れたい。

あのどう仕様もない色気を、美しさを、永遠にしたい。


彼は、彼は、彼は······

やはり彼に心を惹かれる要素は言い表せない様です。

きっと彼は、神様がたいへん苦労してつくりだしたひとなのだと思います。

私なぞは汚い人間の間からうまれましたが、彼の様なひとはきっとそうです。













そんな貴方は黒い猫を飼っていました


こういう馬鹿みたいに綺麗なひとっているんですね。本気で神様がつくったのではないかと思います。

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