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45話

どうもお久しぶりです。

今日から夏休みが終わった受験生です。

受験生ということで2月から投稿できず、他のやりたいこともあって書く時間なかったのですが、構想は出来ていたので少ない時間を使って一章くらいは完結させようと今日徹夜しました!

始業式寝ないか心配です!


とまぁ作者の事情は読者にはどうでも良いですよね。

では、お待たせしてしまってすみません。

待ってない人もすみません。

失踪だけはしないので良かったら読んでいってください。



前回までのあらすじを3行で。

・異世界に来た主人公。

・いろんなチートをもらって依頼をこなして行く。

・その依頼で今回はダンジョン制覇したぜ!←今ここです。


アウラが誰かと話している。

その話している男の後ろに女三人がいることからさっき話した転生者とかかな?


「……ら、お前は……ない」


「そ……から……」


そこまで離れてないけど、普通の声で話されてるとわかんないな。

って事で、ダンジョン出て切ってた身体強化を使って、耳を強化して聞いてみよう。


「だから何だと? お前の『爆風』だか『爆発』だろうが二つ名を貰ったごときで良い気になるなよ?」


「……別になってない」


「その口調がなっている証拠だろうが! 俺はガンクターノ子爵家の次男だぞ!」


……うん。もう帰りたくなった。

ここに来てまさかのお貴族様のご登場だよ。

しかも次男とか家継げないから、確か貴族位なくなるんじゃなかったっけ?

いや、細かい所は知らないから断定はできないけど。

見て見ぬふりして帰りたい……けど、アウラが絡まれてるしそういうわけにもいかないだろうな~


「おーいアウラー」


そのためにはまず、この会話を聞かなかった=相手を貴族だと知らないというアピール。


「すいません。この人不愛想なので気が障っちゃったのなら謝りますので」


「……もういい」


「ありがとうございます! では、不愉快な思いをさせる前に素早く消えさせていただきます」


一礼してからアウラを引っ張って速足気味に離れる。

作戦名、『とりあえず謝っとけばなんとかなる』は一応無事成功だな。


「アウラ、ああいうやつは適当に相手してから逃げた方が良いぞ?」


「……気をつける」


ダンジョンから疲れて出てんのにああいうのに絡まれるとは運が悪い。

あいつが転生者じゃなくて、三人の女性の内一人が転生者と言うのに期待しとこう。


「ちょっとまて」


なんですか?

もういい発言から数秒で真逆の台詞とはどういうことですかね。



「その手に持っている箱……このダンジョンの奥まで行ったのか?」


「はい、そうですけど……」


「そうか、ではそれをこっちに寄越せ」


うわー何でそうなるんだよ。

嘘は良くないと思って正直に話したのにそれが裏目に出たとか。


「ダンジョンなどで手に入れた戦利品はその冒険者に所有権がある、とギルドで言われたのですが……」


「そんなの知らん! 俺はガンクターノ子爵家の次男だぞ! 逆らうのか!」


「そうよそうよ! それはカズキ様の物なのよ!」


「アンタはカズキ様のためにそれを渡せばいいのよ!」


「カズキ様のような方に直接渡せるという栄誉、与えてあげてるんだから感謝しなさしよ!」


んー……うん。

もう帰って良いかな……

なんで悪いことしてないのにそんな俺が悪いみたいなことを言われないといけないのか。

というかこれって「おい、金出せよ」みたいな感じの展開何だよね?

こっちが被害あってるのに逆に感謝しろってそんな理不尽なことあるか? ……あるか。


「これは、伯爵家の人の依頼で持っていかなくてはならなくて……」


「そうか。中身は知らないが、この俺が持って行ってやろう。感謝するといい」


「流石カズキ様! お優しい!」


「こんなやつにも配慮を忘れないカズキ様素敵です!」


「流石カズキ様です!」


……この女三人本当にムカつくな。

奴隷でそうやってカズキ様って持ち上げないと痛めつけられちゃうの?

というかこの場にいる時点で目的は伯爵に届ける薬目当てってバレバレだぞ。

何が知らないとか嘘ついてんだよ。

……とりあえず相手するだけ無駄そうだし、もうアウラ連れて帰ろう。


「いえ、こういう運びの仕事は貴族様に相応ではなく、私のような平民に似合いの仕事ですので、その間お茶でも飲んでゆっくりお待ち「いいからそれを寄越せと言っている」」


「そうよそうよ! カズキ様に渡しなさいよね!」


「ちょっと優しくしてもらったからって調子乗ってんじゃないの?」


「いいからそれを寄越しなさい!」


……うん、仕方ないよね。

こんだけ我慢してんのにまだ調子乗ってるんだし、少しくらい痛めつけたっていいよね?


「仕方ない。そんなに渡したくないなら勝負と行こうじゃないか」


「勝負?」


「そうだ。見たところ、得物がないし魔術師だろ? 魔術勝負と行こうじゃないか。勝利条件は参ったと言うか気絶させるか殺すかだ。いいだろ?」


そんなに自信があるってことは相当得意ってことだな。

だが、何でもありなら多分俺も死ぬまではいかないだろうしいいか。

しかも、正当に攻撃できるんだからありがたい限りだ。


「良いですよ。受けて立ちましょう」


「じゃあ勝負は100メートル離れた所から始めるぞ」


100メートルか。

普段魔物相手に狙う距離より大分遠いが、まぁなんとかなるだろうな。


「……ケイ。本当にやるの?」


「ん? ああ、アウラか。まぁきっと大丈夫だろうからね。それに、アウラだってムカついてただろ?」


「……少し」


「ということで、その分頑張って攻撃してくるから、黙って応援してくれ」


「……黙ってなのに応援とは矛盾する」


「……心の中で応援すれば矛盾にはならないだろ?」


「……確かに」


「じゃあ、そういうことでもう行くから、応援よろしく!」



♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢



「頑張って下さいカズキ様!」


「応援しています!」


「あんなやつやっつけてください!」


「ああ、任せとけ」


あいつも馬鹿だよな……

素直に渡しておけばこうやって痛い目見ずに済んだってのに。

俺が俺以外のモブに負けるわけないっていうのにな。


「準備はいいか?」


「はい、いつでも大丈夫です」


クソッ何だあの余裕そうな顔は。

俺の事知らないのか? 舐めやがって。

どっちが上かはっきり分からせてやる。

まぁすぐに終わってもつまらないし、まずは手加減してやるか。


「我が敵を滅し貫け!『ファイアーランス』!」


「……『ウォーターウォール』」


ほう、俺のファイアーランスを防いだか。

相性が良いとはいえ中々やるじゃないか。

魔術の発動も早い方だったが、詠唱でなんて言っているのか聞こえなかったな。

まぁそんなことはどうでもいいか。


「……『ウォーターランス』」


次は向こうがウォーターランスか。

そこら辺の奴よりはやるみたいだが、マシという程度か。


「我に歯向かいし者を防げ! 『アースウォール』!」


土の壁に水の槍が刺さり、土が水を吸収するが、壁も泥になって使えなくなったか。

土と水で相性は水の方が若干有利だが、所詮はこの程度か。


それに、驚いているのが分かるな。

二属性でも珍しいこの世の中、こいつは初めて見たんだろう。

ただ、驚くのはまだ早いんだよな。

神にもらったこの力、二属性だけなわけないだろうが!


「驚くのはまだ早いぞ! 俺は神に選ばれしこの世の主人公だからな!」


ボール系魔術を六つ出してやろう。

そうすれば嫌でも信じるだろう。


「この通り、俺は六属性すべてを使えるからな!」


ああ、何か下向いてるが恐怖したのか?

まぁそうだよな。

どんな相手に喧嘩売ってしまったのかやっと理解出来たんだもんな。

だが、降参したって容赦しないぜ。

だって聞こえなきゃ意味ないもんな!


「せいぜい俺を楽しませてくれよ! 『マルチボール』!」


さて、この六属性すべてを防げるかな?








まだまだあるので是非暇な時間に読んでください。

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