表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/65

エピローグ

実はこの話を書いていた時に何故か2000文字が消えたんですよ……

だからお嬢様の部屋での話はカットでお願いします!

そこで500文字くらい使ってたし時間がないのですみません。


あ、これで一斉投稿のラストになります。


そして後学のための勉強を終了させ部屋に戻ってきた。

色々と知れたし、やっぱ実際に見て正解だったな。


「さて、話を再開させようか。といっても、残りは報酬の話だけだな。依頼では特に決めてはなかったはずぁが……何が望みだ?」


なんかお偉いさんに「何が望みだ?」って言われると弱みを握ってるような気になるな。

言われてみたい言葉ランキング上位に入る言葉を言われて大満足です!

まぁ冗談も置いといて、報酬の話はアウラと相談して決めてある。


「……幾つかある。一つはお金」


「良いだろう。幾らだ?」


「それは伯爵の自由」


なんか顔が険しくなったけど、なんでだ?

お金が報酬、その対価に薬をあげた。

……そういう事か。


「私たちは渡したものの相場を知りませんからね。ある程度希少であるようですし、その前後で構いません」


娘の命にいくら払う? という意味に捉えたかもしれないので、フォローを入れとく。

流石にそんな事を言われたら薬を貰ったとはいえ良い思いはしないだろう。


「そういう事か。なら1500万払おう」


おお! その額をポンと出すなんて流石貴族!

二人で山分けしたら750万だが、それでも十分だろう。

というかあの石ころで1500万とかどんだけ希少やねん……


「……二つ目は今後冒険者ギルドに依頼する場合、指名依頼してほしい。そしてそれを断る権利も与えてほしい」


本来、指名依頼というのは高ランクだけだが、低ランクにも出す事が出来る。

ただ指名するという事はそれほど有名だという事だから、高ランクにしか指名が行かないだけなのだ。

そしてBランク以上の場合、指名されたら断ってはいけないというのがギルドの決まりでもある。

俺は良いが、アウラが今はAランクであるから断るのは本来不可能だが、貴族ともなるとそこら辺をどうにかしてくれるだろう。


「良いだろう。他には?」


「最後にこちらからよろしいでしょうか?」


最後の報酬というかお願いは、アウラに関係ないから俺が言わないとダメだろう。


「構わん。なんだ?」


「贔屓にしている奴隷商人はいますかね? そこへの紹介状とか貰えないですか?」


そう、俺の夢はまだ潰えていないのだ。

それは、ニート生活だ!

正直、750万でもそれなりに遊んで暮らせる筈だが、まだまだ人生はこれからなので全然足りない。

しかも、不老とか神様に貰っている筈だから寿命では死ぬ事ないからな。

もし長生きした場合、更に人よりもお金が必要になってくるだろう。

そこで奴隷だ!

初期費用は高いが、後は給料なしで働かせられるのだ。

そこで冒険者やその他の職業をやらせて得た利益を回収すれば、お金は貯まる事だろう!


まぁまだその計画は実行なんて夢のまた夢の段階レベルだし、それを実行するのにも初期費用やその後の食費などもある。

奴隷だからといって食事を抜くとかあり得ない。

多くの奴隷を買うほどお金がかかるし、更に家も大きくなくてはダメだろう。

そして大きい家だと維持するのが大変で侍女とか執事も雇うか奴隷にやらせるかしかないし、食事も多く作らないといけなくなるから人がいる。

この計画はまだまだ穴だらけなのだ。


まぁだからといって諦めるつもりはないので、こうやって紹介状だけでも貰えないか交渉しているのだ。

貴族なら買ってるだろうし、贔屓にしているという事は良い人材がいるという可能性も高いという事だ。

紹介状というのは、紹介専門の可能性もあるし、貴族専門という可能性もあるからだ。


「良いだろう。この街にあるやつと、王都にあるやつの行ったところがあるやつに紹介状を書こう」


そう言って後ろに立って待機していた執事長に指示を出してくれている。

これでまた夢に一歩近づいた。

やったね!


「これでこちらからの要求は以上です。全て受けて頂きありがとうございます」


「いや、対価だからな。ギブアンドテイク、なんだろう?」


先ほどお嬢様の部屋から戻ってくる途中で、再び礼を言われたのでギブアンドテイクと言ったらこの世界にその言葉はないらしく、教えたらすっかり気に入ってしまったらしい。

……ギブアンドテイクってお互いが利益を得るって説明しちゃったけど間違ってないよね?

最悪間違っててもそれを訂正できる人は……同じ転生者なら出来るな。

どうか転生者の耳に入って伯爵が恥をかいたと言って怒りませんように!


「それでは、これが紹介状だ」


「ありがとうございます」


紹介状も貰えたし、お金も貰えたし本当良かった。

最悪、「約束? そんなのしたか? 証拠は?」とか言われたらこちらはどうしようもなかったからな。

まともな人でよかった。


「それでは、用も終わった事ですしこれで……「お父様!」」


現れたのは先ほど薬を飲んで寝た筈のお嬢様。


「おお、もう大丈夫なのか?」


「はい、最近は寝たきりだったので歩くだけでも疲れやすいですが、苦しくないので大丈夫です!」


「そうか、それは良かった」


あんまり表情を変えてなかった伯爵が優しそうな笑顔を浮かべている。

娘がそんなに好きって事なのかね?


「こちらの方が薬を持ってきてくれた方ですか? 初めまして。カリン・アーリハイマーです。この度は私のためにありがとうございました」


見た感じではまだ顔が少し赤いというだけで、歩くのもフラフラとしてないな。

即効性は完璧という事か。

今度遊びに行った時美味しいもの持っていけばくれないかな?


「いえ、お元気になられまして本当に良かったです」


「……元気が一番」


いや、確かにそうだけどアウラさん、ここはもう少し違う言葉はなかったのですかね?


「はい、おかげさまで!」


「カリン、まだ病み上がりなんだから寝なさい」


「分かりました。それでは、失礼させていただきますね」


そう言って俺とアウラに向かってウインクして部屋を出て行った。

……妹がいたらあんな感じなんだろうか。

いや、友達が「リアルと現実の妹はない何故こうも違うんだ!」とか言ってたしあれは外向き用って事かな。

本性が我儘お嬢様って感じは嫌だな……


「さて、それでは元気になられた様子も確認出来ましたし、そろそろ失礼いたします」


「……お金はギルドに私たちの名前に半分ずつ入れといてほしい」


「ああ、そうしておこう。世話になったな」


「では、失礼します」












部屋を出た後、執事長が門の前まで見送りにきてくれた。


「それではお元気で」


「はい、お仕事頑張ってください」


……自分でもこの別れ方はないなと思ってしまって苦笑してしまった。


「……どうしたの?」


「いや、なんでもないよ」


さてと、宿で待たせてる二人を回収してどっか食べに行こうかな。


「やっと見つけた!」


この街では何が美味しいかな?

まぁ肉だろうなぁ〜


「無視しないでください!」


ん? 俺の事なの?


「そうです! そこの男女のカップルです!」


じゃあ違うな。カップルじゃないし。


「いやだから待ってください!」


……本当に俺らなの?


「あれから10日ほど、やっと見つけましたよ。探すの大変だったんですよ」


えーっと。うん。

誰こいつ?


「あの〜、人違いでは……」


「まさか僕の事を忘れたのですか師匠!」


師匠? 俺に弟子はいないはずだが……

あれか? これは新手のおれおれ詐欺か?

今時その手口は通用しないぞ?


「僕ですよ! 10日ほど前に欲望の洞くつ近くで戦ったではありませんか!」


いや、それは覚えてるしお前も忘れてないよ。

だが、何その態度。

「平民? 下等な生物め」みたいな感じの俺様系のやつはどこ行ったんだ?

そういえば女三人衆も見かけないが、置いてきたのか?


「それで、そんな人が今更なんのようですか? 復讐?」


「そんなまさか! お話があるから探してたんですよ! 良いですか? 今日の夕方頃にこの店で待っていますからね!」


そう言って渡してきたのは店の名前のみが書かれた紙。

……場所はどこなんですかね?


「絶対来てくださいよ! 絶対ですからね!」


そう言って嵐のように去って行った……

今なら暴風の名はあいつの方が相応しいかもな。


「さて、じゃあ昼飯行こうか!」


「……ん」


あんな奴は忘れるにかぎるな!



♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦


「というわけで、今日中にこの街から出よう」


「ええ、またですか?」


手頃の店を見つけたのでグラント達を回収してやってきた。


「だって面倒な貴族がいるからさ。関わらないようにさっさと出た方が良いだろう?」


「私はケイ様の指示に従うのみです」


カリーナに振ってみたが返答はこれだった。

というか別に絶対服従しろなんて言ってないよ?

ある程度意見言ってくれた方が良いこともあるんだよ?

特にあのクソゲーム、文句があるなら言えっつーの。

いきなり反乱起こして独立ばっかしやがって無駄に金を浪費させるな!


「ということだし、良い機会だし他の国行こうと思うんだよね」


ここからだとノワール聖国が程よく近いらしい。

近いと言っても2週間くらいかかるらしいが。


「グラントも他の国みてみたいだろ?」


「はい! 見たいです!」


「アウラも一緒に行くか?」


「……私はこの国を離れられない」


軽い感じで誘ってみたが、結構緊張してたんだけどな。

こうもあっさり断られると苦笑しか出てこない。


「まぁあいつもAランク相手に無茶はしないだろうしなぁ。アウラならなんとかなる程度しか出来ないだろう」


Aランクと言えば、もう上位数%の実力者だ。

そんな戦力に何かあったら冒険者ギルドが許さないだろう。


「まぁ他国にまで行くのを強制はしないよ」


ここでお別れか。

まぁ一生のお別れにはならないだろうし、問題ないかな。

ただ、欲を言えばまだ一緒に居たかったが、他国に行くのは今が丁度良い機会でここを逃したらまた数ヶ月はこの国にいる事になるだろう。


「じゃあ今日は俺のおごりだから飲んでいいぞ! あ、俺たち三人は酒はダメだぞ」


飲み食いしながら今までの話をしていく。

アウラはあまり喋らないから最初は少し不思議系だったが、今ではどういう考えをしてるのか分かってきて連携も良くなったし。

最初の依頼から鬼畜だったなと思い出し笑いをし。

アウラが先生をやってくれたことを思い出したり。


そんなこんなでそろそろ準備が必要なのでお開きだ。


「じゃあアウラ、風邪ひくなよ」


「……ん。そっちこそ」


「ああ、そうだな」


今までの事が走馬灯のように走って行った。

嬉しかった、怒ったこと、哀しかったこと、

楽しかったこと。

全部、この世界に来たばかりの俺を支えてくれた一人のおかげだ。


「……また会おうな」


「……うん」


そこは「……ん」じゃないのかよ、と思いまた苦笑しながら別れた。

まぁ俺が死なない限りまた会えるだろうしな。


「……さて、二人ともこれから忙しくなるからな。また馬車旅生活の始まりになるが、我慢してくれ」


「はい、ケイ様の決めたことに意義などありません」


「僕もです! 」


……今すごい感動しちゃった。

こうやって二人と過ごしてると、アウラとはまた違った思いを感じる。

友達が少なかった俺からしたら味わったことがない気持ちでとても嬉しかった。


「……よし、行くぞ! 次の目的地はノワール聖国だ!」





という事で一章は完結という事になりますね。

次回はいつになるのかまだ未定ですが、大まかな流れというか構想は出来てますし、早くて10月中、遅くても今年中には二章開始しますよ。

いや、この際書溜めした方が良いのかな?

とにかく、活動報告でも書いた方が良いと最近思いましたので、予告と変わった場合活動報告書いときますね!


では、久しぶりな投稿になりましたが、お読みいただきありがとうございました。

次回もまたいつになるか分かりませんが、読んでくださるとモチベが上がって嬉しくなるので読んでやってください。

それでは仕事に学校頑張りましょう!



9/1 21:00に少し修正。

誤字脱字ではないのでお気になさらず。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ