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24話

皆さんお久しぶりです!

今回はついにゴブリンキングと対戦か!? といったところだったんですが、気分的に『粉砕』の頑張り? を見てからの方がきっと良いだろうと思ったのでそちらからどうぞ!

尚、番外編というか、閑話にしなかった理由については、上の通り頑張りを見て欲しかったからです!

(頑張りについては初めてまともに描いた戦闘シーンという事もありますけど。)


色々と拙い所も多々あると思いますけど、その時は批判コメをどんどん出していってくれれば直すのでどんどんダメだししちゃってください!


それと、ゴブリンキングの文はカタカナで読みにくいと思いますが、しょうがないと諦めてくださいお願いします。


それでは、二週間も待たせましたが是非読んでください!

(本当に戦闘シーンが下手くそだと自負してるので閑話と同じように扱う事も出来るので読みたくない人は静かにバックし、そして自分のお気に入り小説に逃げ込みましょう。)


あ、それと三人称も初なのであまり今回は期待しないでください。

ケイがゴブリンキングと対峙する時間から少し戻り。

周りに木しかないような場所で一人と一体は向き合っていた。


「オマエノハカハココデイイノカ?」


「だから、お前の墓だと言ってるだろ」


軽口を叩きながらも一人の方は動きが少し固い。

無理もないだろう。

自分の眼の前にはゴブリンの王であるゴブリンキングが居るのだから。

動きが固くならないとしたらドラゴンでも狩ることが出来る程凄腕な人か、彼我の実力差さえ分からない馬鹿だけだろう。


「ジャアニンゲン。オレサマハカンダイダカラシニユクオマエノナヲキイトイテヤロウ」


「少しは話を聞けよな……」


ボヤいた後にもう一人は答える。


「俺の名前はトショウだ。お前の冥土の土産に覚えていけ」


もう一人の男はトショウという名前らしい。


「さて、場所も移動したし……やるか?」


「オレサマハイツデモイイゾ」


一人と一匹の間に重苦しい空気が漂う。

互いに殺気を相手にぶつけ合っているからだ。

この空気に耐性が無いものが居たらこの殺気だけでも恐怖し、動けなくなるだろう。


そんな中でも、ゴブリンキングは楽しそうに笑い、対してトショウの額からは汗が流れ、顔は真剣だ。


「いくぞ!」


最初に仕掛けたのはトショウだ。

その両手に持っている自分よりも大きいハンマーを軽々と持ってゴブリンキングに向かう。

それに対してゴブリンキングの獲物は……

獲物は持ってないようだ。


「うおおぉぉぉ!」


特に獲物を持っておらず、それでも余裕そうなゴブリンキングに向かってその大きな獲物を横からスイングした。

それは足に当たった、それはもう確実に人なら足が吹っ飛んでるほどの攻撃が当たったが……


「な!」


「グフッグフッグフフフ。コノテイドナノカ? オマエノソレハミカケダオシナノカ?」


トショウの獲物は鋼鉄で出来ており、そして自分よりも大きいのだからその分重量はあるはずだ。

それでもゴブリンキングにダメージが与えられなかったのはゴブリンキング自身の硬さが原因だろう。


「そうか……お前はジェネラルからキングになったのか」


「グフフフ、ヨクワカッタナニンゲン」


ゴブリンキングとは、何も最初からキングで生まれてくるわけではない。

ジェネラル、ウィザードの他に、アサシン、スナイパーと、人間の国で例えるなら王が倒れ、血縁関係にある王族さえ居なかったら大臣だったり公爵だったりが代わりに王になるのと同じだ。

まぁキングになるのはそれ相応の実力が必要なので、必ずしも王に代わって自分が王になるっていうわけではないのだが……


ジェネラルからキングになった場合だと、その身体の硬さが他のキング種よりも硬い、近接武器の扱いが得意なのが特徴として挙げられるだろう。

だからトショウはジェネラルからキングになったと分かったのだ。


ついでに、ソーサラーからキングになった場合はその魔力が更に多くなり、勝てる人間はいない程になる事もある。


ただ、ソーサラーからキングにならなかったからって魔法が使えないという事はなく、キングになった時点である程度は魔法を使うことが出来るようだ。


「チッ、厄介だな……」


「アキラメタラドウダニンゲン? イマナララクニコロシテヤッテモイイゾ?」


「するわけないだろ。それと俺の名前はトショウだ!」


そう言い放ち、またゴブリンキングへと向かっていくトショウ。

周りにある木が邪魔でスピードはそこまで出ていないが、獲物のせいで中々の迫力だ。


「ガクシュウノウリョクノナイニンゲンダ」


トショウはまたゴブリンキングの右(左脚)に向かってその獲物を振り下ろした。

さっきは右から左へのスイングで、今回は上から下の重力も合わさってさっきより威力が高い筈だが、それでもゴブリンキングはウットオシイと言わんばかりの顔でそれを見ていただけだ。


「此処まで硬いとは……」


忌々しいと言わんばかりにトショウは舌打ちする。


「モウニハツモイレサセテヤッタカラツギハコッチカライクゾ?」


「へっ、獲物はどうしたんだ? 巣にでも忘れてきたか?」


「オマエテイドハスデデジュウブンダ」


もっとも、といった感じでゴブリンキングは続けた。


「ココラアタリニイルテキナドスデデジュウブン。ソレガタダノニンゲンナラナオサラダガナ」


そう言いながら足に力を込めて地面を蹴る。

木など目に入らないと言わんばかりに気にせず、木を倒しながらも一直線にトショウに向かっていく。

その大きさもあり、踏みつけるだけでも大抵の生物はその人生を終えることだろう。


トショウに近づき、そしてパンチ(というには威力は恐ろしい)を放つが、それにタイミング良く己の獲物を横に当て、逸らしていくトショウ。

ハンマーで此処まで正確に出来るのは一握りだけであろう技術を使って更に放たれたパンチも同じようにして逸らし、木を気にしながら後ろに飛び距離を取る。


「それだけ大振りならいつまでたっても当たらないぞ?」


「ザコガスコシウマクイッタカラッテチョウシニノッテ」


それに、と言った感じでゴブリンキングは付け加える。


「イクラボウギョデキタカラッテオレサマニダメージアタエラレナイナラカテナイゾ?」


そしてそれは最もな言葉だった。

ノーガードで脚に当たったにも関わらずノーダメージ。

このままだとトショウに勝ち目がないのは誰が見ても明らかだ。

最も、それは同じように獲物を振り回していればの話だが。


「今までは準備運動だからな。問題ない」


この状況でこの言葉。

大抵の人は強がりだと受け取って相手を嘲笑するだろう。

それは目の前にいるゴブリンキングも例外なく同じだった。


「グフッグフッ、オモシロイコトイウナニンゲン。ダッタラハヤクソノホンキトヤラヲダシタラドウダ?」


「ああ、言われなくてもやってやるよ」


そう言い放つと同時、トショウの身体から何やら白い煙のようなものが出てきた。


「ホオ、カラダカラケムリヲダスノガオマエノオクノテナノカ?」


「そんなわけないだろ。奥の手とは本当にどうしようもない時に使うものだ。まだまだ使う時じゃないだろ」


「グフッグフッグフフフ、ソノユダンガイノチトリニナルゾ?」


「ご忠告どうも。それはお前にも言える事だけどな?」


「オレサマガマケルトデモ? ソンナコトハアリエナイ」


「ああそうかよ。だったら俺が思い知らせてやるぜ!」


そして距離を詰めると同時にハンマーを振り下ろす。距離を詰めるスピードも振り下ろすスピードも先ほどより速くなっているが、振り下ろす位置は先程と同じだ。


「ナンドヤッテモオナジダッテコトヲマナベヨニンゲン?」


「それはどうかな?」


脚に当たったその威力は先程よりも大きく、若干ではあるが手応えをトショウは感じていた。


「フム。スコシイタカッタトイウテイドダナ。ダガソレデモオレサマニキズヲツケタノハショウサンニアタイスル」


だが、本当に僅かながらのダメージしか与えられてないのはその脚が何事もなく機能している事からわかるだろう。


「クソッ、もはや鉄よりも硬いんじゃねーかそれ?」


「ソロソロムコウモオワルコロダロウ。コチラモオワラセヨウカ」


「簡単に終わらせるとでも?」


「チョウシニノルナヨニンゲン。オマエテイドニホンキヲダスノハメンドウダカラヤラナカッタダケデデキナイコトモナイ」


近くにある木を両手で引き抜き、そして構える。


「木も使えるとか反則だろ……」


「コロシアイニハンソクモヒキョウモナイダロ?」


「それはもっともだな。だが」


よりいっそうその身体から出ていた煙が強くなる。


「そう簡単には終わらせないぜ?」


「グフッ、イイダロウ。イッパツイレサセテヤッタラマンゾクシテアノヨニイケルダロウ? ドウセキカヌコウゲキ。オマエノゼンリョクノコウゲキデモナオ、マトモナダメージヲアタエルコトガデキナイゼツボウトトモニ、アノヨニイクガイイ」


「それなら遠慮なく行かせてもらうが……後悔するなよ?」


「タワケ。オレサマガスルトデモ?」


「ああ、絶対に後悔させてやる!」


脚に力を込める。

心なしか煙の多くはその脚から出ているように見える。

そして力が溜まりきったと同時に高く飛び、そして己の獲物と一緒になりながら回転し、重力に従って落ちていく。

その場所はこれまた偶然か、それとも狙ってか先程から同じように攻撃していた左脚だ。


「うおおぉぉぉ!『メテオインパクトスマッシュ』!!」


その攻撃は先程までとは威力が桁違いだった。それこそ脚に当てたまま地面にまで押し付け、そこを中心に地面が揺れ、割れていく。

その中心部分にいるトショウは流石にこれで片脚は使えなくなっただろう、と考えていたが、その考えがすぐさま否定される事になり、そしてこれでもダメなのかと絶望しそうになった。


「……グフフフ、コレハナカナカキイタゾ。タシカニコレハコウカイスルナ。ダガ、コウカイハシテモオマエニゼツボウヲアタエラレタノハヨシトシヨウ」


「……はは、誰が絶望してるって? そんな事言ってもお前だって少なくないダメージは受けてるだろ?」


強がりの言葉と共に、まるでそうであってほしいと言わんばかりにどうだと聞くトショウ。


「ホネハクダケテナイテイドダカライズレナオルダロウ。コノテイドナラナンノモンダイモナイ」


少しは不便だがな、と言った感じでまるで他人事に言うゴブリンキング。

その言葉を聞き、何を思ったのか、それとも無意識なのか煙が身体から出るのが止まっていた。


「ソレハキョウカスルヤツダッタハズ。テイウコトハトウトウアキラメタカナ? コエラレヌカベトイウモノニ」


グフッグフッグフフフという、誰かさんに取っては腐女子の笑い声に似ているとの笑い声を辺りに響かせながら笑う。嗤う。

まるで悪魔が笑っているかのような錯覚さえ感じているトショウ。


「サテ、モウオワリニスルカニンゲン? イヤ、オレサマニココマデキズヲオワセタノダカラサイゴクライハトショウトヨンデヤロウ。 コウエイダロ?」


トショウは何も答えない。

ゴブリンキングの言葉に肯定する事もなく、否定する事もしない。

獲物は片手にぶら下げており、もう抵抗するのは止めたと言わんばかりの体制だ。

その様に尚もゴブリンキングは嗤う。


「グフッグフッ、ツマラナイナ。モウオワリニスルカ」


ゴブリンキングの手にあったでかい木を横に薙ぎ払い、トショウを吹き飛ばす。

転がり続け、そして止まったとしても彼は立たない。

息がないわけではないだろう。

ピクリピクリと、まるで今にも死にそうな魚の感じで動いている事からそれはわかる。


「サイゴガコレトハアッケナイ。ヤハリキサマテイドハニンゲントヨブホウガオニアイダナ」


今度は縦に構え、そのままトショウを潰すが如く振り下ろした。

木の隙間から見える流れ出る血が、彼の状態を知らせた。


「グフッグフッグフフフ。ニンゲンテイドナラコノテイドノコウゲキデモモウシンデイルダロウ。ジツニツマラナイ。ジツニオモシロクナイ」


グフフフと、笑う。嗤う。

その様子は狂人という言葉では表せないほど狂ったように嗤う。


「グフフフ。……アッチモカタヅイテイルダロウ。モドルカ」


嗤い終わったゴブリンキングはその場に背を向け、ゆっくりと歩き出した。













ゴブリンキングが立ち去り、先程までの様子が嘘のように静かになり。

木の下に下敷きになって死んだはずの死体から、時折弱々しい煙が出ていたのを、ゴブリンキングは気がつかなかった。







『粉砕』の名前はトショウでした!

今は特になく、思いついたのがこれなんですけどね笑


そして、思ったよりも弱かった、と思った人もいるかもしれませゆが、まぁ相性的に悪かったというのが原因でもあります。

物理防御が高い相手に自分は物理攻撃しか持ってないわけですからね。

そして相手の攻撃は一撃でももらったらヤバイ。

これなんて無理ゲー? 状態なのです。

それでもトショウさんは頑張ったので褒めてあげてください!


そして、初のまともな戦闘シーンだったわけですが、やはり難しいですよね。

改めて能力バトルだったりを書いている作家さんに才能を分けてもらいたいと思っている程です。


戦闘シーンもですが、三人称はどうだったでしょう?

自分的には初にしてはまあまあな感じだったと思うけど、肥えた目をしてる皆さんからしたらきっと改善する所はいっぱいあるはずですよね……


次回は、何事もなければゴブリンキング対我らが主人公? のケイとの死合いなので楽しみに待っていてください。


それでは、お読みいただきありがとうございました!




そういえば、まともに時間通り出せたのも久しぶりでしたね笑

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