9話
今回少し短いですが、まぁキリが良かったので。
これ以上書くと長すぎて読めないかもしれないですし、丁度いい感じかと思います。
では、どうぞ
あれから数日。
それからは特に何事もなく、平穏な日々が……いや、退屈な時間が過ぎて行った。
そして、ついに今日は護衛の仕事が終わるのだ!
今は次の街……えーと名前何て言うんだろう?
まぁその街の前で止まっている所だ。
「無事、とはいきませんが今回もまた砂漠を超えることが出来ました。冒険者の皆さん、護衛ご苦労様でした。ギルドには私の方から後で言っとくので、報酬は一時間後にしてください。それではお疲れ様でした」
商人代表の人が俺たちにそういって離れて行った。
「やっと終わりましたね」
「結構退屈だったよなー」
「もう砂漠を見るのは飽きました」
「まぁこの国は全体が砂漠らしいしな。諦めろ」
カズキとそんなことを話していると、護衛側のリーダーである……バンダナ男が来た。
どうやら冒険者同士でも最後の会合? みたいなものがあるらしい。
「今回はちょっとトラブルがあったが、この程度なら問題なくといっても良いレベルだろう。次回もまた二週間後に戻りの護衛もあるから、やる気があるのならギルドで受けてくれ。じゃあ解散!」
こっちもあっさりと終わったな。
もっとこう、会社での飲み会の飲み会でやる音頭みたいに長々としたものだと思ったんだけど。
まぁ俺は社会人じゃなかったし音頭なんてドラマでしか見たことないから長さなんかは知らないけど。
「じゃあグラントとカリーナと合流して俺たちも街に入るか」
「はい!」
さぁ、新しい街へ行くか!
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この街、名をポタアルとかいうらしい。
何か甘そうな名前だ。
まぁともかく、この街はそれなりの大きさでありながら門や外壁はないといった面白い場所だ。
それで魔物や不審者は対応できるのかっていうと、魔法で結界をはっており、魔物は侵入を阻み、人の場合は通すが結界をはってる人には分かるのですぐさま確保され、特別な理由がない限り犯罪者として捕獲されるそうだ。この街に入るにはその場所が二つあり、俺たちはその一つの方へ街に入った。
街に入るとこれまたしっかりと地面が砂なのに土みたいになっており違和感しか覚えないが、これがないとここに家が建てられないんだから必要な物であり、慣れるしかないのだろう。
紹介はこんなもんでいいか。
俺だってよく知らないし。
「さて、まずはお馴染みの宿屋探しからだな」
「それはもう聞いておりますのでそこに行くだけですよ」
おお、流石我が弟子カズキだ。
その調子でどんどん役立ってほしいものだ。
「じゃあ案内してくれ」
「わかりました」
案内された場所はこの街では上の方のランクであるらしく、そこそこ綺麗であった。
値段は少し高いのがあれだが、必要経費だから割り切ろう。
部屋割りは俺とグラント、カズキ、カリーナだ。
グラントと一緒の方が修行やりやすいからな。
カズキ? あいつはうるさいから威圧したら黙ったので沈黙は了解と取って良いだろう。
さて。
久しぶりの休みだし、今日くらいはだらけてゴロゴロしてても良いかな。
元々俺はそういう人間だからな。
夏休みを三倍してもまだ足りないと思う人間にとって、この護衛依頼は辛すぎたんだ。
暇なのに寝れないし、周りの景色も変わらないし。
精神的苦痛でストレスが溜まってたんだ。
うん、やっぱ今日は寝るか。
「ケイ様、外に出ても良いでしょうか?」
そっか、グラントは旅が好きとか言ってたな。
今回のを旅といっていいのかは分からないけど、楽しかったかな。
そして、どうやらこの街でも色々と見て回りたいのだろう。
うーん。
一人で出歩かせるにはこの街の治安がどうか知らないから不安だしな……
でも、魔法の練習は護衛中の時もやらせたし、逃げる程度は出来るかな。
可愛い子には旅をさせよっていうしね。
可愛くないけど旅はさせてみよう。
「いいよ。でも、路地裏とか見るからに怪しそうな雰囲気な場所とかは近づかないように気をつけてね」
後、お使いじゃないけど散歩に行くなら何か買いたくなるかもなるからね。
「それと、夕方までには戻ってくるように。ごはんはそれからになるけど、もし散歩してる時に何か食べたいものがあったら適当に食べていいよ」
物価とかわからないから、2000リルでいいよね。
高くてもこれで買えるだろうし、こういう事も覚えて行かないとね。
「ありがとうございます!」
「じゃあ、俺は寝るから何かあったら起こしていいからね」
「じゃあ行ってきます」
さて、俺は寝る……わけないだろうが。
こんな面白そうなイベント、見ないわけにはいかないでしょ!
疲れてるのは本当だけど、まぁ休むのは明日にでもできるしね。
十歳前後の見知らぬ子供が一人、散歩をしている。
うんうん、きっと面白いことが起きる気がするね。
じゃあこっそり後を付けますか!




