5話
どうもどうもー。
なんか「どうもどうもー」っていうと前田前田って昔いたお笑いの人思い浮かぶのは自分だけですかね?
というか今は何をしてるんだろう……
まぁいいや。
では、どうぞお読みください。
うーん今日もいい天気だ。
おはようございます。
こちら外の天気のように機嫌の良いケイです。
何故機嫌がいいかって?
それは……秘密です!
……さて、今日は護衛開始の日。
いくらでも暇な時間なんてあるんだしその時まで取っておこう。
「おーいグラントー」
そして寝ているグラント。
その顔は苦痛に歪んでいて、到底寝ているとは言えないのだが……
「結局気絶したか……」
きっと気絶するだろうと思っていたけどやっぱりか。
あ、虐待とかしてないので勘違いなさらないよう。
自分が嫌な事を他人に強制はしない主義だからね。
ただし、相手が望んだ場合や、嫌いな相手になら別だけど。
閑話休題。
さっさと起きて貰わないとな。
護衛が遅刻は話にならない。
「おーいグラント起きろー」
まぁこの世界、地球と違って細かく時間なんて気にする人なんていないから多少の遅刻なら全然大丈夫っぽいけど。
「起きないな」
仕方ない、所詮九歳の子供。
魔法もある俺の敵ではない!
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結局、宿の前集合で俺たちが最後になった。
予想よりおも……起こさないよう気を使ったりしたから余計に時間と精神を消費したのだ。
いや、さっきも言った通り時間にルーズなのがこの世界なのだ。
予定の時間よりカリーナとカズキが早かったに過ぎない……はずだ。
そして、背で寝ていたグラントをカリーナが文字通りたたき起こし。
早くも遅くもない丁度いい時間帯に来れたみたいだ。
「冒険者はこっち来てくれ。作戦会議をしよう」
どうやら呼ばれているので、無視するわけにも行かないから行っとくか。
だが、その前にくぎを刺しておかないな。
「カズキ」
「何ですか?」
「作戦会議なんてものがあるみたいだけど、カズキは喋るのは禁止な」
「分かりました!」
自分で言っといて何だけど、理由聞かなくていいのか?
それでいいのかカズキ?
……まぁ文句言われるよりいいか。
「……よし、あっちの代表者が言うには十七人らしいけど、全員揃ったみたいだな」
黄色いバンダナみたいな男が言う。
「……一人いないみたいだが?」
筋肉めっちゃある黒人の人が問いかける。
「あれ? まさか……やっぱあいつか」
どうやら一人欠けているのは黄色バンダナの知り合いらしい。
またっていう事は常習犯なのだろうか。
遅刻にしろ、うろちょろして戻ってこないにしろ、どっちの常習犯も面倒で嫌だな。
「……仕方ない。同じパーティーメンバーなのでこちらから説明しておきます。では、会議を始めましょう」
どうやら、このままこのバンダナ男が指揮って話を進めるようだ。
「大体いつも通りのメンバーだけど知らない顔もあるので一応。俺の名前はカーサスト。一応Cランクで、この依頼のベテランみたいなもんだ。だから指揮をとらせてもらってる」
なるほど、この依頼は定期的に出ているらしいから、確かにこの依頼のベテランみたいなのが居てもおかしくはないか。
それに、ベテランという事は今までに一回も失敗してないって事だろうし。
依頼者側もこういうやつがリーダーになってもらったほうがいいってわけかな。
まぁ俺的にはリーダーをやれって言われない限りは誰がリーダーでもいいから問題ない。
「今回から初めてなのはそこの二人と三人で合わせて五人だな。自己紹介はやってる暇はないから後で各自で好きにしといてくれ」
ん? なにそれ。
強制イベントならともかく、俺みたいなのが積極的に自己紹介するとでも?
「好きに二人組作って」みたいな軽いノリで言われても、俺みたいな人間には苦痛なだけなのわかんないかな?
まぁ分かんないから先生たち言うんだろうけど。
教師という職になる人がそういう生徒を理解してないのも仕方ないか。
……閑話休題。
「今回は五パーティーみたいだから、一つ休みのローテーション組んでいくか。俺らが一で、そこが二、三、四、五ね」
俺たちは三になったみたいだ。
その後に作戦からの意気込みが長かったので説明だけにして要約すると。
一が前、二が左、三が後ろ。四が右。五は待機(休)らしい。
そして交代の時は左を守っていたやつが休憩で、休憩組は後ろ、後ろは右と、反時計回りに移動していくそうだ。
……この暑さもあいまって意外とキツイと思われる。
水分補給もしっかりしないとな。
まぁ水筒も用意してあるけど、なくなっても水魔法で適当に出して足せばいいし問題ない。
「さて、長くなったけどそろそろ出発みたいだ」
あ、ちなみにグラントとカリーナはこの商隊(小隊?)には人専用の運び屋もいるらしく、そこで護衛に参加するから割引してもらって置いといてもらうことになっている。
まぁグラントは昨日ので疲れて気絶してたからまた寝るだろう。
カリーナの暇はまぁ大人だから我慢してほしい。
「では、出発しますぞ!」
そうして、俺たちの長い護衛旅は始まったのだった……
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あーあー。
こちらケイ大佐。
カズキ少佐、周囲に以上はないかね?
「はい、ありません大佐!」
よろしい。
引き続き我が隊は……
「……もう飽きたからやめるか」
「まだ十分さえ経ってないじゃないですか……」
護衛開始から僅か一時間。
めっちゃ暇です。
歩く速度は普通に歩いても少し早い程度だから時速二キロちょっとって所かな。
そして周りは砂漠。
砂ばかりで景色にはなんの変りもないので本当に進んでいるのか謎レベル。
そして地面も勿論砂なので当然歩くたびに沈む沈む。
めんどくさいから砂を固めて沈まないようにしてみたりしたけど、ずっとやっていくわけにも行かないし、何よりも燃費も悪いからすぐにやめた。
魔力が無限にあっても、使った疲労はどうやら来るらしいので、気を付けなくてはならない。
……魔力無限とか言っておきながら疲れはあるから実質使えないとか、ただ魔力欠乏で死なない程度の意味しかないのは突っ込んではいけない。
世の中には気が付いてないことにした方が幸せな場合もあるのだ。
そういうわけで、大佐少佐ごっこしてたが飽きてしまった。
ちなみにしりとりはもう終わった後だ。
「こうも暇だと、魔物が襲ってきてくれた方がありがたいよな~」
「縁起でもないですよ師匠。防衛失敗したら護衛依頼今後受けれなくなるかもしれないんですよ」
「別に護衛の依頼が全てじゃないからそこは良いんだけど。まぁ余計に疲れるからやっぱり来なくていいや」
砂で適当に動物を創るとしようか。
「……よくそんなにすぐ作れますよね。しかも細かいですし」
「想像と努力と拘りがあればなんとかできるさ」
「それで出来るのは師匠だけですよ」
「弟子とは師匠の技を受け継ぐもの。だからお前もやるんだ」
「……護衛中ですよ?」
「大丈夫だ。魔力が無くなっても俺が何とかするさ」
まぁ無くなる前に止めるけど。
最近、何となくだが相手の保有魔力量が分かるようになってきた。
まぁ何となくなので細かく分からないし、間違えることもあるが、そこまで離れてはいないはずだ。
カズキが百だとするとさっきのバンダナは一くらいかな。
……そもそも、バンダナ男が少ないのもあるが、カズキはこの世界では上位レベルなはずだ。
なんたって転生者だし。
ちなみに、アウラといた時はまだ相手の魔力量を量るなんてできなかったからアウラは分からない。
まぁ技術は向こうの方が上だろうな。
「『砂よ動け……動け……』」
そんなカズキの言葉に反応するように、砂が動いていく。
詠唱としてこれはどうなんだ? って思っているかもしれないが、最初はこんなものだ。
最後に詠唱という形になる前に、こうやって自分の思う通りに魔法を使うよう、思った通りに言葉に出すのだ。
そうして徐々に上手く動かせるようにし、完成したらすぐに発動できるように詠唱を考える。
そうして詠唱をして発動って手順だ。
これが答えかどうかは分からないけど、少なくとも俺はこうしているし、カズキも似たような感じでやっているようだ。
「よし、次は形に……」
次の段階に入ったらしく、歩きながら集中してしまったので暇だ。
あ、グラントがまだだったな。
何故気絶していたのか。
長くなると眠くなるので(誰がだって? 両方とだけ言っとこう)、簡単に言うと。
昨日の夜、グラントから相談を受けた。
なんと、今まで戦いとかが嫌そうだったから諦めていた戦闘を自ら学びたいという。
そして俺は思いました。「この機会に、手っ取り早く強くなってもらうのがいいか」と。
とりあえず理由を聞いて思った事。「それ、カズキ間違いじゃない?」
まぁとにかく、「厳しいから止めた方が良い」と煽って子供相手に挑発し、挑発に乗ってやる気を更に見せたグラント。
「じゃあとりあえず今日は寝る訓練な。寝れたら次に進ませてあげよう」といって放置プレイ。
寝るだけとか意味わからない、とでも言いたげな顔だったが、スタートした途端に苦しそうな顔になり。
俺は先に寝ると言って今日の朝。
って感じだな。
何故寝るだけで訓練になるか。
どうして気絶したのか。
どうしてこんな最後の方は適当になっているのか。
……最後のはいらなかったな。
ともかく! 次回「真実(仮)」
お楽しみにー!
「……よし、適当に暇つぶししてたら休憩の時間か」
脳内で次回予告やって遊んでる間に休憩時間が来たようだ。
一定時間で十分くらいの休憩をとるために止まるらしい。
そして、この十分の間に持ち場を交換する。
俺たちは三番だから次は右側だ。
そういえば、この順番だと俺たちが最後なのか……
最悪だ。
まぁとにかく、仕事ですし頑張りますか。
あの次回予告は嘘じゃないけど嘘なのであまり気にしないようお願いします。
あ、そういえば「デスマーチから始まる異世界狂想曲がスタートしてましたね。
小説こうやって書きながらアニメなにかないかなぁって探してたら、ビックリしました。
何年前かに読んだ小説がアニメ化されたりすると何だか時の流れを感じますよね。
流星が降ったり、流星が降ったり、流星が……という記憶しかなかったですけど……
まぁでも、いつかは細かく調べてないので知らないですが、「盾の勇者」や「スライム転生」もアニメ化するのでファンとしては嬉しいですね!
スライムはともかく、盾の勇者は本編が終わっても今でも槍の勇者視点で物語が進んでいるので、いつ次くるかな~っていつも待ってます!
……閑話休題。
なぜこれらの名前を出したかというと、やっぱなろうから書籍化、そしてアニメ化と大人気作品だからは勿論だけど、ただそれらに比べたら更新速度も内容もアレなこの小説を読んでくださっている人への紹介ですかね。
やっぱ、良い作品はみんなで共有して楽しみたいですからね!
……うーん夜だからテンション上がったら中々止まらない……
そんなわけで、ここまでにしておきましょう。
次回もまた是非お読みください。




