23話
今日はまぁセーフって事で良くない?
良くないですかそうですかすみません。
まぁそれより、いつの間にかポイント? みたいなのが200超えてたのでお礼を申し上げます。
今後とも是非見続けて頂いたら幸いです。
感想書いてくれた人もありがとねー。
ああいう事でも地味にやる気が出てくるので。
それでは、ゆっくりしていってね!
グフ、グフ、グフフフフフ。
……うん、何か自分でも気持ちの悪い笑いが出た気がする。
何でもうこっちの誰を相手するのか知っていて、そして不気味な笑顔でこっちの不安を煽るのだろうか。
こわいかおならぬぶきみなえがお。
きっとその効果もガクッとからガクガクッと下がること間違いなしだろう。
そして俺の反撃うそなき。
相手のとくぼうを下げるどころか、逆に不気味な笑顔が増したので、さらに俺の素早さは下がった事だろう。
結論。勝てないので、まずは交渉から入ってみる。
「お前が俺の相手だな?」
ゆっくりとした歩みで先ほどの不気味な笑顔を顔に浮かべながら近づいて来るゴブリン。
これがゴブリンでなく男で、そして地球だったら即警察に捕まっている事だろう。
だが、怖気づいてた所で戦闘にでもなったら最悪なので、勇気を振り絞って話す。
「そうだけど、あなたがソーサラーですか?」
「ああ、そうだな」
「随分と言葉が流暢なんですね。キングよりも」
「魔法を使う以上、頭が良くないと駄目だからな。それでもマジシャンみたいなやつは話せないが」
交渉第一、いきなり戦闘になったらあれなので、話を振るは成功かな?
ちなみに、交渉事では自信を持って話すことが大事なので、覚えときましょう。
「ってことは、キングよりも強いのですか?」
「いや、キングのあの強さは出鱈目だ。まぁそれでも俺はそこそこ強いと自負してるが……試すか?」
「いや、もうちょっとゆっくりしようぜ。ほら、あっちの方でメイジ対冒険者達が始まるんだし、あれを見てからでも」
「……まぁいいか」
ふぅー危ない危ない。
ちょっと油断した時が命とりだな交渉事は。
勿論普通の高校生が交渉なんてものゲームでしかやったことがないので何とも言えないが、まぁ時間稼ぎには成功しただろう。
そして今は隣で(といっても離れた場所だけど)メイジと始めそうな雰囲気なので静かに観戦していたりする。
……五メートルくらい離れた位置にいるソーサラーと一緒に。
まぁきっと襲わないって思っているんだろうし、こっちもゴブリンを見る限り襲ってきそうな雰囲気はないので大丈夫だろう。
……まぁ確かに不意打ちで襲い掛かったりしないけどさ。今は。
それから一分ほどで殺し合いが始まった。
メイジの方は数の不利なので、少しでも増やしたいのか土を操り、百三十㎝くらいのゴーレム(多分)を三体作っていた。
ゴーレムと言えば魔物とかいう設定もあるけど、この世界ではクリエイト(作る)設定なのかな?
俺も今度使ってみよう。
……生きてたらだけど。
対する冒険者軍団は八人居るという数の有利に任せて連携も何もあったものではない攻撃を繰り返していた。
まぁ先の戦争(仮)を生き残っている奴等でもあるし、今回集まった冒険者の中でも上位の奴等だろう。
ゴーレム相手に戦い、メイジが時折放つ魔法を致命傷もなく避けている。
ただ、致命傷がないだけで、すでに一人はやられていた。
ゴーレムが作られた時に持っていた土剣で足にもろに当たり、切れては無くても骨折はしているであろう。
そしてその足手まといが邪魔で思ったように動けないし、敵の連携は出来ているので、更に攻めづらい。
……メイジでこれなんだから、その十倍分のソーサラーはどうなんだろうか?
……やっぱり帰りたい。
「これはもう見なくてもこっちの勝ちだな」
「まだ勝負は終わったわけじゃないですし、分かりませんよ?」
「連携もなってないし、足手まといも出来た。これじゃあもう無理だろ」
「諦めたらそこで試合(死合い)終了ですよ」
安〇先生が言った名言は日本じゃ四人に三人は知ってるほど有名だからね。
……あ、でも今の人達は〇子のバスケとかそういう方が好きなのかな? わかんないけど。
まぁとにかく、最後魔法が目の前に来た時でも、相手に隕石が降って来て、そしてその魔法が消える魔法だったってことも天文学的な数値であり得るからね。
……そう思わないとやっていけないよね人生って……
特にこの世界は……
「……何だその言葉。どこかで聞いたことがあったような……?」
ボソボソと何か呟いているソーサラーさんですが、全てこの耳に拾われてますよ!
身体強化を耳に使って!
万が一詠唱とか小声でされた時の対処法です。
詠唱でどんな事言ってたかで大体の属性とどんな感じの魔法なのかが分かるしね。
聞いたことがあるってこの世界でも有名な〇西先生はやっぱりすごい人だと思いました。
「……まぁ良い。それじゃ俺たちもそろそろ殺るか?」
「あれ見終わってからでも良いんじゃない?」
「遅くなってキングに何て言われるか分からないから無理だな」
「急がば周れっていうしゆっくりした方が良いんじゃない?」
「善は急げとも言うだろ?」
「どーしても今なのか?」
「ああ、そうだ」
「本当にどーしてもか?」
「くどいぞ。こっちは殺る気になったんだから早くしろ」
最早時間稼ぎはここまでか……仕方ない。
充分ではないがやるしかないか。
とはいえ、あと少しは稼ぐけどな。
「そういえば、どうして観戦していた時に攻撃してこなかったんだ?」
「そんな汚いマネはするか。王がああやって正面突破を好む困った性格だからな」
なるほどな。
「だが、俺まで攻撃してこないって思ったのは何故だ? 不意打ちでやるかもしれないのに」
「なんとなくこいつはしないだろうって思っただけだ。理由は特にない」
……こいつって意外と脳筋ってやつ? 魔法使いだけど……
「そうか。それは申し訳ない。俺は弱いから色々としないと駄目なんでな」
「どういう意味……!!」
そこまで言いかけて相手の足首は土によって埋められた。
「『コーティング 』っと。……どう? 動ける?」
「動けるわけないだろ卑怯な! お前にはプライドってものがないのか!」
いや、ないこともないけど、
「戦いでのプライドは0だね。それこそ正義は勝つんじゃなくて、勝った方が正義ってやつだよ」
なので、こういう感じで話しながら徐々に土を周りも含めてゆっくりゆっくりと沈めていたってことだ。
気づかれないようにするのが大変だった……
まぁその甲斐もあって、これでもう固定砲台にしかならないし、後ろから攻撃すれば終わりだろ。
「そうか、そっちがその気なら、こっちも本気を出そう」
え、何か嫌な予感が……
「『アクアボール 』」
詠唱なしで現れたのは水の玉。
……あ、水ね。
そういえばそうだよね。
どんなに固くしていても結局は土なんだし水でどうにかなっちゃうよね。
「俺としたことが……ポケ〇ンでも、土は水に弱いって決まっているのに……迂闊だった」
「……ポ〇モンだと?」
だが、俺にはまだ秘策がある。
このゴブリン以外俺を見ていない今、俺は全属性使用できるのだ!
何を使ったとしても、全部ソーサラーの責任にすることも出来るし。
相手のアクアボールが足元の固定されてる足に落ちた瞬間、俺は次の魔法を放っていた。
「『アイスコーティング』」
うん、『コーティング』の氷属性版だ。
しかも、水もあった今、余計にゴブリンの足元は固まり、もう自力で抜け出すのは無理なほどだろう。
膝下まで埋まっちゃったし。
「おい、ちょ……待……いや、俺の話を……」
さて、あとはコイツをどうするか。
このまま放って置いても凍傷で死ぬかもしれないし、動けないからこのまま確実に凍らせるのもまた良いかもしれない。
その場合火属性を相手が使えない場合によっちゃうけど。
「よし、じゃあ氷漬けに……ってそれじゃいかにも俺がやったあって感じになっちゃうから却下か……それなら燃やす……のも臭いが嫌いだし論外。いっそこのまま『アースホール』で生き埋めにでも……うん、それが良いな。死体も残らないし、今この場では確実に仕留めることが出来るだろう」
「ちょっと待てって言ってるだろ!」
「勝負に負けたんだから大人しくしといてよ今考え事中なんだからさ」
「勝負って卑怯な手じゃねーか!」
「勝てばよかろうなのだーって言葉もあるだろ?」
「んなもん知るかってんだ。それより……お前は転生者なのか?」
……何故この目の前のゴブリンがそんなこと知ってるんだ?
いや、それはともかく、転生者ってこの世界じゃ珍しくないのかな?
「そうか、知られたからには仕方がない。このまま土の中で死ぬまで後悔を……」
「するかよ! 俺も転生者なんだって!」
え?
ゴブリンに転生とか何それテンプレ?
「お前のその魔力量もテンプレだけどな」
……確かに否定が出来ない。
痛い所を突いて来るなこの転生者……
「っていうか、本当に転生者?」
「日本、東京生まれ神奈川住28歳だ」
都道府県の名称とか知ってたら信じないわけにはいかないだろ。
それと何か地味に俺の約倍は生きているみたいだし。
「うーん……流石に同郷の人を殺すのは……」
「な、な! そう思うだろ? 取り敢えず限界だからこれ溶かしてくれ!」
「はいはい、やります……?」
何だろうこの空気。
俺でもわかるような何か重たい感じの……
「……グォォォオォォ……」
遠くの方で恐らくキングの咆哮? 鳴き声? が聞こえてきた。
「……キングがこっちに戻ってくるから逃げた方が良いぞ」
「分かるのか?」
「ゴブリンだからな。大体は分かる。そっちの仲間はやられたみたいだし、早く逃げた方が良いぞ」
どうやら『粉砕』はやられてしまったらしい。
あんなに自信満々だったのに……
「……遅かったみたいだな」
「へ?」
自分でも随分と間抜けの声が出たと思ったら、ドスンドスンっともう揺れを感じるとともに音もこちらに近づいて来ている。
ソーサラーの話を信じるとキングらしいが……
「……オイ、ソーサラー。ブザマナカッコウサラスンジャネーヨ」
……うん、自分でももう手遅れって感じる。
音の正体はもちろんキングで、負傷も所々に打撲があるんじゃね? といった程度だ。
『粉砕』もうちょっと頑張ってよ……
「……ン? オマエカソーサラーヲコンナニシタヤツ」
ああ、なんだか早速ロックオンされてしまった……
「オモシロイ、カタキウチッテワケジャナイガコノオレサマガジキジキニアイテシテヤロウ。ナイテヨロコブガイイ」
いや、泣いて喜ぶのはMだけだと思うんだけど。
そして敵討ちってまだ死んではないんだけど……
そうして、俺にとっての三回戦目が始まった。
あ、作者はポケモンとか好きですよ?
相手との心理戦が楽しいので(笑)
基本作者的な意見では、こういう争い事って勝つのが大事でその過程は重要じゃないって思っているので、ソーサラーとの戦闘? は後悔していない。反省は若干していますけど。
戦闘シーンって難しいですよね……
小説書いてる人でこの小説を読んでくれている方がいるなら是非レクチャーして貰いたいほどです(笑)
それと、次回は来週に出せない事もここに書いときます。
個人的な都合で申し訳ないです。
それでは、お読み頂きありがとうございました。
次回、ゴブリンキングVSケイ……にはならない予定なので予想でもしながら首長くしながらお待ちください(笑)
7月4日13時17分、テンプレの前にあった点や、』が足りない所を直しました。




