2話
まだ2話しか投稿していないのにブックマークしてくれた人ありがとうございます。
あらすじにも書いてある通り、書き溜めなんてしていないので一週間に1話を目安で頑張ります。
今回は前回の説明から入ります。
「冒険者ギルドでは様々な依頼が持ち込まれて来ます。それらをこなすのが冒険者の仕事です」
ここら辺はゲームとか他の小説と同じか。
「その依頼には難易度を表すランクがあり、下からG・F・E・D・C・B・A・S・SS・SSSの10段階あります」
多いなランク。
「また、冒険者にもランクがあり、先ほどの10段階になっています。このランクをG・F・E、D・C・B、A・S・SS・SSSの3つに分け、それぞれ初心者、中級者、上級者に分けています。これは自分の身にあわない依頼を受けさせないように国から定められたことです」
なるほどなるほど。
「今回登録されたケイさんは現在ランクはGなので初心者に枠組みされるのでG~Eまでの依頼が受けることが出来ます。逆に、D以上を受けるには自分のランクがDランク以上になるのが条件ですのでご了承ください」
「ランク上げはどうすればいいんですか?」
「依頼を受けていただければ上がっていきます。ただし、Dらんくになるのと、B~SSSには昇格試験というのを受けてもらい、合格したら昇給とさせていただいてます」
試験面倒だしCランクかBランクでいいかな?
「次に掲示板ですね。掲示板は4つあり、それぞれ先ほど説明したランクで3つと後はフリーといって誰でも受けられる依頼となっています。主に常時依頼が貼られていますので後程確認してください」
スライムとかいるかな?
「あと確認するのは、依頼達成時のお金はギルドカードにいれますので、他に入れたいカードがありましたら他の場所でお願いします」
?今重要な事を聞いたな。金貨とか銀貨じゃないのか?
「それと身分証明書にもなるので他の町などにそれで入れば入場税はいらないので是非ご利用ください」
便利だなギルドカード。
「質問はありますか?」
「討伐した魔物の素材とかは売れないんですか?」
「……受付の右側3つで魔石とかのを受け付けているのでそちらをご利用ください」
こいつ今絶対忘れていただろ。それか面倒だからってわざと説明していなかったか。
「他はないです」
「では、これで登録終わりです。お疲れ様でした」
とりあえず、依頼でも受けますか。
難易度 Gランク
依頼 薬草採取
依頼内容 薬草の採取
依頼者 ギルド
報酬 一束250リル
難易度 Gランク
依頼 教会の手伝い
依頼内容 子守など
依頼者 教会
報酬 一日6500リル
難易度 Fランク
依頼 ゴブリン討伐
依頼内容 ゴブリン10体の討伐
依頼者 ギルド
報酬 27000リル
難易度 Eランク
依頼 パラライズスネーク討伐
依頼内容 パラライズスネーク6匹の討伐
依頼者 ギルド
報酬 35000リル
流し読みした感じでいくとこれらが気になるな。
教会の手伝いは危険がないし、薬草とかゴブリンはテンプレだし、パラライズスネーク——おそらく蛇だと思うやつはどんなのか見てみたいし。色々気になるけど、やっぱり最初は
「ゴブリンにするか」
薬草じゃなくてゴブリンです。誰が何と言おうと最初はゴブリンです。
だって魔法とか使ってみたいしね!
そんなこんなで依頼を受けて、ゴブリンの出るゴブリンの森――ゴブリンしか出ない――に向かった。
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「ここがゴブリンの森かー」
凄いとしか言いようがないなこれは。
日本じゃこれほどの森ないんじゃない?ってくらい大きいな。……日本に森なんて言うほどの者があるかどうかは知らないけど。
周りには多分俺と同じようにランクが低いやつらが来ていたのか、出口に向かって歩いてくる。
いいよねああいうパーティってやつ。一人がいやってわけじゃないけど効率とか考えると多い方がいいしね。……報酬はその分安くなるのがネックか。
それより、こうして見るとやっぱり異世界って感じがするよね。
髪や目の色とかも黒じゃないし、鎧とか剣を装備しているし。
さて、とりあえずゴブリンを探しに森に入ろう。
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発見。前方20メートルくらいの所にゴブリン。
一匹で、木の陰で寝ています。ゲームじゃないと最初から眠りとかあるのか。
今のうちに攻撃して仕留めたいけど……
魔法の属性どうしようか。
火は森の中だから論外だし、水だと一発で仕留められそうにないような気がするし、土だと何か初めての魔法が地味になっちゃうし、風は不可視だから折角だし最初の魔法は視認したい。
光や闇は俺の想像だと攻撃っていうよりサポートみたいな感じや、範囲攻撃や精神攻撃など、今回使用したい魔法ではないので却下。
そう考えると、雷か氷か……時空や創造は今回というか規模が違いすぎるので今回却下。無属性?そんなの忘れました。身体強化とかには使えそうだけどそれ物理になるし。
雷だと普通に雷がゴブリンの頭を貫くイメージでやればいいけど、はずして木が燃えたり倒れたりしたら厄介だな。
氷は普通につららを出して頭を貫けば絶命すると思う。
うーん……安全性を考えて氷かなやっぱ。
よし、魔法はイメージらしいから詠唱はいらないし、技名はなんとなく言いたいけど今は考えるより先にゴブリンが起きる前に攻撃しないと。
「よし、じゃあやるか」
昨日の貴族みたいに手のひらをゴブリンにかざしてつららをイメージ……なんか手のひらの前に魔法陣が出てきたけどとりあえず無視……よし、発射!
つららは……よし、ゴブリンの頭に突き刺さっている。魔法陣みたいのが出てきたけど、貴族は出てなかったしどうやったんだろうか……まあ今はいっか。
それよりも人生初めての魔物狩りでの報酬はっと……って
「心臓部分が抉られているじゃん」
俺がやったんじゃないってことは多分先にこのゴブリンを見つけた人がやったんだろう。
寝てたかと思ったらもう死んでいたのか。
……気持ち悪い
「少し休もう……」
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「よし、さっさと10体討伐しないと」
日が暮れる前にやらないとな。
これからもあんなグロイのを見るしやるんだから慣れないとな。
転生させてもらったけど不老なだけで不死じゃない。いつかは死ぬだろうけど、それでも少しでも長く生きたい。転生だって2度目があるとは思わないし。
ちなみに、さっきのつららの魔法はアイシクルに決まった。他にもアイシクルの雨を降らせるレインや、絶対零度のアブソリュート・ゼロなどもあるね。
……ネーミングセンスは自覚してるからこうなったんだ。
他の人の考えた方がかっこいいからこうしたんだ。異論反論は認めない。
他の属性はファイヤーボールなどのボール系だったり、バレット系、カッター系だな。
こういう時にアニメとか見ていて良かったって言えるよな。見たことは一応あるから想像しやすいし、自分で考えてないから手間もかからないし。
特にウォーターカッターは良いよね。魔力無限だから2Lくらいの水をめちゃくちゃ圧縮して、水滴くらいの大きさにしてから薄くして発射したらゴブリンは胴体半分にして、更に後ろにあった木も7本も切れちゃったし。水は魔力さえあればいくらでもだせるみたいだけど、どこから水をそんなに出すのか不思議だ……まさにファンタジー。
そんなこんなでウォーターカッターで威力調整しながらゴブリン狩りも問題なく終わった。
ゴブリンは近接攻撃しかできないみたいだったから俺の半径3メートルくらいの所に念のために土属性で落とし穴をほっといたけどウォーターカッターで180度広げて圧縮もちゃんとやったら一発で終わったし保険はいらなかったな。
魔石は人間でいう心臓のあたりにあるからそこを……なんやかんやで色々頑張って10体分集め、その時に血で汚れた手はウォーターボールできれいに洗った。水魔法強いし便利だし最強だね。
その時に疑問に思ったけど、どうやって本当に討伐しているのか確認しているんだろう。
説明の時に聞かなかった俺に落ち度があるかもしれないけど、面倒そうな感じで受付していたあの人も悪いと思う。
ちなみに、今報告している人は男の人で、ちょっと怖い顔の人だったけど黒髪黒目って事でファンタジーの世界に一人いて同じような人がいると共感を覚えたからこの人の所に並んだ。
やっぱ一人で言葉は通じても、金髪や赤髪の外国みたいな感じの所で混ざるのは俺にはまだ難易度が高かったみたいだ。
それに、説明してくれたあの女の職員よりも丁寧なのが良かったな。
こっちが何故か初心者って分かってて魔石はあっちで売れるとか、宿を探しているのならここがお勧めってことも教えてくれた。
あの女の職員よりもry。
そして今なんだけど……
「おいおい、お前はさっきゴブリンの森にいたやつだよな?」
ってな感じでからまれています。
もうテンプレって感じだよねこういうの。ちょっと違うタイミングと内容だけど。
「おい、聞いているのか?お前みたいな初心者はこの町で依頼でもこなしてろよ」
そう言ってテンプレのやつと他に森に居たパーティのやつらは声をあげて笑ってくる。
めちゃくちゃ小物みたいなセリフだよなこれ。
俺だったらこんなの言ったらフラグだから言わないよ。多分。
「おいおい、折角この俺様が注意してやってんだからありがたく聞いとけよ?」
やっぱこういう時に周りは見ていても誰も止めてくれない。この世界でなくて日本でもこういったやつは無駄に正義感があるやつ以外は心配そうに見といて誰も止めないしな。
世界が変わっても人間の本質は同じってことか。
「無視してんじゃねーぞ!」
おっと、そろそろ黙ってないで何かしないと。
テンプレみたいにここでボコボコにしてもいいんだけど、物理だと身体強化して殴るだな。でも、俺には武道とかの経験がないし、相手の方が上だったらかわされてのカウンターで終わるから却下。多分こんなやつにかわされるとかはないけど油断大敵っていうし。
魔法だと普通に血が出るようなものばかりだし、風魔法で攻撃しても吹き飛んで周りに迷惑かけるとこっちが敵意の目で見られる。
「注意してくださりありがとうございます。次回は気をつけます」
素直に謝っとけばこういうやつらは良い気になるけど、ボコボコにした後の恨みとか周りに迷惑の事を考えるとこっちの方がまだ楽だろう。
他には同業者から侮られるかもしれないけど、同業者に侮られてもまあ問題ないだろう。多分。
「へっ、お前みたいなやつは素直に聞いとけばいいんだよ」
周りからも笑われているけどここにいるやつらは普通に魔法で瞬殺さえできるから外に出て金出せとか言われても氷漬けにしよう。
今気が付いたが、随分と自分でも性格が変わったような気がするな。
多分昨日の貴族の一件とゴブリンの事だな。
人型のゴブリンは、最後には戸惑い無く討伐できたし、きっと人相手でも大丈夫だろう。
日本でもアニメや映画だけどグロイのは見慣れてるし、自分でも一回大きなけがしてその時に骨が見えていたけど気持ち悪い程度にすんでいて耐性は元からあるしな。
注意も終わったことだし、ギルドから出たが、周りのやつが笑っていたことから明日依頼受けに来た時にまたからまれるけど気にしない方向でいこう。
♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢ ♦ ♢
「一泊夜朝食事ありで個室は3000リルだな」
安いかどうかはわからないが、さっきのゴブリンで27000だからいいのかな?
飯もついてこの値段だし、個室で値段が上がってもこれくらいならいいだろう。
「とりあえず5日分で」
「じゃあ15000リルだね」
……ここが問題なんだ。お金はあるけどどうやって使えばいいか分からないし、それを聞くとおかしいならまだマシで危ない奴だと思われてしまうだろう。
ここは必殺……
「田舎から出てきたんですけど、お金の使い方が良く分からなくて……」
こう言えばなんとかなるだろう。
「お金貰わなかったのか?」
よしよし、このまま情報を出そう。
「冒険者ギルドで一応そのカードにお金はあるんですが……」
「ああ、ならそれだせ」
「……これ出してどうするんですか?」
「本当に何も知らないのか?まあいい、それでこれにいくら払うって思いながらカードを当てると振り込まれるからやってみな」
そういって受付に置いてある置物を指さしていた。
半信半疑だが、情報が何もないから素直に応じて15000リル払うように念じると音が鳴ったので無事に払われたのだろう。
「これで終わりだ」
「お金ってどこもこんな感じで支払うんですか?」
「店の場合は大体そうだが、露店だとカード同士でやるぞ」
「ということは、このカードだけで売買するって事ですか?」
「まぁ他にも道具があるがカード同士だけでもできるからな。便利な世の中になったよな~」
まったくだ。知識とか家とかを見てみると日本が余裕で勝っているが、この世界ではカード一つで買い物が出来るみたいだ。
便利な世の中だなー
「おっと、次の客が来てるからこれでな。鍵はこれで、部屋は2階の右奥だな。飯は後1時間もすれば時間になるだろう」
「ありがとうございます」
これでとりあえずお金の使い方も分かったしギルド職員といい、宿のバイトの人といい、いい人で良かった。
部屋はまあベッドと机と椅子しかないが、寝るための場所だしこんな物だろう。
もちろん冷蔵庫やテレビはない。
冷蔵庫で思い出したが、創造魔法で冷蔵庫とか作り出せるかもな。
って、電気がないから駄目か。転生する前にどうにかする方法があった気がするけど思い出せないしいっか。
とりあえずベッドに倒れこむ。
初めての戦闘で疲れたし、魔法を使って実験もしていたから精神的にも疲れた。
この世界で生きる覚悟は一応出来たし、今日は良かったな。昨日の事はなかったことにしよう。
もう疲れたし寝よっかな。
飯は金払っているけど食わない分はあっちも困らないだろう。
ネーミングセンスがないのでメジャーな感じな名前となります。
なので、そういうのが嫌いな方すみません。
一週間で急いで書いているので矛盾とかおかしい所、誤字脱字に気づかないかもしれないので、そういう点がありましたら教えてください。