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42話

前回のあらすじを3行で!

・ダンジョンに侵入

・無限ループに突入!

・壁に魔術をぶつけて脱出!


3週間前だったので一応書いてみました。

あ、そうそう先週投稿しなかったのは今週に何話か連続投稿しちゃおうと思ったからです。

ほら、こんなに時間が空くと忘れちゃいそうだから一気に読んだほうが読者の皆さんもいいでしょう?

という事で、是非お読みください



無事何事もなく? これまで進んできたが、そろそろ本格的に命の危険に関わる罠があるかもしれない。


「……開ける?」


「いやそれどうみても罠のにおいがするんですけど」


そう、このいかにもな部屋のど真ん中にある宝箱のようなやつにはきっと罠がある気しかしない。

宝箱と言っても、良くゲームで見るような木で出来たほうで豪華さは感じられない。

だがそれでも宝箱は宝箱だ。

開けたらどこかから毒矢が飛んで来たり、罠ごと広範囲の穴に落とされたり、それこそ宝箱自体がミミック的な感じの罠かもしれないし……


「……でも魔力が何も見えない。多分何もない」


ただ、アウラが持つ魔眼の……えっと、名前は忘れたけどまぁとにかく、魔力が可視できるようになるという魔眼だ。

これだけだと使えないとか思うし、実際俺も使えないとか思っちゃったけどこれが意外と役に立つ。

魔術を使うには魔力を使って魔術を発動するけど、その魔力には色があるらしい。

てことはつまり、相手が何の属性を持つ魔術を使うかこちらは遠くてもわかるし、更にその魔術に込められた魔力量がわかるので、魔術の属性と魔力量をみれば大体の威力と射程が分かるらしい。

あれ、チート貰って転生(召喚かな? 顔変わってないし)した俺よりも風属性は強く、魔眼なんていうなにそれおいしいの? って程のチートな眼を持っているアウラ。

この世界の上位の人って合法チートかよ……

不公平だよかみさ……いや、あのタクトなら仕方ないな。


「……開けていい?」


何か考え事がだんだんアウラに嫉妬みたいな感じで変わっていたけど、そのアウラがいつの間にか近くにいた。

しかもアウラの方が背が低いので所謂上目遣いというのになっている。

こうしてみるとアウラも顔は悪いどころか良い部類に入るしそんな人に上目遣いされたら……


「魔力使わない罠かもしれないしダメ。余計なリスクを背負うより先に進んで領主から貰った方がローリスクでいいだろ」


されたからってOKすると思ったらお間違いだ!

男女平等を実践している俺からすれば上目遣いしようが何しようがダメなものはダメなのだ。

そう、対等に扱っているからこそダメなものはダメなのだ。


「……分かった」


渋々といった感じだったけど取り敢えず分かってくれたらしい。

後ろを度々振り替えながらも進むアウラとその後ろから着いて行く俺。

余計なリスクは省くべきだからこれで正しいはず。

……でも、まぁ次あったら開けてもいいかなぁと思うくらいには良心が咎めていたので次はOKにしよう。

しようかと思ったんだけど……


「またこれか……」


不思議なドアを開けてまた部屋のような構造になっている場所に入ると、また真ん中に宝箱が。

しかも先ほどよりも豪華になっていて、小さい宝石なんかも付いていてその箱だけでも売ればいい値段しそうだと感じられるものだ。


「さっきはああ言ったけど、本当に開けたかったら開けても良いよ? さっきは独断で決めっちゃったから次はアウラが決めてもいいし、更に言えば俺たちなら大抵な事なら何とかなるしね」


落とし穴だったら俺が密かに練習している風魔法の『浮遊』(一応はできるけど、魔力消費量が半端ない。チートで魔力は無限でも精神が疲れる)という手段もあるし、毒矢やミミックならまたまた練習途中の風魔法『風の羽衣』(まんま風を身体に纏って矢だったり弱い魔法なら防御可能。魔力に物を言わせれば斧を振り下ろされても大丈夫……理論上は)を使えば襲い掛かって反応できなくても弾き飛ばしてくれる。

じゃあさっきはなんで許可しなかったのかと言えば……まぁそんなことはどうでもいいだろ?


「……これはダメ。開けたら毒が出る」


「毒って液体? 気体?」


「えきたい? きたい? ……分かんないけど、空気中に毒が紛れて吸うと死ぬ」


液体とか気体とかこの世界にそんな言葉ないのかな?

まぁとにかくつまり毒ガスか。

古典的だが有効な手段だよな。

しかも見えないから防ぐのは不可能……不可能?


「それなら大丈夫じゃね?」


ここにいるのは風魔法が使える二人。

しかも片方はこの世界でも指折りな実力者のアウラに、片方は魔力量ならだれにも負けないはずの俺。

毒ガスくらい余裕じゃね?


「……それだけじゃない。開けたら五分くらいこの部屋に閉じ込められる。しかも毒の量が多すぎ」


……それなんて無理ゲー?

一、二分なら息止めるというごり押しも出来るけど、五分は無理だ。

しかも毒の強さは分からないけど即死ならもう本当に駄目だ。

うん、ここはもう諦めて先に進んじゃおう。


「じゃあ悪いけど先に進んじゃっていいよね?」


「ん」


少し残念そうだけどこればかりは仕方がないよね。

毒を解呪というか中和というか、そういう系の魔術でも今度考えてみようかな。



♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢  ♦  ♢



~ 一方その頃のリア充軍団 ~


「あ、あんな所に箱が!」


「あれが噂に聞くダンジョンにあるという宝箱というものでしょうか?」


「カズキ様どういたしますか?」


「ふむ……多分罠とか無さそうだし開けてみようか」


「じゃあ私が開けてみても良いですか?」


「ああ、いいよ」


「では早速……ああ、これは!」


「綺麗な宝石ですね! なんという宝石でしょう?」


「誰も知らないのか?」


「私たちは少なくとも」

「見たことは」

「ありませんわ」


「ということは新種か。発見だな」


「じゃあこの宝石の名前はカズキ様が発見されましたから最初と最後をとってカキという名前にしましょう!」


「いや、そのままカズキという名前はどうでしょう!」


「いやいや、私は……」


「……いいから何でもいいから早くいくぞ」


ということがあったりなかったり。




















一気にと言ったけど、一度に全てではなくまた明日のいつも通りの時間に出すので良ければまた明日覗いてみてください。

少なくとも明日は必ず、明後日は出来れば出す予定なので。

それでは、またお読みください

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